典拠となるところの明示[89]――セーガン『コンタクト』に色濃くも付きまとう
嗜虐的反対話法の臭いについての詳解として

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奇怪なる予見的側面との結びつきについて細かくも先述してきたカール・セーガン小説『コンタクト』につきまとう嗜虐的反対話法の臭いについて 補説2

 前頁では

「カール・セーガン小説『コンタクト』(異常異様なる先覚性についてここに至るまで詳述をなしてきたとの作品)にあっては後半部、異星圏高度先進文明から送られてきた設計図に基づき完成した[マシーン]がその使用によって[ゲート構築装置]であると判明したと描写され、直後、装置使用者らが送られたとされる先が「数多くの」ブラックホールないしワームホール利用型の同様のゲート装置らがひとところに集まる銀河にあってのターミナル的なる場である、いわば、[グランド・セントラル・ステーション]のような場であるとの描写がなされている」

とのありようが

露骨な嗜虐的反対話法

とのからみで問題になると申し述べ、その根拠を書き連ねてきた。

 以上、振り返ったうえで本ページでは同じくものことに関してさらにいかようなことが述べられるのかについてよりもって煮詰めての指し示しをなすこととする。

 さて、ここまでにて

[1]小説『コンタクト』(1985)にあっては
[ブラックホール・ゲートないしワームホール・ゲートを開くものであると(使用によってはじめて)判明したマシーン]
の建設挙動が作中、
トロイアを滅ぼした木製の馬
に何度も仮託されている
先だっての段にて原文引用にて示したように『コンタクト』では正十二面体構造をとるマシーンが10回以上、[トロイアを滅した木製の馬]に仮託されている)。 
 そうした小説にあっての[マシーン]の建設につながったアーガス計画の名がそちらに由来する百眼巨人の名アルガス(アルゴス)だが、同じくもの名(アルガス・アルゴス)は
百眼巨人を指すとの名詞
以外のものとして古典に「まったく同じくものギリシャ語の綴りで」よくも登場を見ており、それは
トロイアを滅ぼしたギリシャ勢の総称にして別称(アルゴス勢)
トロイアに引導を渡した木製の馬の計略を考案した男オデュッセウスの忠犬の名前

であったりする。
[トロイア]と[アルゴス](アーガス)との名称は古典で「極めて」親和性強くも結びつくようになっているのである。
 そして、(繰り返すが)小説『コンタクト』ではトロイアを滅した木製の馬に何度も仮託されているとの
向こう側よりの指示でこちらより構築せねば、ゲート構築ができないとの時空の歪みを発生させる装置]
が登場を見ているとのことがある ――先の出典(Source)紹介の部82(2)にて引用のようにうん。つまりね。空間は位相幾何学的に複雑な形で連続しているわけなんだ。アボネバに言わせれば、これはあまり上手い譬(たと)えではないかもしれないけれども、片方に二次元の平面があると仮定しようか。これが先進文明の世界だよ。で、もう一つ、こっちに別の二次元平面がある。これは後進世界でね、二つの平面は迷路のような管で結ばれている。先進世界から限られた時間で後進世界へ行くには、その迷路を抜けるしかないんだ。ところで、先進世界の住人が先端に穴の開いた管を伸ばすとするね。その時、後進世界の方でそれに合わせて自分たちの平面にちょっと皺を寄せてやれば、そこへ管の先が届くであろう。これでトンネルが通じる」「つまり、先進世界はどうやって平面に皺を寄せるか、電波で情報を送って後進世界に指示を与えるわけね。でも、両方とも厳密に二次平面の世界だとしたら、皺を寄せるなんていうことができるかしら?[ "Yes. We're saying that space is topologically non-sim-ply connected. It's like ―know Abonnema doesn't like this analogy― it's like a flat two-dimensional surface, thesmart surface, connected by some maze of tubing with some other flat two-dimensional surface, the dumb surface. The only way you can get from the smart surface to the dumb surface in a reasonable time is through the tubes. Now imagine that the people on the smart surface lower a tube with a nozzle on it. They will make a tunnel between the two surfaces,provided the dumb ones cooperate by making a little pucker on their surface, so the nozzle can attach itself." "So the smart guys send a radio message and tell the dumb ones how to make a pucker. But if they're truly two-dimensional beings, how could they make a pucker on their surface?"(邦訳書および原著よりの引用部はここまでとする)との表記がなされている― )。

[2](上の[1]にて言及のように)トロイア崩壊力学とトロイア攻囲サイドのギリシャ勢総称(アルゴス勢)を通じても結びつく百眼巨人 Argus Panoptesアルガス(アルゴス)の名を冠してのゲート設計図受信につながった計画が描かれての小説『コンタクト』をものしたカール・セーガンという男、そのセーガン本人がトロイアを木製の馬で滅ぼしたオデュッセウスと結びつく(結びつけられている)人間となっている。カール・セーガンについてはオデュッセウスUlyssesの故郷たるイサカ(Ithaca) ――オデュッセウスがそこに帰り着くまで苦難の旅をなしていたとの故郷―― に依拠してその地名が付されたニューヨークの一地域[イサカ]と非常に深くも縁があるとの人物となっている。より具体的にはカール・セーガンはニューヨークのイサカ(オデュッセウスがそこを目指して旅したとされるその領地イタカ・イサカから命名されているとのことが地名由来としてあるとのニューヨーク一地域)に埋葬されることになっており、また、カール・セーガン事績を讃えるべくもの記念碑的一区画がニューヨークのそちらイサカに設けられているとのことがある

[3]カール・セーガンが生前、関わったところの電波受信活動とワンセットになった外宇宙知性生命体探査計画たるSETIプロジェクト、その一貫としてサイクロプス計画というものが(フィクションならぬ)現実世界で計画されていたとのことがある。 同計画は結局は頓挫したとの70年代計画だが、そのサイクロプス(キュクロプス)計画、後続する小説『コンタクト』(1985)に見る架空のアーガス計画が[百目巨人の目による探査計画]となろうものであるのに対して[一つ目巨人の目による探査計画]と言い換えられるようなものである。 さて、アルゴスがあまねくも百の目でものを見る巨人であるのに対して、一点集中、一つ目でものを見るというサイクロプスという巨人(フィクションに見るアーガス計画に影響を与えたようであるサイクロプス計画名称由来となっている巨人)がどういった存在かと述べれば、[トロイアを木製の馬で滅ぼした男、オデュッセウスの冒険譚たる『オデュッセイア』に登場の[オデュッセウスに一つ目を潰された一つ目巨人]となっている。 他面、アーガスとは(ここに至るまでの出典紹介部にて示したように)[ヘルメスにを瞑(つむ)らされて殺された百目巨人]となっているとのことがある。 [(一つ目であれ百眼であれ)自慢の目を台無しにされた巨人関連の外宇宙電波探査計画][トロイア関連サイクロプスとトロイアの破壊者オデュッセウスの接合/[1]で触れたところのアルゴスとの名称とトロイア破壊者アルゴス勢の接合とのことで無論、話がつながる。 のみならず、(余程の神話通でなければ考えも及ばないことかとは思うが)、オデュッセウス(サイクロプスの目を潰した木製の馬の計略の考案者)に関しては ――カール・セーガン『コンタクト』のマシーン到達地点[グランド・セントラル・ステーション](の現実世界での比定地たるマンハッタンのグランド・セントラル駅)と結びついているとのことにつき先述の[マーキュリー]と同一存在であるとされる―― [ヘルメス](アーガスの目を瞑(つむ)らせた神)の血族であるとのことが語り継がれてきた男であるとのこともまたある。

とのことらの論拠を示したわけであるが、そうして論拠を示してきた[1]から[3]のことらがあるがゆえに

[[百眼巨人アーガス]を殺したのはヘルメス(ニューヨークの世界最大級のターミナル駅、グランド・セントラル駅を表象するアイコンとなっているローマ神のマーキュリーと習合同一化したとの存在)であるとされていることがあるのが神話である。とすると、百眼巨人アーガスの名を冠する外宇宙電波探査計画(アーガス計画)によって受信された外宇宙電波を元にゲート装置(使用後、結果的にゲート装置と判明したもの)が建造されて、それでもってして人類の代表者がカー・ブラックホールないしワームホールのゲートを通ってグランド・セントラル・ステーションと表される同種の装置の集散地にいざなわれるとの小説『コンタクト』の筋立ては[殺される者の計画](アーガス計画)を進めている人類が[殺す者](グランド・セントラル・ステーションのマーキュリー)の元たるグランド・セントラル・ステーションへとのこのこと足を運ぶための一連の流れが隠喩的に描かれているように解される]

とのことがあるのが

(「第一に、」のこととして)

[「表記のような隠喩的側面がカール・セーガン作品『コンタクト』にて現出を見ていることについてはたかだか[偶然の悪戯の問題]では済まないものである」と述べられるようになっている]

と強調なせるものとなりもしている。

(上にて[述べられるようになっている]とするところの理由の問題について、(人によってはくどくも響くところかとは思うが)、噛み砕けば、次のようなかたちとなる。

表記の[1]に関するところとして:トロイアを滅ぼした木製の馬に作中、10回以上も仮託されているとの『コンタクト』登場の[マシーン]が[百眼巨人アーガス(アルゴス)]の名を冠するアーガス計画の成果(としての外宇宙電波受信)によって構築されたと描写される中で[木製の馬でトロイアを滅亡させたギリシャ勢]がそちら百眼巨人アルゴス(アーガス)と同様の名、(属地的な連続性あってのこととしてであろう)[アルゴス勢]との名でもってホメロス古典にて呼び慣わされているとのことがある。ゆえに、まずもってそこからして「わざと」の臭いがする。
表記の[2]に関するところとして:百眼巨人アーガス(グランド・セントラル・ステーションにあっての表象アイコンとなっているマーキュリー(ヘルメス)に眼を催眠作用で自慢の百眼を閉じさせられて殺された百眼巨人)の名を冠するアーガス計画の帰結としてのゲート装置の構築(とそれに続くグランド・セントラル・ステーションと表される銀河系のワームホールないしブラックホール利用ゲート装置の集散地への到達)を主たる筋立てとする『コンタクト』を記したカール・セーガンという男自身が[トロイア攻め伝承で木製の馬の計略を用いたギリシャの謀将オデュッセウス]、すなわち、[[アルゴス勢]と総称されるトロイア滅亡をもたらしたギリシャ勢随一の知将ともされ、かつもって、[アルゴス]との忠犬を飼っていたと伝わる存在]と濃厚に結びつく言論人であったとのことがある、オデュッセウス故郷にしてオデュッセウスがトロイア崩壊後、そこを目指して長期に渡る苦難の旅を強いられた(とホメロス古典にて描かれる)イサカの地と密接に結びつく人間となっているがゆえにそうも述べられるようになっているとのことがある([カール・セーガン廟]とも表すべき大がかりな記念碑的モニュメントがニューヨークのイサカ、すなわち、オデュッセウスの目的地にして故地だったイサカ(イタケ)から命名されての同地に存在しているとのこと、先述しもしている)。 とすれば、アーガス計画(トロイアの木製の馬を用いたギリシャ勢の別称「でも」あるアーガス・アルゴス(ギリシャ語綴りは等しくもἌργος)を名称に冠しての計画)でもってして生まれ落ちた作中、何度もトロイアの木製の馬にかこつけられている装置の利用で人類がグランド・セントラル・ステーションにいざなわれているとの筋立てによりもってして「わざと」の臭いが感じられるとのことになる。
表記の[3]に関するところとして:『コンタクト』作者カール・セーガンが現実世界で関わった地球外文明探査計画にあっての[サイクロプス計画]は[オデュッセウスに目潰しされた一つ目巨人サイクロプス]から名前をとられたものであるが、そちら頓挫した[サイクロプス計画]を少なからず意識しているといった按配の小説『コンタクト』に見る架空の[アーガス計画]とは[(オデュッセウスがその血を引くとの話が伴っている)ヘルメス神に自慢の目を瞑(つぶ)らされて殺された百眼巨人]から名前をとられてのものである。とすれば、[自慢の眼を台無しにされて退治された「トロイア崩壊伝承と接点を有する」巨人「達」]との共通属性が現実とフィクションのそれぞれの宇宙探査計画の対応関係から導き出せるようになっているとの伝で[(作中にて何度もトロイアの木製の馬にかこつけられている)装置の利用]で人類がグランド・セントラル・ステーションにいざなわれているとの筋立てによりもってして「わざと」の臭いが[さらに]に[さらに]を加えて感じられるとのことになりもする。だけではない。[百眼巨人アーガス]の眼を催眠作用で瞑(つむ)らせて殺したと伝わるヘルメス(グランド・セントラル・ステーションを表象するマーキュリー神と同一の存在)が[一つ目巨人サイクロプス](アーガス計画を巡る顛末を描く『コンタクト』の執筆者カール・セーガンが現実世界で関わった外宇宙電波探査活動(SETI)の一貫として考案されていた計画にもその名が振られての一つ目巨人)を目潰しして斥けたと伝わるオデュッセウス(トロイアに木製の馬で引導を渡したとの武将)と血縁関係にある、すなわち、オデュッセウスはオリュンポスのヘルメスの血を継ぐ存在であるなどと伝わっているのであるから、[アーガス計画(フィクション)↔サイクロプス計画(現実世界)]を通じてのセーガンやりようにおけるトロイアと結びつく側面がよりもって臭気を帯びてくるとのこともある)

 かてて加えて、(「第二に、」のこととして)

偶然の悪戯の問題で済まないうえに「表記のような隠喩性が現出を見ていることについてはカール・セーガン個人の属人的な領分に留まっての恣意的やりようで済まされるものでもない」と述べられるようになっている]

とのことがあるのをこれ以降、問題視する。

 それについては奇怪極まりないことにすべて確とした事実の山によって指し示せるところとして(そして、実際に本稿で典拠をすべて指し示してきたところとして)、
[以下の関係性]
が[ことの本質]がカール・セーガンの属人的主観の問題などでは済まされないものとして横たわっていることを再度、申し述べておく。

(本稿にあって属人的主観など介在する余地が一切ないもの、具体的論拠を出典紹介部にて羅列しながら指し示してきたところの関係性として)

カール・セーガン『コンタクト』 ←→ ([通過可能なワームホール]にまつわるやりとり) ←→ 物理学者キップ・ソーン ←→ キップ・ソーン著作『ブラックホールと時空の歪み』 ←→ 『コンタクト』に関連するところで煮詰められた[通過可能なワームホール]についての思考実験の紹介部にて[双子のパラドックス]絡みの話を展開、奇怪なことに、その場にて「多重的に」911の予見が顕在化を見ているとのキップ・ソーン著作にみとめられるありよう ←→ [通過可能なワームホール] ←→ セーガン『コンタクト』(回帰) ←→ [黄金比の全面での体現存在たる正十二面体(正五角形を十二の面に配しているとの立体図形)をゲート装置となしての作中設定] ←→ [異空間とのゲートと黄金比体現存在たる正五角形の関連付け] ←→ 同様のもの(異次元妖怪を封じるとの魔符としての[正五角形]たるペンタゴン)を登場させている小説作品『ジ・イルミナタス・トリロジー』 ←→ [911の事件への多重的事前言及と申し述べられるところを有しているとの『ジ・イルミナタス・トリロジー』の内容] ←→ [キップ・ソーン著作『ブラックホールと時空の歪み』にあっての同様の側面と結節] ←→ [キップ・ソーン著作『ブラックホールと時空の歪み』と通過可能なワームホールの関係性](回帰) ←→ カール・セーガン『コンタクト』(回帰) ←→ [[カー・ブラックホール][ワームホール]の生成が作中内の[ゲート装置]と関わっているとの『コンタクト』作中設定](回帰) ←→ [カー・ブラックホールやワームホールを生成する可能性が「後の日に」(2000年前後の余剰次元に伴う理論的地殻変動によって)取り沙汰されだしたLHC実験] ←→ [アトランティスと関わる命名規則を採用している実験(ブラックホール生成イベントをそれで観測する可能性が取り沙汰されているATLAS実験グループが用いるイベント・ディスプレイ・ツールATLANTISの使用)、なおかつ、トロイアと関わる命名規則を採用している実験(トロイアに木製の馬で引導を渡したオデュッセウスがカリュプソの島、アイザック・ニュートンなどがアトランティスと見ていた神話上の存在に漂着することになった契機となった渦潮の怪物カリュブディスの名を冠するブラックホール・イベント・ジェネレーターCHARYBDISの使用)としての ――そして、巨人ATLASがその場を知るとされる黄金の林檎(トロイア崩壊の原因)のことも想起させもするとの―― LHC実験] ←→ [アトランティスやトロイアと ――黄金の林檎らを介しもし―― 結びつき、そちらアトランティスやトロイアとの ――黄金の林檎らを介しもしての―― 結びつきに[911の前言要素]と[黄金比]の多重的関係が現れているとの小説作品たる『ジ・イルミナタス・トリロジー』(回帰)

 以上のような関係性 ――先だって申し述べもしたこと、そして、何度も何度も繰り返したいところとして「奇矯さが際立っての途方もないものだが、現実にそこに存在していると明朗に指し示されるところのものである」との関係性―― が存在している(存在してしまっているとした方が至当であろうが)とのことに加えてカール・セーガン『コンタクト』にはこれ以降、続いてさらに指し示していくような不快事が伴っているため、

[偶然の悪戯の問題で済まないうえに「表記のような隠喩性が現出を見ていることについてはカール・セーガンという男の属人的主観の問題で済まされるものではない」と述べられるようになっている]

と「さらにもって」強調するのである(そも、カール・セーガンが属人的思惑の問題として確信犯的に911の事件の事前言及作品に通ずる寓意などを作品の中にて織り込んでいた、たかだか、セーガン一個の思惑の問題として織り込んでいたとはおよそ考えられないところであろうとのこともある(これまた先に述べていたこととしてそういうこともある)のだが、にまつわっての煮詰めての説明はより後の段、本稿の[d]以降の段でなしていくこととする)。

 ここで

[(グランド・セントラル駅にまつわっての多重的関係性の具現化に関してはそれが[偶然の一致]ではないと露骨に映るうえででも)セーガン個人の属人的な恣意の賜物でもない(よりもって大なるところの思惑が問題になる)]

とのことについて「加えて」問題視したいとの事柄(ここで取り上げることとするとの事柄)としては以下のことが挙げられる。

[ニューヨークのグランド・セントラル・ターミナル(古くから続く愛称としてグランド・セントラル・ステーションと呼ばれてきた世界最大級の鉄道ターミナル駅)にあっての建物頭頂部に設置されているのは Glory of Commerceとの名称を与えられてのオブジェ ―グランド・セントラル駅とくれば、そちら像が駅の象徴アイコンとなっていると按配で目立って配されているオブジェ― となり、同オブジェ Glory of Commerceにてメイン・モチーフとされているのはマーキュリー(ギリシャのヘルメスのローマ化神格)だが、同マーキュリー以外の同オブジェにあっての両脇に配された彫像らの特性も問題となる。同オブジェには中央の目立ってやまないとの[マーキュリー]と並び、[ヘラクレス]と[ミネルヴァ]の彫像が左右に据え置かれて「も」いる(: Hercules, Minerva and Mercury, statuary by Jules-Felix Coutan, atop the terminal, with the MetLife Building behind との英文Wikipedia[ Grand Central Terminal ]項目にての「現行の」オブジェ解説記載内容を先に抜粋したとおりである)
 そこに見る、ヘラクレスとミネルヴァの両存在を通じて「も」[ブラックホール生成問題]に通ずる相関関係が示せるようになっているとのことが ―カール・セーガンがグランド・セントラル・ステーションをブラックホール・ゲートないしワームホール・ゲートの終着点として持ち出しているとのことの兼ね合いで― 呈示できるようになってしまっている(であるから、やりようがあまりにも堂に入っており、カール・セーガン「個人」の意趣の問題では[こと]は済まされない)」

 表記のことについては下の図をご覧頂きたい。

 最上段の図についてはここまでの流れから解説不要であろうと述べるに留め、中段の図らについてであるが、それらは[ミネルヴァ(ギリシャ神話のアテナのローマ語呼称)]及び[ミネルヴァ(アテナ)と結びつけられてよく図像化されるアイギスという神器]の似姿を挙げたものとなる。より具体的にはそれぞれ[合衆国の画家エリュー・ヴェッダー( Elihu Vedder )の手になるアメリカ議会図書館存在のモザイク画『ミネルヴァ』](左)と[神器アイギスをまとった姿で描かれるローマ初代皇帝アウグストゥス(オクタウィアヌス)のローマ期作成のものとされるカメオ ―― Blacas Cameoとの呼称で知られるもの―― ](右)とを挙げたとのものが上掲図解部中段の図像らである ――その点、図にてそのありようを示している神器アイギスについては本稿にての出典(Source)紹介の部63(4)で既にその特性につき一言言及しており、(そこにて引いていたところの和文ウィキペディア[アイギス]項目の記述を再度、挙げるとして)ペルセウスはメドゥーサの首を持ち帰る際、いくつかの局面(巨神アトラースに会った時、ケーペウス王の娘アンドロメダーを救出するために怪物を倒す時、アンドロメダーとの結婚の祝宴中に乱闘が発生した時など、ただしこれらについては諸説ある)においてメドゥーサの首を使って相手を石化させている。アテーナーはその首をアイギスに取り付けることで、アイギスをより優れた防具にしたという(引用部はここまでとする)といった解説がなされる楯ないし胸当てとしての神器のことを指す―― 。
 上掲図解部にあっての下段にあっては[爬虫類の眷族を退治したと伝わる存在としてのヘラクレス特色を体現してのヘラクレスを主軸に据えての版画]および[(ヘラクレス曾祖父の)ペルセウスの想像上のありようを象(かたど)っているとの彫像]ら、同じくもの時代、同じくもの領域、16世紀イタリア・ルネサンス期の作品らを挙げている。より具体的には[ Giorgio Ghisiとの16世紀芸術家に描かれたヘラクレス版画(16世紀著名芸術家に作成されたオールド・マスター・プリントとされる一群の版画の中のひとつで1558年作成のものが英文Wikipediaに公開されているとのもの)](左)および[ベンヴェヌート・チェッリーニ( Benvenuto Cellini )の手になる1554年作と伝わるペルセウス彫像](右)となる ――極めて著名なペルセウス像については本稿にての出典(Source)紹介の部63(4)でも同じくものものを著作権のしばりなき著作からの抽出をなしていた―― 。
 以上、そこにて呈示の図らの由来を一言表記した関係図についてだが、一目して分かろうかと思うところとして、図中にてメデューサを通じての対応関係を訴求してもいる。すなわち、アテナやアウグストゥスが身に帯びているとの神器アイギスに組み込まれたメデューサがペルセウスに首を狩られた存在であることを図らを通じて訴求している。
 そうもした図にての訴求をなしたのはひとつにヘラクレスが蛇の眷族退治の存在にしてメデューサ退治のペルセウスの子孫となっていることに物事の本質を読み解く一つの鍵があると筆者が見立てるに至ったからである(本稿にてのここまでの段でも十全に訴求してきたところとして粒子加速器にまつわる予言じみたやりよう]・[911の事件の発生にまつわる予言じみたやりよう]の双方に[ヘラクレスの物語]および[爬虫類絡みの存在]が関わっているとのことが揃い踏みで認められる ―機械のような者達は事実に相対し、事実を直視することさえ拒否するか、ともとらえているのだが、そういうことが表出を見ている力学が問題となるところとしてそういう事実が確たる証跡の問題として具現化しているとのことが認められる― のがこの世界のありようである)。

 さて、直上、本稿従前内容の振り返りをなしもして申し述べもしたことに通ずるところとして次の図をご覧頂きたい。

 大体のことは図にて書き込んだ関係性のパスを目で追うことでお分かりいただけるものか、とも思うのであるが、(グランド・セントラル・ステーションに目立ってのマーキュリーの左右をかためるとの)女神ミネルヴァ(女神アテナのローマ化存在)]および[ヘラクレス]の双方が[共通の要素]をもってして[トロイア崩壊を巡るプロセス]と結びつく存在「でも」あるとのことを上の図は訴求している。
 具体的には
黄金の林檎
をもってして両存在(カール・セーガンの小説にてゴールとされたグランド・セントラル・ステーション、その現実世界の比定地たる世界最大のターミナル駅たるニューヨークのグランド・セントラル・ステーションにあってのマーキュリーの左右をかためるとのミネルヴァ像およびヘラクレス像)はトロイアとも結びつくようになっており、それは
トロイア崩壊は黄金の林檎を求める女神らの美人投票での争いに起因している
[[巨人アトラス]と[黄金の林檎]の双方に関わるのがヘラクレスの第11功業である
[[黄金の林檎]を巡る闘争に敗れたアテネ神がそのことを遺恨にもってオデュッセウスの奸策に至るトロイアの崩壊プロセスを側面支援していると伝承は語っている
との式で指し示せることとなっている
(以上は本稿出典(Source)紹介の部39にて細かくも出典を挙げているとのことである)。
 そして、そうした
黄金の林檎とトロイアとの結びつき
は(プラトン古典に見る大洋の海底に沈んだと伝わる)古の陸塊アトランティスと接合するものとなり、また、(「であるから、問題となる」ところとして)
加速器によるブラックホール生成トピック
と色濃くも接合するものでもある。
 につき、アトランティスとの接合性については上掲図解部、それ自体に付属させての記述部でも言及しているが(アトランティスと同一視されてきた場が[黄金の林檎の園と結びつく場][トロイアを木製の馬で滅ぼしたオデュッセウスの苦難の航海での漂着先たる女神の島]ともなっているといったことがそうである)黄金の林檎とトロイアとの結びつき][加速器によるブラックホール生成問題]の間の接合性とはいかなることか。それもまた本稿をまじめに読み解いているとの読み手に厭気を引き起こす程に「度々も強調してきた」ところなのであるが、およそ次のようなかたちで図示できるところの接合性となる。

 出典紹介部を内包するところの上図解部、CERNのブラックホール・イベントを観測する可能性のある[ATLANTIS]や同[ATLANTIS]にデータを供給する観測装置にして実験グループの[ATLAS(グループ)]について言及しているとの上図の検討をもってして多くを理解いただけることかと思う(尚、LHCのディテクター(観測装置)名称となっているATLASとはヘラクレスの第11番目の功業にて黄金の林檎を知る巨人として登場を見ているとのことの意味性を本稿にて問題視してきた巨人の名でもある)。

 以上が

[(グランド・セントラル駅にあって目立つマーキュリーの左右をかためるとの)[女神ミネルヴァ(女神アテナのローマ化存在)]および[ヘラクレス]の双方が[共通の要素]をもってして[トロイア崩壊を巡るプロセス]と結びつく、のみならず、[加速器によるブラックホール問題]とも接合する]

との意味合いについての(従前内容に依拠しての)説明となる。

 世間人並みの理解力([意志]の力に支えられた理解力)を有しているとの人間がまじめに本稿を読み解かんとしているのであれば、そうしたことがカール・セーガンの『コンタクト』にまつわるここまで述べてきた内容といかように結びつくかもご理解いただけていることか、と思う。

 述べるまでもないことか、とも思うのだが、それはこういうことである。

「カール・セーガン『コンタクト』は[トロイア崩壊(なかんずく、トロイアを木製の馬で滅した男、オデュッセウスの道程)]とも多重的多層的に結びついている ―そうした多重的多層的結びつきが[偶然の賜物]なのか、ではないと判じられるのならば、[どのレベルでの恣意]が問題になるのか、との観点での突き詰めての分析をなしているのがここ本段となるわけであるが、とにかくも、『コンタクト』はトロイア崩壊と多重的多層的に結びついている― 。 そして、カール・セーガン『コンタクト』はブラックホール生成問題との兼ね合いでそうした特質を有した作品であるがゆえに問題となるとの訴求をなしてきた。
 具体的には
[グランド・セントラル・ステーションのアイコン(象徴)となっている[マーキュリー=ヘルメス]による百眼巨人アルゴス(アーガス)殺し]

[ブラックホール・ゲートないしワームホール・ゲート生成装置が向かう先たるグランド・セントラル・ステーションに主人公らをいざなったプロジェクト・アーガス]
との結びつきに
[トロイア攻囲勢たるギリシャ連合軍の別称たるアルゴス勢]

[(トロイアに引導を渡した男である)オデュッセウスのサイクロプス殺しの物語]

[カール・セーガンという男のオデュッセウスの歩みと結びつく属人的来したし・来歴]
がいかように関わっているかを指し示さんとしてきた話を通じもじて同じくもの点、トロイア崩壊にまつわるエピソードがブラックホール生成と小説作品『コンタクト』で巧妙に(としか述べようがないとの式で)結びついているがゆえに問題となるとのことについての訴求をなしてきた。
 その点、オデュッセウスとはトロイアに木製の馬で引導を渡した男だが、同オデュッセウスのサイクロプスの目潰しによる撃退がカール・セーガン小説『コンタクト』に認められるプロジェクト・アーガスに名を転用されての百眼巨人の目潰し(百眼巨人の百眼を蛇の杖でメスメライズ、催眠作用を及ぼして瞑(つぶ)らせたとのやりよう ―目立つところでは(現行の)英文Wikipedia[Hermes]項目にて Greek History and the Gods. Grand Valley State University (Michigan). Retrieved 2012との出典を元にして(引用なすところとして) Hermes placed a charm on Argus's eyes with the caduceus to cause the giant to sleep, after this he slew the giant.「ヘルメスは巨人アーガス(アルゴス)を眠らせるためにカドゥケウス(蛇の杖Caduceus)をもってしてアーガスの眼にまじないを施し、の後、巨人を殺傷した」と表記されているところともなる― )とグランド・セントラル・ステーション配置のマーキュリー像を介して結びついているとのこと、ここまで詳説をなしてきたとのそのことは同じくものグランド・セントラル・ステーションのアイコン(象徴記号的存在)としてマーキュリーの左右を固めるかたちで存在しているとの[ミネルヴァ]および[ヘラクレス]にまつわるところででも、
トロイア崩壊を巡るプロセス ――百眼巨人アルゴス(アーガス)と同じくものアルゴスの名を帯びていたギリシャ勢(アルゴス勢)に滅ぼされた都市の崩壊のプロセス/アルゴスという名の有名な飼い犬と結びつけられ、また、イサカとの地にまつわる特色からカール・セーガンと結びつくオデュッセウスの木製の馬の計略で滅ぼされた都市の崩壊のプロセス―― ]
加速器によるブラックホール問題

黄金の林檎との絡みで表出を見ていることとの絡みで[あまりにも平仄が合う]とのかたちで結びつくようになってしまっている(わけである)」

 尚、筆者は常識的な線でも予見性との絡みでカール・セーガンが「同男個人の意図として」ブラックホール生成問題を予見・訴求していたわけではないと考えられる理由(「出来る」「出来ない」の「出来ない」との方向に関わるところとしてそうも考えざるをえない理由)を指し示さんとしてきた。直下、再述するようなかたちにて、である。

(先の段の内容の(多く文言そのままにもの)再述として)

 確かにカール・セーガンが小説『コンタクト』を著した折にはSSC Superconducting Super Colliderこと超伝導超大型加速器)の建設計画が背面で進んでいたとの事情があるのだが(本稿の前半部でも多少ながら言及していることである)、[米国科学界を牽引するオピニオン・リーダー]とでも言うべき立ち位置にあったカール・セーガンがそれと明示せずに加速器におけるブラックホール生成(表向きは予算との兼ね合いで中途放棄に至ったSSCのようなものによるブラックホール生成)にまつわっての警鐘を鳴らそうとしていたのか否かについて判断する上で決定的に重要なのは

[統一性理論の候補としてのひも理論に検証材料を与えることになる(出典(Source)紹介の部81)との加速器によるブラックホール生成]

のことが現実的にありうることと考えられるようになった背景には

[1998年に提唱された余剰次元の理論的帰結を受けての理論深化によって[テラエレクトロンボルト領域]でも重力が強くなりブラックホール生成が観念されるようになった]

との事情がある(と専門家らが一様・異口同音に発表している)ことである。

 それ以前は、そう、1998年以前は人間が極小領域に一点集中投下できるエネルギー規模として実現できるエネルギー ――(本稿にての出典(Source)紹介の部21および出典(Source)紹介の部21-2を包摂する段で仔細に解説しているようにガソリンタンクで車を走らせるに等しきギガジュール単位のプランクエネルギー( Planck Energy )を極小の陽子の領域に一点投下集中投下するとのやりようではなくにもの[たかだか蚊が飛ぶ運動エネルギー(ナノジュール相当のエネルギー)]に等しいとのテラ・エレクトロン・ボルト単位のエネルギー)―― では加速器がブラックホールを生成する可能性は「全くない」と考えられていたとされているとのことがある(:同点については本稿本段よりそう遠くもない前の部にてもブラックホール生成問題に関する理論的支持材料を与えたとの有力物理学者リサ・ランドールが「一九九〇年代より前の時代には、実験室でブラックホールが生成される可能性など、誰も考えていなかった」と述べていることを同女著作(『宇宙の扉をノックする』)より引用なしたが(出典(Source)紹介の部76(5))、研究機関の報告書レベルでもそのように「はきと」明言されている ――※本稿で問題視してきたところの米国法学者論稿 THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLD(論稿配布サーバーarXivよりダウンロードできるとのもの)にても、先に引用なしたように、その838と振られたページにて研究者報告書内容を受けてのところとして In 1999, when questions floated in the media about accelerator-produced black holes, physicists issued an assurance that no particle collider in the foreseeable future would have enough power to accomplish such a feat. Busza report, which was done in anticipation of the commencement of RHIC operations. The report did a rough analysis of the particle collisions that would occur at RHIC and the gravitational effects that might result. The Busza team found that the forces created by the RHIC were orders of magnitude too small to possibly create a black hole.(訳として)「1999年、加速器製ブラックホールについての疑問がメディアに浮かんできた折、物理学者らはそのような業(わざ)をなしうるのに十分な力を有した[予見しうる未来にあっての加速器]は存在しないとの保証を発した。(加速器実験機関お抱え物理学者である)Buszaの報告書はRHIC運転開始を期してものされたものである。同報告書はRHICで発生しうる粒子衝突および結果となる重力効果らについて「大よその」予測をなしたとのものであった。BuszaのチームはRHICによって生成される力はブラックホールを生成するにはあまりに小さすぎると同定していた(以下略)」(引用部はここまでとする)とまとめられている通りである―― )。

 であるから、カール・セーガンの没年以前(1996年以前)、況や、小説『コンタクト』が世に出た以前(1985年以前)には加速器でブラックホールが生成される、それがリスクであるなどとは世界中の学者らは誰も主張していなかったと判じられるとの状況が問題となる(筆者は一生懸命そうした申しようを否定できるだけの学者論稿といった理論動向としての反対証拠がないものか、探知探査活動に努めてきたのだが、残念ながら、寡聞で「はない」とのところを理論動向の問題として反対論拠となるところを全く発見できず、科学界関係筋の発表文通りの物言いが真なりと認めざるをえないことを確認させられている ――(述べておくが、この問題をややこしくしていることには[加速器による世界崩壊のリスクに関しては[異常核物質の生成可能性Bevalacにまつわるところとして1970年代中盤以降のやりとりを出典(Source)紹介の部11で仔細に解説している)や[真空の相転移問題(1983年にマーチン・リースらによって解決策が提示されたそれとなり、については出典(Source)紹介の部12にて解説している)といった加速器に伴っての破滅的リスクが取り沙汰されてきたとの従前経緯がありもする.だが、それら従前に取り沙汰されてきた加速器リスクはブラックホール生成とは異質のものであった]とのこともあるにはある。しかしながら、それら本稿の先の段にて仔細に解説している加速器リスクをカール・セーガンが小説『コンタクト』と批判材料にしていた「とも」考えられない。そも、カール・セーガンは「加速器およびその加速器に関して従前取り上げられてきた破滅的リスクとは無縁なるものとしての」「ブラックホール生成を問題としている」からである(出典(Source)紹介の部80(2)および出典(Source)紹介の部80(3)))―― )。

(以上、本稿の先立つ段の流れを繰り返しての話とした)

 表記の常識の線から見たうえでの不可解さをおもんぱかって(「偶然ではない、恣意的なやりようであるとしても、[ことの本質]がカール・セーガンという男の属人的恣意の問題で済まされるようなものではない」とのここでの話にあって記すべきと判じたことについて)書くとして、カール・セーガンは[予言者]か何かかとでもいうのか。その点、カール・セーガンのそうした側面(予言者がかった側面)について ――現行はブラックホール生成問題とは一切関係ない式でだが―― 数学理論を交えて取り上げているような向きの見解が英語圏の数学なぞに識見深くもある者達が出入りしているようであるとのフォーラム・ページなどにて見受けられる(とのこと、本稿筆者は捕捉している)。

 英語圏でのカール・セーガンやりように関する指摘などは(有識者らが発言している英語フォーラム・サイトなどに見受けられる言いようを整理・要約して示すとして)曰く、

「カール・セーガンはアーガス計画にての電波受信にて正十二面体のゲート装置の設計構図が送られてきたと自作品『コンタクト』にて描写しているが、それは1985年のこと。他面、ポアンカレ型構造体としての正十二面体構造で宇宙像そのものを見ようとの見解が電波(宇宙背景マイクロ波)受信プロジェクト ―本稿にての先行する段、出典(Source)紹介の部77(3)にて取り上げた[宇宙の構造が12面体構造を取るのではないかとWMAP(ウィルキンソン・マイクロ波異方正探査機)が収集したデータに基づいて考えられるようになった]との話である― の結果、提唱されだしたのは「そのよりもって後」のことである」 (だから、「すごいね」、とのことなのだろうが、それ以上の申しようはなすべきではないとの判断があるのか、ものを考える人間「にも」自由度がないからなのか、背景にあること、ありうることについてのそれ以上の物言いがなされている様を現行は一向に見受けない ――これより頭の具合のよろしくはないといった紛い物らが偽物の日付け偽装媒体などで取り合うに足りぬ愚論に混ぜて真実を毀損するために相応のものをばらまく可能性も否定しないが、筆者が観測するところでは現況はそうなっている―― )

といったものとなっている。

 確かにWMAPにまつわる正十二面体絡みの話からして[ここ10数年で問題となった学者らの新規の論調が存在している]こと自体は同意できる(というより同意せざるをえない)とのことがあり(本稿の出典(Source)紹介の部77(3)にて[WMAPが宇宙構造を正十二面体構造をとるとの材料を提供したとのことが問題視されているとの事実]を紹介している)、カール・セーガンが宇宙から送られてきた電波の類を1985年に正十二面体構造と結びつけていたとのことがある一方で、何故、「できすぎた」ところとして時期的先後関係が入れ替わっているように後の宇宙論にては宇宙を正十二面体でとらえるとの観点が ―仮説なりといえども― 宇宙マイクロ波背景放射(こちらも電磁波の類)の探査プロジェクト(2001年以降のWMAPウィルキンソン・マイクロ波異方正探査機を用いての探査プロジェクト)の観測結果に基づいてもたらされたといったことがあるのか(宇宙を正十二面体と見る仮説が仮説以上のものとなるかは別として[電波探査活動と正十二面体にまつわる贈り物]で話がつながる)、そういう疑念・疑義は別に宇宙論の専門家などではないとの人間にも確かに普通に生じて然るべきところであろうと見えるようになっている(:宗教の徒輩ならば、「カール・セーガンが「偉大なる」神のお告げを聞いていたから先覚性を感じさせる言及をなせたのだ」なぞとの愚劣な申しようをなそうところか、とも思うのだが、筆者はそのようなロマンチックな、いや、グロテスクな申しようはなさない。その点、[没義道]の極みといったところが具現化してのやりよう(人間を[意思などなきラジコンとしての木偶人形]や[自由意思といったものを一見にして宿しているように見えるも、実体は特定行動に対する条件付け、オペラント条件付けといったことと結びつくところとして脳内物質がコントロールされて感情自主制御や自己挙動の成否・是非についてさえ本当の意味では自己決定できておらぬとの下らぬ操り人形]に変質させるといったことに通ずる[没義道]の極みのようなやりよう)にまつわる可能性論の話、[多面世界を浸潤するとの重力波の機序]などを用いての人間の脳機序に対するコントロールの可能性は後の段で ――「本稿の本筋をなす話ではない憶説がかったものである」と断りつつも―― 多少細かくもなす所存ではあるが、筆者は憶測・推測のきらい強き話をなすときでも[可能性論]に代えての物言い、都合良くもの「宗教的」視点での話をなさないように努めている(宗教とは自己のあやふやな主観あるいは脳内の状況に基づいて物事の是非を決めようとの実に愚劣な体系であると考えている)。ちなみにカール・セーガンが宗教の徒輩らがそうして称したがるような[祝福された予言者](あるいは[オチャクラ人間]でもいいが)なる種別の人間でなく、また、筆者が[観察「現象」]との兼ね合いでありうべきことであると見立てているマリオネット仮説のマリオネットのようなものではないとすれば、 Carl Saganが天文物理学の諸種理論を総覧して見れる立ち位置にあった天文学者であった(ここまでは異論はない)だけではなく、[宇宙の十二面体説を2003年にて Jean-Pierre Luminetらが(出典(Source)紹介の部77(3)にて言及したように)提唱した]とのそのこと以前にそうした正十二面体構造に向かうかたちで宇宙構造理論が宇宙背景放射探索にて煮詰められていく予想を立てていたとのことになるとの話になろうか、とは思うのだが、そちらの常識的可能性論を補強する話を筆者は特定できていない(これよりそうした物言いをなす向きが出てくる可能性も否定しないが、現行にては捕捉できていない)。また、仮にその方向でカール・セーガンの[人間性][人間らしさ]というものについて[より強くもの期待]を持てるようになっても、ここでの話にはその他に問題となるところが ――先述してきたところも含めて―― 数多伴っていることに相違はなく、問題の本質にはなんら変化はない)

 ここまでにて詳述してきた[トロイア]に相通ずる関係性について小説『コンタクト』にて具現化を見ているところからしてカール・セーガンの属人的良心によって説明できるものなのかとの観点で取り上げもしたカール・セーガンの予言者「的なる」特性 ――普通の人間が[収集した証拠]に基づき、理論的・客観的に物事を考えるところを、証拠もなきところで、非理論的・主観的に物事を論じ、また、それがたとえ斜め上を行くかたちでも部分的に至当であるとの特質を帯びているといったことを「どういうわけなのか」具備しているとの特性―― の話は以上として、また、次のようなこと「も」 ―つい先だっての段とすら幾分重複記載を含むとのところとはなるが― 続けて取り上げておくこととする。

 直近、セーガンが[ゲート装置]の行き先として設けていた場であるグランド・セントラル・ステーションの現実世界のモデルとなった該当駅にあって[ヘラクレス]と[ミネルヴァ(アテナ)]の像らもが据え置かれているとの事実を指摘した。

 その両者、ヘラクレスとミネルヴァは(解説なしてきたように)[メデューサ][多頭の蛇の眷族]に双方共々関わる存在であるが、そうした爬虫類関連の存在がやたらと同一事象・関連事象に関わっているとのことを本稿では「理由があるからそうなっているのであろう」との観点で問題視してきたし、続く段でも問題視することになる。

 たとえば、アルゴス殺しのヘルメスあるいはマーキュリーについてであるが、彼らの極めてよく知られた象徴は[蛇の杖(カドゥケウス)]であるわけだが、といった[蛇の杖]を持つヘルメスのこと以前によりもって多くのことを結節させる核となっているところとして、

黄金の林檎

という神話上のその象徴物自体が

エデンにて「蛇」に食すことを唆された誘惑の果実

と結びつくとの要素を伴っていることが[根本的にも見えるところ]として問題になるとは何度も何度も今まで本稿にて強調なしてきたところである ――[エデンの禁断の果実]が[黄金の林檎]と結びつくことを摘示し(出典(Source)紹介の部50出典(Source)紹介の部51)、それがトロイア関連のエピソードや「どういうわけなのか」ブラックホールのようなものを奇怪無比に先覚描写しているとの著名古典ら(ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』)といかように結びつくかことがいかようなかたちで問題になるか(出典(Source)紹介の部55から出典(Source)紹介の部63(4))、といったことにつき本稿では委曲尽くしての指し示しを試みてきたとの従前経緯がある―― 。

 また、よりミクロの領域の話としては

[[加速器問題に通ずる言及をなしている文物]にして、なおかつ、[蛇の異種族]のことをモチーフに取り込んでいる作品の内容]

をこれはこうでこうだとのかたちで具体的に問題視なしてきたとのことがある(下の部、振り返っての表記を参照のこと)。


 本稿の従前の段では次の各作品の相応の特性を問題視していたとのことある。

『フェッセンデンの宇宙』(ワームホールの安定化につながるとの見解が1980年代より理論的に煮詰められ出した負の質量の物質について負の質量の特定化につながった実験(「1948年」実施のカシミール効果測定実験)に類似のものを「1937年」に持ち出していた作品/加速器実験がビッグバンを再現するものであると現行言及されだしている中で宇宙創成の状況を再現しようとする実験が描かれているとの作品 ―本稿出典(Source)紹介の部22から出典(Source)紹介の部25を包摂する解説部にてその特性を扱っているとの作品― )

『スキズマトリックス』(1985年初出の作品で前半部の終わりのところにてローンチリングという円形加速器に機序近しき装置を背景にしての死闘が繰り広げられる作品 ――本稿出典(Source)紹介の部26から出典(Source)紹介の部26-3を包摂する解説部にてその特性を扱っているとの作品―― )

『リアノンの剣』(「1949年別タイトルにて初出、1953年『リアノンの魔剣』タイトルで刊行」の作品でブラックホールないしワームホールを想起させるゲート装置をかなり非科学的・空想的に登場させているとの作品にして、そのブラックホールないしワームホール関連の描写が何十年も後にブラックホールを人為生成する手段となるとの可能性があると取り沙汰された陽子ビームと接合するもの(ゲート装置に放り込まれる主人公が手にもっているプロトン・ガンなるもの)と結びつけられている作品/それをものしたとの作家リイ・ブラケットが上記『フェッセンデンの宇宙』をものしたとの作家エドモンド・ハミルトンの妻である女流作家であったとの作品 ――本稿出典(Source)紹介の部65(5)から出典(Source)紹介の部65(9)を包摂する解説部にてその特性を扱っているとの作品―― )

 以上の作品らにつき、 ――話柄選択以外に筆者主観など問題とはならず、また、文献的事実のありようにつき該当部原文引用とのかたちで仔細に提示してきたとの堅い話にあっての問題として―― カシミール効果測定実験([通過可能なワームホールの材料]とも後の80年代に見られるようになったとの[負のエネルギー]のことを40年代にはじめた特定したヘンドリック・カシミール実施の実験)について予言的言及をなしている(というのも[重ね合わせた二枚の金属プレートの間の重力中和作用]といった現実の実験結果と近似してのことを描いているからである)といったものとも解される『フェッセンデンの宇宙』にあっては出典(Source)紹介の部25にて原文抜粋して示している通り、[人造宇宙で二つの惑星が人為的にくっつけられた結果、地球人によく似た種族が爬虫類の種族に皆殺しにされる]との描写がなされ、『スキズマトリックス』では出典(Source)紹介の部26-3にて原文抜粋して示している通り、加速器機序に通ずるものであるローンチリングでの死闘が繰り広げられた後、恐竜のような格好の外宇宙星系由来の通商種族がやってきたとのストーリー展開を見せており(同作、『スキズマトリック』それ自体は予言的作品ではないが、加速器と爬虫類の異種族のことを挙げている作品としてここに持ち出していた)、『リアノンの剣』では出典(Source)紹介の部65(5)から出典(Source)紹介の部65(9)にて原文抜粋して示している通り、[リアノンの遺産]と作中表記されているブラックホールないしワームホール的なるものを用いての装置に放り込まれて過去の火星に(加速器のプロトン・ビームのことを想起させるプロトン・ガンを身に帯びながら)予想外に旅立つこととなった主人公がゲートに落ち込んだ後、プロトン・ガンで壁を破壊することで何とか外界に出たとの同・異世界にて大国を影から支配している蛇の亜人種族、[リアノンの遺産]を探り当て、それでもって、人間を間接統治の道具としてお払い箱にする道を模索しているとの蛇の亜人種族の支配に抗うとの方向に話が進んでいく、との流れが垣間見れる(各作共々揃い踏みで[[加速器問題に通ずる言及をなしている文物]にして、なおかつ、[蛇の異種族]のことをモチーフに取り込んでいる作品]となる)。

 上記の通りのことを摘示してきた一方で、本稿にあっては、他面、[911の事件の発生の予言的事前言及]をなしている文物らにして、なおかつもって、[爬虫類関連の存在と際立って結びつくとの作品]らとして

『ジ・イルミナタス・トリロジー』本稿出典(Source)紹介の部37から出典(Source)紹介の部37-5にて同作がいかように多重的に911の前言をなしている作品となっているかを取り上げてきたとの額面上は荒唐無稽小説との体裁を取る作品)

『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』本稿出典(Source)紹介の部27にて同作が911の事前言及「的」描写を含む作品にしてそのモチーフとなるものが他世界間をつなぐワームホールのようなものであると解されることについて言及しているとの(額面上にあってはの)荒唐無稽映画)

のことを問題視なしもしていた。
 につき、[黄金の林檎]を重要なるモチーフとする(より具体的には[黄金の林檎]と[現代アメリカ国防総省および過去のアトランティスにてのペンタゴンと結びつく正五角形]の並列描写シンボルを重要なるモチーフとする)との『ジ・イルミナタス・トリロジー』にあっては太古のアトランティスの侵略が蛇の人造人間らを用いてなされたとの話の筋立てが展開する。そして、そこではペンタゴンが崩されて異次元介入存在(別銀河由来の異次元経由で魂を喰らうとの「設定」の存在)が解放されるとの筋立てが反映されている ――出典(Source)紹介の部38出典(Source)紹介の部38-2にて抜粋のとおりである―― 。 他面、『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』にあっては[隕石衝突によってこの世界と分かたれた世界にあっての恐竜人ら]がこの世界との次元接合をなそうとしているとのありようが描かれている ――出典(Source)紹介の部27にて言及のとおりである―― 。
 要するに、[911の事件の予見的作品]にして[爬虫類の異種族の侵攻を描いた作品]であるとの表記作品らは、と同時に、
[異なる世界間を橋渡ししうるとされるカー・ブラックホールやワームホール性質]
に相通ずる側面をも帯びているとのことであるが、とくれば、ここつい最近よりブラックホールやワームホールの類を生成する可能性が取り沙汰されることになったとの加速器との繋がりあい、また、加速器によるブラックホール・ワームホールの類の生成可能性が科学界にて取り沙汰される前からブラックホールないしワームホールによるゲートの構築を描いていた小説『コンタクト』との繋がりもがそこにて顧慮されるとのこととあいなる(:同じくものことに関してはそうしたことが皮相的な話に留まらず、[黄金比と結びつくゲート(正五角形・五芒星)]との特徴的な要素を媒介にして「も」結びついているとのことを解説してきた ―カール・セーガン『コンタクト』に登場するゲート装置が正五角形を十二枚重ねての正十二面体であるとのこともその範疇に入る― のがここ本段を包摂する補説2と振っての一連のパートとなるわけであるが、その点からして整理できていないとの向きにあってはここに至るまでの内容を読み直していただきたいものである)


 以上のこと、全て顧慮のうえで見たうえでその関係性の多重性・多層性より

「[マーキュリー(商業の神にして錬金術体系にてそのシンボルが多数用いられているとの神)の彫像が据え置かれたマンハッタンのグランド・セントラル・ステーション]を引き合いにしてもカール・セーガン『コンタクト』に関しては不快な相関関係のことを呈示できる」

との点に関して

[偶然の悪戯の問題で済まない上に「表記のような隠喩性が現出を見ていることについてはカール・セーガンという男の属人的主観の問題で済まされるものではない」とも言えるようになっている(より大きな思惑の介在が当然に想起される)]

と「強くも」申し述べるわけである。

 実にもって話が長くなったが、これにて

「[マーキュリー(商業の神にして錬金術体系にてそのシンボルが多数用いられているとの神)の彫像が据え置かれたマンハッタンのグランド・セントラル・ステーション]を引き合いにしてもカール・セーガン『コンタクト』に関しては不快な相関関係のことを呈示できる」

とのことに関して

現象としてそれはどういうことなのか
そういうことがあるのが偶然で済むと考えられるか
偶然ではないとするのならばカール・セーガン本人の恣意の問題(e.g.加速器によるブラックホール生成にまつわっての警告を(それがなせたとは時期的に考えがたい折柄のことながらも)セーガンが個人として隠喩的かつ反語的手法でなさんとしていたといった問題)で済むのか

との各点について順を追って論じてきたとの本セクション、出だしの部からして「([a]から[f]と振っての一連の話にあっての)[[c]と[d]と振っての段の合間の部にての問題提起をなすためのパートである」と明示して書き進めてきたとの本セクションに一区切りをつけることとする。


[c][d]と振っての段の合間の部にての「長くもなるも、」の問題提起の部はここまでとする


(ここまで[a]から[c]との段で集中して掘り下げるとのかたちで問題視をなしてきた作品たる)カール・セーガン『コンタクト』にあっては

[ナチスの1936年のベルリン・オリンピックの映像(エポックメイキングにテレビ「中継」放送された映像)が異星文明の地球に対するゲート装置の設計図を送信する上での媒質として使われた]

との設定が採用されている。

 小説に遅れること12年してから実写化、封切られることとなった映画版『コンタクト』(1997初出/こちら映画版のDVDコンテンツ(日本語版)にあっては後付けで付されての付録コンテンツが原作小説には見受けられ「ない」ところとして加速器のことを文字情報として持ち出しているとのことも先述しているとのものともなる)、多少原作に改変が加えられているとの映画版『コンタクト』をレンタルするなり何なりしてご覧いただくこと「でも」実によくご理解いただけることか、とは思うのだが、

[テレビ電波は宇宙に漏れ出ている。そちらを傍受した外宇宙の他文明が史上初のテレビ映像、その場に登場しているアドルフ・ヒトラーのオリンピック開会宣言の映像(その映像を流したベルリン・オリンピックは史上初の定性的な中継放送を行ったイベントとして知られる)を外宇宙文明(作中設定ではヴェガ星系の異文明)が受信したうえでそちらを地球に送り返し、その電波が『コンタクト』作中の宇宙電波探査計画たるアーガス計画で受信された。その受信映像の中に[12面体のゲート装置の設計図]がコードとして隠されていた]

という実に凝った作中設定が『コンタクト』という作品には見受けられるようになっている。

 以上のことについて小説『コンタクト』より原文抜粋しての指し示しをなしもし、そのうえで、同じくものことから何が問題になるのか、の話をなす。


| 出典(Source)紹介の部83 |

 ここ出典(Source)紹介の部83にあっては、

[小説『コンタクト』で[ナチスのオリンピック開会宣言]が異星よりの返送電波として用いられているとの設定が採用されていること]

の出典を挙げることとする。

(直下、邦訳版カール・セーガン『コンタクト』文庫版上巻(新潮社)131ページから132ページ、[数列の解読]の章よりの原文引用をなすとして)

<アーガス>の電波天文学者たちは、この数日間に少なからぬ成果をあげていた。ヴェガは既知の運動をしている――地球に接近、もしくは離れる速度にしても、あるいは天空を斜めに横切ってもっと遠方の星の方角に移動する速度にしても、すでに解明されている。その事実をもとに、<アーガス>の電波望遠鏡はウェストヴァージニアとオーストラリアの電波天文台との連携によって、問題の電波源がヴェガと運動しているという事実を確認したのである。可能な限り厳密に計算したところ、信号はヴェガのある天空領域から送信されており、ヴェガ特有の特徴的な動きをなぞっていたのだ。

(以上、国内にて流通している訳書よりの引用部とする ―※― )

(※尚、原著CONTACTにあっての該当部表記はその Decryption Algorithmの章にあっての ――オンライン上にて検索エンジンに表記のテキスト入力することで特定できようところとして――  The Argus radio astronomers had made progress in the last few days. Vega had a known motion--a known component of its velocity toward or away from the Earth, and a known component laterally, across the sky, against the background of more distant stars. The Argus telescopes, working together with radio observatories in West Virginia and Australia, had determined that the source was moving with Vega. Not only was the signal coming, as carefully as they could measure, from where Vega was in the sky; but the signal also shared the peculiar and characteristic motions of Vega.とのものとなっている)

(続けて直下、邦訳版カール・セーガン『コンタクト』文庫版上巻(新潮社)155ページから156ページ、[重ね書きの羊皮紙]の章よりの原文引用をなすとして)

「こういうふうにお考えください。このたびヴェガから送信されてきた数分間のテレビ画像は、一九三六年、ベルリン・オリンピックが開催されたときに放送されたものなのです。当時はドイツ国内でしか放送されなかったとはいえ、それはある程度の完成度をもって実現された、地上最初のテレビ中継放送でした。ラジオ放送とちがって、テレビ電波は地球をとりまく電離層を突破して宇宙にこぼれるのです。あのときドイツ国内で放送された内容を目下調査中ですが、結果がでるまでにはもう少々時間を要するでしょう。たぶん、ヒットラーのあの開会宣言は、ヴェガでとらえられた放送内容のほんの一部分なのかもしれません

(以上、国内にて流通している訳書よりの引用部とする ―※― )

(※1尚、原著CONTACTにあっての該当部表記はそのPalimpsestの章にあっての ――オンライン上にて検索エンジンに表記のテキスト入力することで特定できようところとして――  "Look at it this way: Those few minutes of television from Vega were originally broadcast in 1936, at the opening of the Olympic Games in Berlin. Even though it was only shown in Germany, it was the first television transmission on Earth with even moderate power. Unlike the ordinary radio transmission in the thirties, those TV signals got through our ionosphere and trickled out into space. We're trying to find out exactly what was transmitted back then, but it'll probably take some time. Maybe that welcome from Hitler is the only fragment of the transmission they were able to pick up on Vega.とのものとなっている)

(※2ここまで引用なしてきたことに関わるところとして小説『コンタクト』にあっては地球電離層を突破してのナチスの史上初のテレビ番組画像データをはじめ諸種の人類由来の情報が[26の素数の形態]をとって外宇宙より返送形式で送られてきたと描写されている。そして、同小説では[ナチスによるテレビ画像を含む素数データが全部ひっくるめてマシンの設計図になっている]とのことが後に判明したとの展開を見ることになる ――それについては英文Wikipedia[Contact (novel)]にあっての表記を引けば、(以下、現行記載を引用するところとして) To his surprise, the project discovers a repeating series of 26 prime numbers coming from the Vega system 25 light years away. Further analysis reveals information in the polarization modulation of the signal. This message is a retransmission of Adolf Hitler's opening speech at the 1936 Summer Olympics in Berlin; the first television signal powerful enough to escape Earth's ionosphere. The President of the United States meets with Ellie to discuss the implications of the first confirmed communication from extraterrestrial beings. Ellie begins a relationship with her science advisor Ken der Heer. With the help of her Russian colleague Vaygay Lunacharsky, Ellie is able to set up redundant monitoring of the signal so that a telescope remains pointed at Vega at all times. A third message is discovered describing plans for an advanced machine. With no way of decoding the 30,000 pages, SETI scientists surmise that there must be a primer that they have missed.(逐語訳に代えて大要をなすとして)「地球より25光年離れたヴェガ星系より26の素数よりなる反復するメッセージが受信されるとの運びとなった。さらなる調査の結果、それらが系統だっての信号としての形態をとることが判明、そして、それらメッセージは1936年のベルリン夏季オリンピックにてのアドルフ・ヒトラーの開会演説が(地球電離層の外に出るのに十分な送信出力を有していた初のテレビ映像として)再送信されてきた(ものだと明らかになった)。(大統領と小説『コンタクト』主人公エレノア・アロウェイとのやりとりやエレノア・アロウェイと他の科学者らの交流に続いての)三回目のメッセージ受信にてメッセージが先進的なる機械の設計図案を表しているものであると判明した」(引用部に対する大要紹介はここまでとする)との部が該当するところとなる―― )

(※3ここは個人的心証を強くも前面に押し出しての[まったくもっての余事記載]となるが、天文学者として令名を馳せていた(先述)セーガンの上の申しようが現行実際のテレビ技術の問題にもあてはまるのならば、日本のマス・メディアなぞも酸鼻を極める低劣番組を外宇宙にも発信していることになる。そうしたことに言及したうえで書くが、[セックス]・[スポーツ](球遊びでもいい)・[スクリーン](テレビ・映画)をもって大衆を宣撫・無力化するものと取り上げられた(ありうべきものとしての)スリー・エス政策ではないが、といったものばかりに重きを置くこの国のマス・メディアは低劣(あるいは侮蔑的ニュアンスを強めての陋劣)を極める。ときに生死の問題に関わるとの社会矛盾の背景・背後にあることは言うに及ばず社会矛盾の存在そのもの、あるいは、その外面の形態とて満足に報じずに、代わって、(筆者のようなリアリストには殊に鼻に付く)情緒的価値も情報的価値も絶無に近しいとの[幇間芸者の馬鹿芝居のごときもの][球遊びの帰趨]のことばかりをそれがさも[面白きもの][なにやら価値や値打ちを伴っているもの]と担ぎもしてのテレビ番組を流してばかりいるのが偽らざるところの日本のマス・メディアありようだ(そして、といった「相応の」ものらを何やら本当に値打ちあるもののように振る舞っている、あるいは、催眠作用でも施されているのか、振る舞わされているとの人間らありようとも言える)。といったテレビ放送を異星人が(セーガン小説の式にあるように受信して)見れば、――(異星人のようなものが存在したとしたうえでその彼らが[質的に狂った人間らの社会横断閥としてのコロニーとでも表せようもの(その筋の手合が自己認識して認めようが認めまいが決して何も変え得ぬし、むしろ、思考に対する制約より変え得ぬための障害物となっているとの人間らのコロニーとでも表される社会横断閥)を諸方面に作り出して[そうしたもの]を通じて人間社会にゴミを押しつけて感覚鈍磨させているとの真の黒幕]でなければ、だが)―― 、そうしたテレビ映像を流している文明を「劣ったものである」と見るは必定であろうととらえる(下手な漫才でボケと突っ込みがなされているさまばかりが流されているさまに際会すれば当然であろう)。尚、(ここでは余事記載上のこととして述べるが)よく言われることとして先進文明ならば、[電磁波と似ているも探知もされにくい重力波]をその通信手段に使うのではないか、とされている(典拠は本稿にての後の段でも意図して挙げることとなるが、秘匿性に優れた重力波については我々人類のテクノロジーで重力波の探知を試みたLIGO計画とて現行、それを探知できていないとのことが科学に詳しき向きには知れ渡っている)。その点、重力波、パラレル・ワールドと接合する多世界解釈を容れても、複数の世界線をペネトレイト、貫通しながら進むものであるとされている([されている]とのところの典拠は後の段にて示す)その重力波に関しては『そうしたものが[統御作用]に用いられつつ、またもってして、[加速器「実験」]に際しても我々に致命的な作用を及ぼしうる』と筆者なぞは深刻に危惧してもいる(そうも述べる理由も当然に後述する)。以上、行き過ぎた話をなしてしまったが、「とりあえずも、」の話の結びの言として閑話休題―― )

出典(Source)紹介の部83はここまでとする)


 さて、小説『コンタクト』では直上、出典紹介部にて解説したように

[ナチスのオリンピック映像に埋め込まれてゲート装置の設計図が送信されてきた]

との筋立てが見てとれもする。

 そうした小説たる『コンタクト』のゲート生成装置(正五角形を十二枚つなぎあわせての十二面体構造をとる装置)が

「ブラックホール(なかんずくカー・ブラックホール)ないしワームホールと親和性高きもの(作中、はきとブラックホール生成装置であろうことを臭わせている登場人物の見立てが明言されているもの)にして」(出典(Source)紹介の部80

「加速器におけるブラックホール生成問題がその検証と後に結びつけられるに至った超統一理論といった言葉と結びつけられて用いられている」(出典(Source)紹介の部81

とのこと、そして、そのことが ――[加速器]は(ゲート装置と結びつけるかたちでは)一切登場させていない作品ながらも―― ブラックホール生成をなしうると後に、小説の刊行後10年以上を経て看做されるに至った加速器実験のことを露骨に想起させるようになっているとのことは先述のことである(現行、[d]と振っての段で筆を進めているのだが、先立つところの[b]の段ではそのことにつき専心して指摘しもしている)。

 以上のこと ――フィクション『コンタクト』ゲート装置と現実世界の加速器によるブラックホール生成議論につながりが存すると指摘可能となっていること―― と複合顧慮して然るべきであろうこととして次のようなことがある。

 ナチスのユダヤ人に対する迫害、そして、そのナチス・ドイツの征戦を勝利のうちに完遂させる可能性があったナチスドイツの原始爆弾開発可能性。そうした状況に生存上の危惧を感じたユダヤ人科学者らが大同団結して開始を促したとの言われようが現代史にまつわるところでなされているマンハッタン計画 ―(本稿の先の段にて既述のように)グラウンド・ゼロとの言葉を生みだした計画― については

後にLHCに進化するに至った円形加速器、その円形加速器の[真の発明者]とされる人間(レオ・シラード)がそもそもの計画のプロモーター(推進者)となっていた計画

公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)が初期段階にてとりまとめ役として重要な役割を果たしていた計画

公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)に計画に招聘された人間たるロバート・オッペンハイマーが[ブラックホール(とかなり後になって呼ばれるようになった[縮退星]というもの)の研究で既に業績を挙げていた科学者]として科学者陣を率いることになりもしていた計画]

戦後影響力を増した同計画関係科学者によってブラックホール生成問題で矢面に立たされることになった研究機関らの主要なるもの(フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERN)らを設立させしめることになった計画

となっているとのことがある。

 要するに、である。[ナチスによる迫害][ナチスによる原爆開発に対する危惧]が原因となってスタートを見たとのマンハッタン計画については次のことが指摘できるようになっているのである。

[(ナチス・ドイツとヒトラーの躍進に対するカウンター・アクションとしてスタートを見た)マンハッタン計画とはブラックホール生成装置たりうると「後の日に(ここつい最近)」判じられるに至った円形加速器の発明者「ら」(レオ・シラードとアーネスト・ローレンス)によって提案・推進されるに至った計画であり、といった同計画の現場指揮を後になすに至ったのは(ブラックホールという言葉それ自体はまだなかった折ながらもの)ブラックホール理論の開拓者となっていた男(ロバート・オッペンハイマー)であり、影響力を増した同計画関係者らによって戦後、[後にブラックホール生成問題で主としてその挙動を問題視されるに至った研究実験機関ら](フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERNら)が揃い踏みで誕生を見ている]

 以上のことの出典は続く段で挙げていくとして、この身がここまでで何が述べたいのか理解力を有した人間には理解できるか、と思う。

 そう、

「カール・セーガンが[ブラックホールや通過可能なワームホールと結びつくゲート構築装置の設計図]をして[ナチス躍進の象徴になっているもの(1936年ベルリンオリンピックのヒトラーの開会宣言映像)と共に送信されてきたもの]などと描写していることは[(ブラックホール生成装置と後に呼ばれる円形加速器実験の発明者とされる科学者に旗振りされて推進を見た)ナチスに対するカウンター・アクションとしてのマンハッタン計画からブラックホール生成をなしうると考えられるに至った実験担い手機関らが派生していったこと]とあまりにも平仄が合いすぎる」

と述べたいのである(おかしなことを述べていると思われるだろうか?)。

 さて、常人ならば、以上のようなことにつき気づいたうえでも、次のようなことで自己納得するように思われる。

『ユダヤ系であったカール・セーガンが自己の属する民族が歩んできた苦難の歴史から引き直して見もし、加速器実験機関の誕生経緯およびその帰結に認められる危険性を暗にほのめかしていたのではないか』

 だが、上のような物言いで状況を楽観視できる余地はない、残念ながら、多幸症患者(ユーフォリア)あるいは屠所の羊との状況に甘んじきっているようでなければなせぬような事情があることを問題視しているのが本稿であり、カール・セーガンやりようとの絡みでも何が[属人的観点](セーガン個人の思惑)では済まされないとのことの典拠になるかについて細かくも論じてきたつもりではある。

 につき、本稿の内容を理解している向きにあっては、お分かりだろうが、

[カール・セーガンが自分の意思で物事を言っていなかった、彼の後ろには[紐がついていた]とのこととなると[その結果はあまりに危険である]と訴求できる、というより、訴求せざるをえなくなるということがある]

ことが同じくものことにまつわって非常に問題になる(:そういうことがあるとの状況にあって現状を変えることの出来ぬ、変えることすら出来ぬ種族ならば、人類は滅ぼされるだけであろう、と手前は考えている。であるからこそ、[そういう種族ではないようにすべくもの一助にも、のの営為]に卑小非力な身ながらも注力したい、そして、そういう種族ではないことの「確認」を余生(筆者は自分ではまだまだ若いつもりだが、敢えても[余生]との言葉を使っている)にて注力したいとの考えつつ本稿をものしている)。

 ここまできたところで上にて「出典は続く段にて挙げる」と申し述べていた、

 ナチスのユダヤ人に対する迫害、そして、そのナチス・ドイツの征戦を勝利のうちに完遂させる可能性があったナチスドイツの原始爆弾開発可能性。そうした状況に生存上の危惧を感じたユダヤ人科学者らが大同団結して開始を促したとの言われようが現代史にまつわるところでなされているマンハッタン計画 ―(本稿の先の段にて既述のように)グラウンド・ゼロとの言葉を生みだした計画― については

後にLHCに進化するに至った円形加速器、その円形加速器の[真の発明者]とされる人間(レオ・シラード)がそもそもの計画のプロモーター(推進者)となっていた計画

公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)が初期段階にてとりまとめ役として重要な役割を果たしていた計画

公式上の円形加速器の発明者とされる人間(アーネスト・ローレンス)に計画に招聘された人間たるロバート・オッペンハイマーが[ブラックホール(とかなり後になって呼ばれるようになった[縮退星]というもの)の研究で既に業績を挙げていた科学者]として科学者陣を率いることになりもしていた計画]

戦後影響力を増した同計画関係科学者によってブラックホール生成問題で矢面に立たされることになった研究機関らの主要なるもの(フェルミ国立研究所/ブルックヘブン国立研究所/CERN)らを設立させしめることになった計画

となっているとのことがある。

との点についての出典らを以降、挙げていくこととし、そちら出典紹介をなしたところでさらに問題となろうというところについて解説していくこととする。

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直下、本稿冒頭部へのリンクを設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上にて挙げているのはドイツ浪漫主義芸術の巨匠たる18世紀画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(Freemasonでもあったとの画家 Caspar David Friedrich)の手になる一品、

Der Wanderer uber dem Nebelmeer雲海の上の旅人』(に多少の[動き]をアレンジとして加えたもの)

となる。

 言われようの問題として一般に、

[人間の崇高なる精神が高みを目指し、ついぞ多くの物事を達観するに至った時、その折の孤独と感慨を描いた画]

などと形容される上掲の『雲海の上の旅人』に関して(本稿でもその言行を順次・段階的に取り上げることになるとの)物理学者リサ・ランドールは[次のような申しよう]をなしている。


(直下、物理学者リサ・ランドールの手になる著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)にての CHAPTER THREE LIVING IN A MATERIAL WORLD[第三章 物質世界に生きる]の章の記述内容 ――オンライン上検索エンジンにあっての原文検索にて該当部特定できるところの記述内容―― よりの原文引用をなすとして)

Our universe is in many respects sublime. It prompts wonder but can be daunting ―even frightening― in its complexity.  Nonetheless, the components fit together in marvelous ways. Art,science, and religion all aim to channel people’s curiosity and enlighten us by pushing the frontiers of our understanding. They promise, in their different ways, to help transcend the narrow confines of individual experience and allow us to enter into―and comprehend―the realm of the sublime. (See Figure 11.)
          [ . . . ]
[ FIGURE 11 ] Caspar David Friedrich’s Wanderer Above the Sea of Fog (1818), an iconic painting of the sublime ― a recurring theme in art and music.

(上の原著引用部に対する[訳文]として国内流通訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版にあっての81ページに記載されているところを引くとして)

多くの点で、私たちの宇宙は崇高だ。その複雑さは好奇心を駆り立てはするが、無力感も抱かせるし、ことによっては恐怖さえも感じさせる。にもかかわらず、宇宙の構成要素は素晴らしくぴたりと絡みあっている。芸術、科学、宗教は、いずれも人々の好奇心を促して、理解の限界を広げさせ、それによって私たちを啓蒙することを目指している。いずれもそれぞれのやり方で、個人の経験の狭い領域を越えさせることを約束している。それがかなえられたとき、私たちは崇高なものの領域に踏み込む――そして理解する――ことができるのだ(図11を参照)。 …(中略)… [図11]ドイツの画家カスパー・ダーヴィド・フリードリヒの「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ。崇高さは、美術と音楽に繰り返し登場するテーマである

(以上をもって Knocking on Heaven’s Doorにての原著表記および訳書よりの引用とした)


 さて、何故、ここ脇に逸れての部にあって「目立つように」特定絵画 ― 『雲海の上の旅人』― を挙げ、その絵画に対する物理学者の評しよう ―「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ....― などを引いたりもしたのか

「それは、」
絵画『雲海の上の旅人』に対して直上引用なしたような評しようをなしているとの物理学者リサ・ランドールが

加速器によるブラックホール生成可能性にまつわるトピックの理論深化に一廉ならぬ貢献をなしているとの著名物理学者

[[崇高なるもの]を目指しての宇宙の探求(およびそのための装置と銘打たれている巨大加速器LHC)の称揚・礼讃をなしているとの向き

であるとのことがあり、また、なおかつ、彼女リサ・ランドールの手による、(絵画『雲海の上の旅人』を科学者が目指しての[崇高さ]とを結びつけている)引用元著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)が

人間のありよう(崇高さとはおよそ程遠いところにあるありよう)]
人間の辿る運命

を嘲笑うような[嗜虐的寓意]で満ち満ちていると申し述べられるようになっている著作であるとのことがある、遺憾ながら
[理の当然]
として申し述べられるところとしてある ――個人のせせこましい偏頗(へんぱ)な主観などとは一線を画したところで客観的かつ具体的にこれはこうでこうだと申し述べられるようになっている(出典呈示を第一義にしての本稿では無論、その論拠を事細かに挙げる)とのところとしてある―― からであり、そのことに注意を向けたかったからである(※)。

(※上にて引用元とした著作、 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)、同著にあってはその冒頭部より
September 10, 2008, marked the historic first trial run of the Large Hadron Collider (LHC). Although the name―Large Hadron Collider― is literal but uninspired, the same is not true for the science we expect it to achieve, which should prove spectacular. (表記英文引用部に対する訳として)「2008年9月10日、ラージ・ハドロン・コライダー(LHC)が歴史的始動を見た.[ラージ・ハドロン・コライダー]との名称は有り体に言ってインスピレーションを何ら与えぬとの平凡なものだが、私たちがそれ(LHC)に[証明すべきととらえている壮大なる挙]を託しているとの意では[科学(の進歩)]にとり同じくものことは真実とはならない(LHCは際立ってのインスピレーションを与えるものである)」
などとのことが書き記されている。
 そうもした書きようが目立ってもの冒頭部にてみとめられる著作ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアにおける表題、 [天国のドアをノックする]の由来についてリサ・ランドール女史は同じくもの著作の中で次のようなことを述べてもしている。
(以下、 Knocking on Heaven’s Doorにての CHAPTER FOUR LOOKING FOR ANSWERSより引用なすところとして)
I first heard the phrase “knockin”on heaven’s door”when listening to the Bob Dylan song at his 1987 concert with the Grateful Dead in Oakland, California. Needless to say, the title of my book is intended differently than the song’s lyrics, which I still hear Dylan and Jerry Garcia singing in my head. The phrase differs from its biblical origin as well, though my title does toy with this interpretation. In Matthew, the Bible says, “Ask, and it shall be given you; seek, and ye shall find; knock, and it shall be opened unto you: For every one that asketh receiveth; and he that seeketh findeth; and to him that knocketh it shall be opened. (以上原著表記に対して訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版[第四章]103ページにての表記を引くとして) Knocking on Heaven’s Door(天の扉を叩く)]――これが本書の原題だが、私が最初にこのフレーズを聞いたのは、一九八七年、カリフォルニア州オークランドでのグレイトフル・デッドとのコンサートで、ボブ・ディランが『天国への扉』を歌うのを聞いたときだった。いまでも私の頭の中ではディランとジェリー・ガルシアがこれを歌っているのが聞こえてくるけれど、いうまでもなく、私の本のタイトルは、この曲の歌詞とは意味が違っている。このフレーズは出典である聖書の一節とも違っているが、私のタイトルはこちらの意図を拝借したものだ。聖書の「マタイ伝」には、このように書かれている。「求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり
(以上、引用部とした)
 といったところ、新約聖書のマタイ伝にあっての
[求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり]
とのフレーズ、それが
[天国の門]・[天国への扉]・[天国への階梯](ステアウェイ・トゥ・ヘブン)
との兼ね合いでいかように嗜虐的なる別側面での意味( Double Meaning )と共にあるのか、そのことからして具体的典拠を挙げ連ねるとの式で遺漏無くも事細かに示そうというのが本稿の本義であるとここ脇に逸れての部にあって訴求しておきたいとの意図が筆者にはある)

当サイト内にあっての【各頁および各典拠への一覧方式遷移部】、及び、【PDF形式文書配布ページ】へのリンクを直下、設けておく

各頁および各典拠への一覧方式遷移部へは以下より


問題となる[「予見的」言及→実現]の体系についての[典拠紹介部]一覧呈示頁

PDF形式文書配布ページへは以下より


典拠解説媒体としての[一括PDF文書]の公開頁

ここ本頁内にて問題視していることの前提になっているとのことら、その【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】それぞれへの[遷移経路]を下に設けておく (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers

[出典(Source)紹介の部1](加速器のブラックホール生成リスク問題視の契機が1999年にあり(小説『コンタクト』刊行14年後にあり)、の折、実験機関はブラックホール生成可能性それ自体を[狂人の妄夢]であるが如く言い分であるように否定していたとのことにまつわっての典拠紹介部1)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第2頁 1999年における加速器を巡る議論動向

[出典(Source)紹介の部2](加速器によるブラックホール生成が[現実的にありうること]と当事者実験機関および科学界にて表立って論じられ出したのが2001年である(小説『コンタクト』刊行16年後である)と判じられるようになっていることにまつわっての出典紹介部2)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯

[出典(Source)紹介の部11]から[出典(Source)紹介の部14](加速器関連の破滅的リスク問題としてブラックホール生成「以前」 ―セーガン『コンタクト』執筆時1985年時点― で既に問題視されていたところの[異常核物質精製可能性問題]および[真空の相転移発生可能性問題]にまつわっての解説なされようを紹介しての典拠紹介部11(以降の部))
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)

[出典(Source)紹介の部11]
典拠紹介部第9頁 加速器ベバラックとの絡みでなされた[異常核物質]に起因する破滅的リスク関連のやりとりについて

[出典(Source)紹介の部14]
典拠紹介部第10頁 真空の相転移と宇宙線の議論は加速器による破滅の予見作品ら存在に説明をつけられない

[出典(Source)紹介の部21](従前、ブラックホール人為生成についてはプランクエネルギーという単位のエネルギーを極小領域に詰め込む以外に術はない、ゆえに不可能であるとの観点があったことにまつわっての出典紹介部21(以降)の部)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第18頁 加速器によるブラックホール生成とプランクエナジー

[出典(Source)紹介の部25](異様なる先覚性を帯び、また、[通過可能なワームホール](というもの)にまつわっての後の科学考察「にも」関わるとの1937年フィクションにて[爬虫類の種族]による[人間に似た種族]への絶滅戦争の完遂が描かれていることを呈示しての出典紹介部25)
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典拠紹介部第21頁 フェッセンデンの宇宙とカシミール効果

[出典(Source)紹介の部31](小説『コンタクト』と物理学者キップ・ソーンの意見交換が科学考証の過程でなされたことがよく知られている[通過可能なワームホール]に関わるところでキップ・ソーン著作 BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』が[911の事件の先覚的言及文物]となっていることにまつわっての出典紹介部31(以降)の部)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第25頁 ソーン『ブラックホールと時空の歪み』のとんでもない特性

[出典(Source)紹介の部32](小説『コンタクト』と物理学者キップ・ソーンの意見交換が科学考証の過程でなされたことがよく知られている[通過可能なワームホール]に関わるところでキップ・ソーン著作 BLACK HOLES & TIME WARP Einstein's Outrageous Legacy『ブラックホールと時空の歪み アインシュタインのとんでもない遺産』が[911の事件の先覚的言及文物]となっていることにまつわっての出典紹介部32(以降)の部)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第26頁 書籍『ブラックホールと時空の歪み』の問題性(続き)

[出典(Source)紹介の部35]LHC実験とトロイア崩壊およびアトランティスの関係性を示す命名規則上のありようにまつわっての部LHC実験にあっては[(トロイア崩壊の因たる)黄金の林檎の在処を知ると神話が語り継ぐ巨人アトラス]の名前を冠する検出器ATLASおよび黄金の林檎の果樹園とも同一視されもするアトランティス]の名前を冠するディスプレイ・ウェアATLANTISによって生成極微ブラックホール捕捉をなしうるとの可能性が取り沙汰されてきたとのことについての出典紹介の部35)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第30頁 アトラス・アトランティスとLHC命名規則の繋がり合い

[出典(Source)紹介の部37]から[出典(Source)紹介の部37-5](よりもって後の段で[さらにも、の他の事例ら]を紹介することを前提に先行的に挙げているところの[[ヘラクレスの第11功業]と[911の予見事物]の接合性を示す事例]にまつわっての出典紹介部37から出典紹介部37-5)
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[出典(Source)紹介の部37]
典拠紹介部第31頁 911の予言的言及事物としてそこにあるもの

[出典(Source)紹介の部37-5]
典拠紹介部第33頁 陰謀論とりまとめ小説イルミナティ三部作に伴う特質[2]

[出典(Source)紹介の部39]トロイア崩壊の原因が黄金の林檎となっているとのこと、また、そちら黄金の林檎がヘラクレス第11功業に登場を見ている「巨人アトラスと結びつく神の果実」でもあるとのことに関しての出典紹介部39)
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典拠紹介部第35頁 ブルフィンチ神話要覧書などに見る黄金の林檎とトロイア

[出典(Source)紹介の部43]トロイアとアトランティスの関係にまつわっての出典紹介部の一例トロイアを木製の馬の計略で劫略した武将オデュッセウスが漂着した島が何故、[アトランティス]と結びつくのかについての出典紹介の部43)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第38頁 アトランティスとトロイアの記号論的関係性の深耕として

[出典(Source)紹介の部44(3)](海中に没したアトランティスとトロイア城塞に記号論的類似性が幾点もあることにまつわっての出典紹介部44-3(以降の部))
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第38頁 アトランティスとトロイアの記号論的関係性の深耕として

[出典(Source)紹介の部46]LHC実験とトロイア崩壊およびアトランティスの関係性を示す命名規則上のありようにまつわっての部LHC実験にあってはトロイア攻囲戦に木製の馬で決着をつけた武将オデュッセウス ―黄金の林檎を巡る争いがトロイア戦争に発展した原因としての盟約を取り決めた存在でもある― が仲間共々呑み込まれた渦潮の怪物カリュブディス]の名前を冠するイヴェント・ジェネレーターCHARYBDISによって(「無害なる、」と強弁される)生成極微ブラックホールのありうべき似姿再現シュミレーションがなされてきたことについての出典紹介の部46)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第40頁 LHC実験とトロイア崩壊譚の関係についてのまとめ

[出典(Source)紹介の部48]トロイア崩壊に繋がった黄金の林檎を巡っての誘惑とエデンの園での誘惑が多層的多重的に共通要素を帯びているとのことの出典紹介部の一例として黄金の林檎を巡っての誘惑者エデンの園にあっての誘惑者[惑星ヴィーナス(金星)]の体現存在としての顔を有しているとのことについての出典紹介の部48)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第41頁 エデンの誘惑と黄金の林檎 ルシファーとアフロディテ

[出典(Source)紹介の部51]トロイア崩壊に繋がった黄金の林檎を巡っての誘惑とエデンの園での誘惑が多層的多重的に共通要素を帯びているとのことの出典紹介部の一例として黄金の林檎の果樹園エデンの園は実際に歴史的に相通ずるものと見られてきたとのことについての出典紹介の部51)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第42頁 エデンの誘惑と黄金の林檎を巡っての誘惑の接続性

[出典(Source)紹介の部55](ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』にあって[「今日的な観点で見た場合の」ブラックホールの質的近似物]が描写されていることにまつわっての出典紹介部55)
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典拠紹介部第46頁 ダンテ『地獄篇』とミルトン『失楽園』に見るブラックホールに通ずる描写

[出典(Source)紹介の部55(3)](ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』にあって[「今日的な観点で見た場合の」ブラックホールの質的近似物]が描写されていることにまつわっての出典紹介部55(3))
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典拠紹介部第47頁 ダンテ『地獄篇』とミルトン『失楽園』に見るブラックホールに通ずる描写[2]

[出典(Source)紹介の部77(3)]以降の部(WMAPによる宇宙背景放射の測定によって宇宙構造と正十二面体が結びつけられるに至ったことにまつわっての出典紹介部77(3))
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典拠紹介部第80頁 プラトン『ティマイオス』からポアンカレ的宇宙観に至るまで

[出典(Source)紹介の部80(2)](小説作品『コンタクト』登場のゲート装置が「明示的には」加速器とは結びつけられて「いない」ことにまつわっての出典紹介の部80(2))
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典拠紹介部第84頁 小説『コンタクト』に対するキップ・ソーン関与について

[出典(Source)紹介の部80(3)](小説作品『コンタクト』登場のゲート装置が隠喩的には加速器と結びつけられている風があることにまつわっての出典紹介の部80(3))
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典拠紹介部第85頁 小説『コンタクト』のゲート装置とトロイア崩壊の寓意について

[出典(Source)紹介の部81](小説『コンタクト』作中にあって加速器実験の大義(そしてブラックホール人為生成可能性現実化の理論登場後はブラックホール生成それそのものの大義)となっているところの[超統一理論]に対する言及が不可解になされているといったことがある点についての出典紹介の部81)
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典拠紹介部第86頁 小説『コンタクト』にあっての加速器実験と通ずる側面