典拠となるところの明示[2]――加速器実験に伴う欺瞞性、 そして、そこより証示
なせもすることについて

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加速器のブラックホール生成にまつわる科学界発表動向、その経年変化の中に見受けられる矛盾から申し述べられもすること

 先行するところの前頁では

「これより[[事実A]から[事実E](と分類付けしての[記録的事実]ら)の実在]を典拠に依拠して明示していく」

と申し述べた。

 本頁はそれら事実がいかようなものなのかのまとめての記述をなすことからはじめる。

(以下、[誰でもオンライン上より一次資料として入手・内容確認可能であるとの「最も信頼性・確度高きところの」資料ら ――[公的実験機関の公衆向け安全性報告文書]および当該問題について分析なしての[米国ロー・レヴュー(法学紀要)に載せられた法律家論稿]など―― ]を出典として原文引用とのかたちで呈示し、問題となる[記録的事実]を示すこととする)

[事実A]

 粒子加速器によってブラックホールが生成される可能性が取り沙汰されだしたのは
1999年
からである。
 その1999年との折柄にあっては
[厳密な意味では専門家ではない市井の個人] (ウォルター・ワグナー)
によってブラックホール生成可能性が[災害を引き起こす元凶たりうるもの]として問題視されだした権威あるとされる専門家らがブラックホール生成可能性を目立って問題視していたわけではない
 対して、そうした属人的疑念視がマス・メディア「にも」取り上げられることになったことを受け、専門家サイドからは
ブラックホール生成がなされることはそもそもないことである
との強調がなされ、ブラックホール生成の可能性それ自体を事実上完全否定する(狂人の妄夢の如きものであるとする)当事者研究機関の一群の報告書ら ―(後にノーベル賞受賞者となった科学者も関与しての報告書でもある)― が世に出されることとなった

[事実B]

 粒子加速器(の中にあってのLHC)による[ブラックホール生成]がなされうるとのことが ――([事実A]に見るように[1999年にあってそれが[ありうべきリスク]として専門領域「外」の人間に問題視されだした際には「そも、粒子加速器によるブラックホール生成はありうべきところではない」と当事者研究機関に否定されていた]とのところから一転して)――  [ありえることである]と「肯定的に」科学界主流筋および研究機関によって「公的に」認められるようになったのは
2001年
のことからである(:その2001年からの論調では「通年で1000万個単位の」「安全な」極微ブラックホールが生成されることになりうるともされるようになった)。
 すなわち、「1999年にあっては」ブラックホールが人為生成される可能性だに否定していた科学界・実験機関の論調が「2001年に」変容を見、一転、加速器によるブラックホール生成をしてありうると肯定するようになったとのことがある(それについては、―これまた当然に論拠を挙げるところとして― [1998年に水面下で提唱されていた余剰次元理論(というもの)から導き出された帰結]が2001年の[変節]の背景にあると一般には説明されている)。

[事実C]

 粒子加速器LHCによってブラックホール生成がなされうると加速器実験実施研究機関に認容されるに至った折、当然に学者らは
「ブラックホール生成がなされても[安全]である」
と強調していた。
 ブラックホール生成がありうることとされるに至っての後、その初期的段階(2001年から2003年)にあっては安全性にまつわる論拠として
[[ホーキング輻射(ふくしゃ)と呼称される(仮説上の)現象]の発現による生成ブラックホールの即時蒸発
のことが部外者・公衆向けの安全性報告文書で挙げられ、次いで、2008年以降よりは安全性論拠として
宇宙線(Cosmic-ray/宇宙を飛び交う高エネルギーの放射線)との比較による生成された「蒸発しない」可能性のあるブラックホールの無害性
のことが(更改を見ての)部外者・公衆向けの安全性報告文書にて強くも前面に押し出されるに至った、とのことがある。

 そのような安全性論拠の主張動態(重み付け)の変化の背景には ―それについても当然に典拠挙げるところとして― [ホーキング輻射](と呼ばれる仮説上の現象)の発現が確実視され「なくなった」とのことがあると「される」

[事実D]

 1980年に初出を見た英国人作家ジェイムズ・ホーガンの手になる小説作品 Thrice Upon a Time『未来からのホットライン』にあっては[文献的事実]として

1.「[EFCこと欧州核融合協会との組織体が運営している施設]であるとの設定の[核融合プラント(バーグヘッド重イオン施設にあっての「加速器」使用型核融合プラント)]が問題となっている局面で」

2.「[加速器]使用型核融合プラントにての加速器で生成された大量の極微ブラックホール(具体的数値として[200万個にも及ぶ大量の極微ブラックホール]と作中明示)が地球にコアに落ち込み人類滅亡をきたすとの状況にまで至り」

3.「にも関わらず、そのような状況をもたらしたブラックホール生成元となった施設の当の運営者らは「[ホーキング輻射(ふくしゃ)現象の発現]によって粒子加速器接合型核融合発電プラントによるブラックホール生成は地球に壊滅的事態をもたらすことはない、そういうことは百万年に一回も起こりえないことだろう」との言い逃れをなしていた」

との内容を有している。

[事実(事実関係)E]

([事実A]から[事実C]と[事実D]の間には以下のような[矛盾]と[際立った先覚性]の問題が見受けられると指摘できるところである)

研究機関発表動向として1999年にあっては加速器によるブラックホール生成可能性が完全否定されていた(それが肯定的に論じられるようになったのは2001年である)にも関わらず1980年初出の小説で加速器によるブラックホール生成が言及されていた(「[事実A]と[事実D]より[事実関係]として導き出せる」ところである)

加速器によるブラックホール生成については2001年よりの研究機関発表動向で通年単位で1000万個の生成可能性ありとされるに「至った」の対して、問題となる1980年初出小説ではブラックホール200万個生成が描かれていたとのことで非常に話が似通ったものである(「[事実B]と[事実D]より[事実関係]として導き出せる」ところである)

加速器生成元が(2001年から2003年に至る)初期動向としてホーキング輻射を生成ブラックホールが安全であるとの論拠として用いているのに対して、問題となる1980年初出の小説「でも」ホーキング輻射がブラックホール生成がなれていても[安全である]とのブラックホール生成元の言い訳として持ち出されていた旨、描かれているとのことがある(「[事実C]と[事実D]より[事実関係]として導き出せる」ところである)

 上記の[事実A]から[事実E]らが[記録的事実]として真正なるものとして成り立っている(成り立ってしまっている)とのことを示すための出典を以降、各別順々に細かくも挙げていくこととするここにて挙げることとした出典資料らについては座学にとどまらず取材活動をなしながらも多大な時間をかけて特定化したとの資料らともなる ――うち、一部は本稿筆者が[長期化したLHC実験参画の国内研究機関(国際的な役割帯びてのハブ的研究機関でもある)を向こうにまわしての行政訴訟]で書証(証拠資料)として呈示してきた資料らともなる―― 


| 出典(Source)紹介の部1 |

 ここ出典(Source)紹介の部1にあってはまずは先掲の[事実A]から[事実E]のうち、

[事実A]

 粒子加速器によってブラックホールが生成される可能性が取り沙汰されだしたのは
1999年
からである。
 その1999年との折柄にあっては
[厳密な意味では専門家ではない市井の個人] (ウォルター・ワグナー)
によってブラックホール生成可能性が[災害を引き起こす元凶たりうるもの]として問題視されだした権威あるとされる専門家らがブラックホール生成可能性を目立って問題視していたわけではない
 対して、そうした属人的疑念視がマス・メディア「にも」取り上げられることになったことを受け、専門家サイドからは
ブラックホール生成がなされることはそもそもないことである
との強調がなされ、ブラックホール生成の可能性それ自体を事実上完全否定する(狂人の妄夢の如きものであるとする)当事者研究機関の一群の報告書ら ―(後にノーベル賞受賞者となった科学者も関与しての報告書でもある)― が世に出されることとなった

との事実について

[最も確度高き海外流通資料にして、かつ、誰でも即時取得できるとのもの]

を出典として同じくものことが[記録的事実]たる典拠を ―読み手がなんら惑うこともなく後追い確認しやすかろうと判断したかたちで― 挙げていくこととする(事前に断っておくが、[事実A]が[記録的事実]としてそこにはきとあることを示すための本段、出典(Source)紹介の部1のセクションからして相当程度、長くもなる)。


出典(Source)紹介の部1にて原文引用なすことにした資料、その資料概要の紹介として

[[事実A]の出典として挙げることとしたとの文書群]

Case of the deadly strangeletsと題されての英文文書] (同文書、表記英文タイトル名( Case of the deadly strangelets )の入力で現行、グーグル検索エンジンより全文を容易に捕捉可能な文書となり Institute of Physics(IOPこと英国物理学会)会員誌たる Physics World誌に掲載された有識者由来過去記事を収めたものとして(現時点では誰でもダウンロード可能となっているとの)オンライン上流通PDFファイル形式文書となる

Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHICと題されての英文文書] (同文書、検索エンジン上で表記の英文タイトル( Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHIC)を入力することで複数のダウンロード用ページが特定可能となっている文書で[ブルックヘブン国立研究所運営加速器RHICリスク安全報告書]として1999年以降、公開されているとの公的文書となる

Will relativistic heavy-ion colliders destroy our planet?と題されての英文文書] (同文書、検索エンジン上で表記の英文タイトルを入力することで複数のダウンロード用ページを特定可能となっている[ブルックヘブン国立研究所運営加速器RHIC]にまつわるCERN(欧州原子核研究機構)による安全報告書となる

THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLDと題されての英文文書] (同文書、検索エンジン上での表記英文タイトル入力で文書(発信媒体)特定・ダウンロード可能となっている英文論稿で作成者が[法学者] (法務博士の資格をハーバード・ロースクールで取得したうえでノースダコタ大学ロースクール助教( Assistant Professor )の立ち位置にあるとの Eric Johnsonという人物) となっているとの[LHC実験差し止め請求動向「解説」論稿]となり、 TENNESSEE LAW REVIEW[テネシー法学紀要]に掲載のものが現時arXiv(コーネル大運用の論稿配布サーバー)経由で誰でもダウンロード可能となっているとの文書となる ――※補足として:尚、[LHCのような高エネルギー粒子衝突実験にて問題となったリスクをまつわる議論動向]について常識的観点でもってまとめての記載をなしているとの英文Wikipedia[ Safety of high-energy particle collision experiments ]項目にあって「も」同じくもの論稿についての言及はなされており、それは(原文引用するところとして) Late in 2009 a review of the legal situation by Eric Johnson, a lawyer, was published in the Tennessee Law Review.[109][110][111] In February 2010 a summary of Johnson's article appeared as an opinion piece in New Scientist.[112(訳として)「(LHCを巡る法的問題については)2009年後半期、弁護士エリック・ジョンソンにそちら法的特質にまつわるレヴューがテネシー法学紀要にて初出を見た。2010年2月にてはジョンソン論稿の要約がニューサイエンティスト誌の論説紹介部にて載せられた」(引用部訳はここまでとする)との書きようとなっている。 また、同論考 THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLDの作者となっている Eric Johnsonという米国法曹については[ノースダコタ大大学運営ページ]にても同じくもの論稿をものしたとのその事績が取り上げられている「学究系」法曹となる(さらに述べれば、同エリック・ジョンソン氏、 It does not keep me awake at night「心配で夜眠れなくなるほどではない」との[ブラックホール生成問題についての悲観論者ではない]との物言いをもなしている向きともなる)―― )


 それでは上にて掲題の資料ら(上にて表記の通りの方式でオンライン上の複数媒体より容易に全文取得、内容確認できるとの資料ら)から

[事実A]

 粒子加速器によってブラックホールが生成される可能性が取り沙汰されだしたのは
1999年
からである。
 その1999年との折柄にあっては
[厳密な意味では専門家ではない市井の個人] (ウォルター・ワグナー)
によってブラックホール生成可能性が[災害を引き起こす元凶たりうるもの]として問題視されだした権威あるとされる専門家らがブラックホール生成可能性を目立って問題視していたわけではない
 対して、そうした属人的疑念視がマス・メディア「にも」取り上げられることになったことを受け、専門家サイドからは
ブラックホール生成がなされることはそもそもないことである
との強調がなされ、ブラックホール生成の可能性それ自体を事実上完全否定する(狂人の妄夢の如きものであるとする)当事者研究機関の一群の報告書ら ―(後にノーベル賞受賞者となった科学者も関与しての報告書でもある)― が世に出されることとなった

との事実を指し示すに「必要十分」と判じられるだけの[基礎となる文献的事実]を原文引用とのかたちで呈示していくこととする ――尚、原文引用をなした部を文言そのままに検索エンジンの検索ボックスに入力することでもそうした記載が問題視している文書にてなされているとのこと、要するに、[文献的事実]を問題視していること、確認できるようになっているとも申し述べておく―― 。

 まずもって上にて呈示の文書らのうち、

Case of the deadly strangelets  (英国物理学会[ Institute of Physics ]の会員誌 Physics World誌にて掲載された署名解説記事をPDF化した文書/表記タイトルで検索なせば現行にてのPDFファイルダウンロードページが容易に特定可能となっている文書)

より指し示しに必要となるところの原文引用をなすこととする。

(直下、上に概要紹介のオンライン上流通文書 Case of the deadly strangeletsにての19と振られたページよりの原文引用をなすとして)

 The trouble began a few months earlier, when Scientific American ran an article about RHIC (March 1999 pp65-70). Its title, "A little big bang", referred to the machine's ambition to study forms of matter that existed in the very early universe. Walter Wagner, the founder of a botanical garden in Hawaii, wrote a letter in response to that article. Citing Stephen Hawking's hypothesis that miniature black holes would have existed moments after the big bang, Wagner asked whether scientists knew "for certain" that RHIC would not create a black hole.
 Scientific American printed Wagner's letter in its July issue, along with a response from Frank Wilczek of the Institute for Advanced Study in Princeton. Physicists hesitate to use the word "impossible", usually reserving it for things that violate relativity or quantum mechanics, and Wilczek called RHIC's ability to create black holes and other such Doomsday ideas "incredible scenarios".
 Amazingly, however, he then went on to mention another Doomsday scenario that was more likely than black holes. It involved the possibility that RHIC would create a "strangelet" that could swallow ordinary matter. But not to worry, Wilczek concluded, this scenario was "not plausible".
 It was the July 1999 issue of Scientific American containing the Wagner-Wilczek exchange that then inspired the Sunday Times article in mid-July. This was followed by much more press coverage, and the filing of a lawsuit, by Wagner himself, to stop the machine from operating.
 Shortly before the July issue of Scientific American was published, Brookhaven's director John Marburger learned of the letters, and appointed a committee of eminent physicists (including Wilczek) to evaluate the possibility that RHIC could cause a Doomsday scenario. After the Sunday Times article appeared, CERN's director-general Luciano Maiani - fearing a similar reaction to the Large Hadron Collider that was then in the planning stages - did likewise.

(上の引用部に対する拙訳として)
問題はサイエンティフィック・アメリカン誌が加速器RHICについての記事(1999年3月号65-70ページ)を掲載した時より数か月前に遡る。 A little big bang『小さなビッグバン』とタイトルが付されていた同記事は[極めて早期の宇宙にて存在していた物質の組成を研究する装置の野心的側面に言及していた]とのものだった。ハワイの菜園の創立者となっていたウォルター・ワグナーがその記事に対して手紙を書いてよこしてきた。[ビッグバン直後、ミニブラックホールが存在していた]とのスティーブン・ホーキングの仮説を引用しながら、ワグナーは「科学者らは(小さなビッグバンを起こすとの)加速器RHICはブラックホールを生成することがないとはきと分かっているのか」と訊ねてきた
 サイエンティフィック・アメリカンは7月発行版にプリンストン高等研究所のフランク・ウィルチェックよりの応答を脇に添えてワグナーからの投書と併せて掲載した。物理学者というものは通例、相対性理論や量子力学の法則を侵すものに言及するとき、「不可能である」との言葉を使うのに躊躇するきらいがあり、ウィルチェックはRHICによるブラックホール生成能力、および、その他に[黙示録のその日]に通ずる観念につき[信じられるものではないincredible]と表した
  だがしかしながら、驚くべきことに、彼(ウィルチェック)はブラックホールよりさらにありえやすくもある黙示録のその日の現出的状況(ドゥームズ・デイ・シナリオ)に言及することまでなした。それはRHICが[通常の物質を呑みこみうるストレンジレット]を生成する可能性を指し示して見せたとのものであった。しかし、「心配することなかれ」とし、ウィルチェックは「このシナリオはplausibleではない」(「ありえることではない」あるいは「もっともらしくは見えない」)と結論付けていた。
 後の7月中旬のサンデー・タイムズ紙の記事に影響を与えたのは1999年7月のサイエンティフィック・アメリカン誌のワグナー・ウィルチェック書簡を含む版である。これがより多くの紙誌における取扱い、そして、稼働中のマシンを止めるためのワグナー彼自身のものにもよる訴訟の提訴によって後追いされることとなった。
 サイエンティフィック・アメリカン誌の6月号発行より少し前、ブルックヘブン国立研究所の所長ジョン・マクバーガーは書簡をめぐる状況を知り、RHICが[黙示録のその日の現出的状況]を引き起こしうるかの可能性について見極めさせるためのウィルチェックを含む令名馳せていた物理学者らによる委員会を設立していた。サンデー・タイムズの記事が世に出た時には計画推進段階にあったラージ・ハドロン・コライダーにつき同じくもの反応が出てくることを危惧したCERNの所長ルチアーノ・マイアニも同様のことをなした」

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 上にての文書 ―疑わしきにおかれてはタイトル入力でダウンロード・内容確認いただきたきもの― よりの引用なした部位、該当頁(19と振られた頁)では

「加速器(ブルックヘブン国立加速器研究所運用のRHIC(リック))によってブラックホールが生成されるのではないか」

との疑義をウォルター・ワグナー(同ワグナー、後に米国LHC差し止め訴訟の原告となった向きともなる)が1999年より投書にて発しだし、そうもしたワグナー問い合わせに対して
「加速器によるブラックホール生成などありうるところではない」
との見解が一線の物理学者(上記文書中ではフランク・ウィルチェック)によって呈されていたこと、また、その見解呈示に至るまでの書簡がマス・メディアに着目されて報じられるに至ったとの経緯が紹介されている。

(:ちなみに ――本稿にての続いての段で概要紹介なしていくことになる[実験機関の「変節」の問題]に関わるところであるから細かくも言及しておくが―― ウォルター・ワグナーが1999年という時期にあってブラックホール生成可能性について部外の人間として問題視するに至った理由付けは
[加速器実験実施研究機関および物理学界主流筋にブラックホール生成可能性の有無にまつわる[変節]をもたらすこととなった新規理論 ――(本頁でも紹介することになる余剰次元というものにまつわる理論)―― に基づきブラックホール生成の現実的可能性を問う]
とのものでは「ない」「なかった」と解されるようになっている。
 ウォルター・ワグナーが1999年に加速器のブラックホール生成可能性について部外の人間として疑義発しだしたとの往時の疑念呈示の理由付けは
([変節]の問題とも関わるところで後に科学界の主流筋で問題視されるに至った)[新規理論の展開に由来するところのもの]
ではなく、別の申しようによるところのものであるとのことを指し示す情報しか現時・現行では手前 ――(後述するが、常識「的」訴求の用に供するためだけに日本国内でブラックホール生成問題など加速器リスクにまつわる行政訴訟を権威の首府を相手に起こし、先方の弁護士らと第一審からして法廷で二年以上やりあっていた、そういう者として当該問題についての海外資料を煮詰めに煮詰めていもする人間としての筆者)―― も捕捉していない。
 その点、ブラックホール生成にまつわる嚆矢的なる批判をなしはじめた(加速器による破滅的リスクにまつわる批判は(後述するところとして)[真空の相転移]といった別問題との兼ね合いでより従前からなされていたもののブラックホール生成にまつわるところでは嚆矢的なる批判をなしはじめた)とのウォルター・ワグナーは
カリスマ物理学者スティーブン・ホーキングの原初宇宙に極微ブラックホールが存在しているとの申しように関する自身の知識
からブラックホール生成可能性について照会を発しだした
との言われようが世間一般ではなされている向きとなる(上の資料 Case of the deadly strangelets Institute of Physics、英国の物理学会の会員誌 Physics World誌掲載の有識者由来過去記事を収めたオンライン上流通文書)にてもそのように、すなわち、 The trouble began a few months earlier, when Scientific American ran an article about RHIC (March 1999 pp65-70). Its title, "A little big bang", referred to the machine's ambition to study forms of matter that existed in the very early universe. Walter Wagner, the founder of a botanical garden in Hawaii, wrote a letter in response to that article. Citing Stephen Hawking's hypothesis that miniature black holes would have existed moments after the big bang, Wagner asked whether scientists knew "for certain" that RHIC would not create a black hole.(訳として)「問題はサイエンティフィック・アメリカン誌が加速器RHICについての記事(1999年3月号65-70ページ)を掲載した時より数か月前に遡る。 『小さなビッグバン』とタイトルが付されていた同記事は[極めて早期の宇宙にて存在していた物質の組成を研究する装置の野心的側面に言及していた]とのものだった。ハワイの菜園の創立者となっていたウォルター・ワグナーがその記事に対してのものとしての手紙を書いてよこしてきた。[ビッグバン直後、ミニブラックホールが存在していた]とのスティーブン・ホーキングの仮説を引用しながら、ワグナーは科学者らは加速器RHIC(訳注:直近言及のように小さなビッグバン』と題されての記事にて問題視されていた加速器)はブラックホールを生成することがないとはきと分かっているのかどうか訊ねてきた」 と掲載されているとおりである)。
 さらに述べれば、ワグナーの質問に応えたフランク・ウィルチェックとは後の研究機関報告書作成にも関わってきた物理学者であり、なおかつ、2004年にノーベル物理学賞を受賞した向きでもある ――ウィルチェックのノーベル賞受賞については和文ウィキペディア[フランク・ウィルチェック]項目にて(現行記載内容よりの端的な引用をなすとして)[2004年デイビッド・グロス 、H. デビッド・ポリツァー とともに「強い相互作用の理論における漸近的自由性の発見」の功績によりノーベル物理学賞を受賞した](引用部はここまでとする)と記載されているところとなる)―― )

 以上をもって[事実A]にあって重きをなすところである、

[粒子加速器によってブラックホールが生成される可能性が取り沙汰されだしたのは[1999年]からである]

とのことの典拠を示した (:同じくものことについては本稿の続いての段にあってそちら細かき内容を取り上げることとしたとの法学者論稿 ――法学紀要(法学雑誌)に載せられもしての加速器実験差し止め問題についての法的側面に関して分析をなしているとの米国法学者論稿―― たる THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLDにあって (そちら830と振られての頁よりの端的なる引用をなすとして) In 1999, when the RHIC on Long Island was getting ready to start up for the first time, concerns were voiced that the RHIC might create black holes. A Scientific American reader named Walter Wagner put these concerns in a letter to the editor. The magazine then published the letter in the July 1999 issue, along with a response by Frank Wilczek, a Princeton physicist who was later awarded the Nobel Prize. Wilczek opined that it was not credible that the RHIC might produce black holes. Then, apparently as an afterthought, he went on to say, “On the other hand, there is a speculative but quite respectable possibility that subatomic chunks of a new stable form of matter called strangelets might be produced” Although Wilczek concluded in his comment that an actual strangelet disaster was “not plausible,” questions about the safety of RHIC proliferated in the media.(訳として)「1999年、ロングアイランド(のブルックヘブン国立加速器研究所)にて加速器RHICの初動スタートの用意が整った折、同加速器RHICがブラックホールを生成しうるかもしれないとの懸念が呈されだした。サイエンティフィック・アメリカン誌の読者であったとのウォルター・ワグナーが同誌編集サイドに対しての投書で懸念を呈しだしたのである。サイエンティフィック・アメリカン誌は後にノーベル賞を受賞することになったプリンストンの物理学者フランク・ウィルチェックの応対を付してワグナーよりの投書を同誌の1999年6月号に載せた。ウィルチェックは「[RHICがブラックホールを生成するかもしれない]というのは[信ずるに値することではない]」との意見を述べていた。それから明らかに後付けとしての見解提示として彼ウィルチェックが続けて書いていたところでは「他面、推測的なるものであるが顧慮に値するものとしての可能性としてストレンジレットと呼ばれる新種の安定化形態を呈しての亜原粒子の束が生成される可能性はありうる」とのことであった。ウィルチェックはそれに関して「現実問題としてストレンジレットによる破滅的事態は[ありえることではない]」と結論付けていたわけだが、RHICにまつわる安全性にまつわる疑義がメディアにて蔓延(はびこ)ることになった」(訳を付しての引用部はここまとする) と記載されているところ「とも」なる)。

 続けて([事実A]にまつわるものとして設けている出典(Source)紹介の部1の表記を続けて)、

ことの端緒となった1999年にあってはブラックホール生成の可能性それ自体を事実上完全否定する(狂人の妄夢の如きものであるとする)当事者研究機関の一群の報告書ら ―(後にノーベル賞受賞者となった科学者も関与しての報告書でもある)― が世に出されることとなった

とのことにまつわる典拠を挙げる。

 表記のことについてはまずもって研究機関ブルックヘブン国立研究所報告書、
Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHIC
にあっての2と振られたページに下の通りの記載がなされていることを典拠として挙げておく。

(直下、加速器実験実施機関であるブルックヘブン国立研究所由来の公的報告書 Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHICにての頁数表記として2と振られたページよりの引用をなすとして)

We also note that collisions at RHIC are expected to be less effective at raising the density of nuclear matter than at lower energies where the "stopping power" is greater, while as we noted before, existing accelerators have already probed larger effective energies. In no case has any phenomenon suggestive of gravitational clumping, let alone gravitational collapse or the production of a singularity, been observed.

(誰でもオンライン上より確認できるところの上記引用部に対する拙訳として)
「我々(訳注:ブルックヘブン国立研究所の公式報告文書 の執筆陣)が本書の前の部にて注記しているように既存の粒子加速器らがより巨大で有効性を帯びてのエネルギー規模に探りを入れている一方でのこととして、RHICという加速器が[" stopping power"がより大きくもなるさらに低いエネルギーにあって核物質の密度を上昇させるのにより非効率的なものであると期されているとのこと]につき、注記をなすものである。 いかな場合であれ、重力の凝集、言うまでもなく、重力崩壊や特異点(ブラックホールの特異点)の形成が観測されるとのことを示唆するものではない

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 上記文書中の In no case has any phenomenon suggestive of gravitational clumping, let alone gravitational collapse or the production of a singularity, been observed.「いかな場合であれ、重力の凝集、言うまでもなく、重力崩壊や特異点(ブラックホールの特異点)の形成が観測されるとのことを示唆するものではない」との部が1999年の実験機関申しようを端的に指し示す(疑わしきにおかれてはブルックヘブン国立研究所報告書、 Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHICを表記のタイトル入力で特定・ダウンロード、PDF形式の同文書中にあっての該当部(2と振られたページの Black Holes and Gravitational Singularitiesとの節の下段部内容)をご覧いただきたい。 尚、同報告書にあっての第一頁タイトル表記部に名前が記されているとの学者らのうち、F. Wilczekと記載されているのはフランク・ウィルチェック、ワグナーの1999年の照会に対してブラックホール生成はありえないと応えていた物理学者(つい先立っての段にて[2004年にノーベル物理学賞を受賞した学者である]と紹介しもした物理学者)である)

 さらに、1999年の粒子加速器関連リスク議論のありよう ――[事実A]にて摘出の議論ありよう―― を指し示す報告文書のうち、同1999年に刊行されたCERN報告書、[ Will relativistic heavy-ion colliders destroy our planet?の内容を下に引いておく。

(直下、1999年にてのCERN(欧州原子核研究機構)の報告文書 Will relativistic heavy-ion colliders destroy our planet?にあっての 6 Discussion and conclusionsの節、9と下に振られた頁よりの引用をなすとして)

We have argued that the experiments at RHIC do not represent a threat to our planet. But, is this "beyond the shadow of a doubt"? Considerations analogous to ours have been made for other questionably dangerous physical possibilities, such as the production of black holes or the trigger of a reaction whereby the vacuum in which we are would be catastrophically converted into a "true" vacuum of lower energy density [22]. In these cases one is dealing with relatively simple theoretical constructs and one can draw conclusions that are correspondingly uncontroversial. In the case of strangelets, we are dealing with ・・・・

(上記引用部に対する拙訳として)
RHICを用いての実験が我々の惑星(地球)に対する脅威をなんら呈するものではないとの点について我々は議論をなしてきた。しかし、これは[疑いの影を超えて] (疑いをさしはさむ余地などない)と述べられるものなのか。 我々のそれと相似形を呈する思索が[ブラックホールの生成]や[真空にあっての真なる低エネルギー密度の真空へと我々の存在が破滅的に変えられてしまうとの反応(真空の相転移)の誘発]のような疑わしき他の危険なる物理的可能性のためになされもしてきた。それら場合にあって思索者(one)は相対的にシンプルな理論的枠組みを扱い、それに対応し[議論にすらならない]との結論を描き出せる。ストレンジレットのケースでは(以下略)

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 上のように1999年のCERN報告書ではブラックホール生成 the production of black holesの可能性についてはuncontroversial[議論にすらならない]との筆致での書きようがなされている([真空の相転移]とのより従前から問題視されてきたリスクたりうる現象(後述する)の発生懸念と相並ぶものとしてそういう帰結での書かれようがなされている)。

 続いて、[事実A] (繰り返すが、1999年になってはじめて加速器によるブラックホール生成にまつわる疑義が発せられた][その折、加速器実験機関によって加速器によるブラックホール生成がなされるなどありえることではない(狂人の妄夢の如きのものである)との一蹴がなされたとのその事実) に関してオンライン上より容易に確認できるところの資料、

[法学者論稿 THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLD](上にて詳述なしているようにハーバード・ロー・スクールで学位を取得した後、ノースダコタ大で教鞭をとっているとの法学者 Eric Johnsonの当該案件分析文書/現時、コーネル大の論稿配布サーバーarXivより全文ダウンロードできるとの文書)

の838と振られた頁にてよりの引用(文書内出典番号表記「も」そのまま反映させての原文引用)をなすこととする。

(直下、 THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLDにあっての838と振られた頁よりの引用をなすとして)

B. For the Foreseeable Future
In 1999, when questions floated in the media about accelerator-produced black holes, physicists issued an assurance that no particle collider in the foreseeable future would have enough power to accomplish such a feat.166
Busza report, which was done in anticipation of the commencement of RHIC operations.167 The report did a rough analysis of the particle collisions that would occur at RHIC and the gravitational effects that might result.168 The Busza team found that the forces created by the RHIC were orders of magnitude too small to possibly create a black hole.169

(上記引用部に対する拙訳として)
B. 予見しうる未来にあって
1999年、加速器製ブラックホールについての疑問がメディアに浮かんできた折、物理学者らはそのような業(わざ)をなしうるのに十分な力を有した[予見しうる未来にあっての加速器]は存在しないとの保証を発した
Busza(訳注:1999年にフランク・ウィルチェックらと共にブルックヘブン国立加速器研究所の安全報告書の執筆・公表に関わったとの物理学者 Wit Buszaを指す)の報告書はRHIC運転開始を期してものされたものである。同報告書はRHICで発生しうる粒子衝突および結果となる重力効果らについて「おおよその」予測をなしたとのものであった。BuszaのチームはRHICによって生成される力はブラックホールを生成するにはあまりに小さすぎると同定していた(以下略)。」

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 上にては[事実A]の核となること、1999年の[否定]の動向につき

In 1999, when questions floated in the media about accelerator-produced black holes, physicists issued an assurance that no particle collider in the foreseeable future would have enough power to accomplish such a feat.1661999年、加速器製ブラックホールについての疑問がメディアに浮かんできた折、物理学者らはそのような業(わざ)をなしうるのに十分な力を有した[予見しうる未来にあっての加速器]は存在しないとの保証を発した(注記)166)」

と解説されているところとなっている(※)。


(※尚、上の引用部にあっての(注記)166と小文字で振られた部についてだが、
(表記文書 THE BLACK HOLE CASE: THE INJUNCTION AGAINST THE END OF THE WORLDをダウンロードして紹介ページ838をご覧いただければ、分かろうが、)

166. BUSZA ET. AL., supra note 87, at 7.

と ――欧米法律文書の特色に則ってラテン語(supra)付きで―― 注記されているところとなる。
 それにつき、(きちんと細かくもの確認をなそうとの意欲ある向きが本稿を読まれているとの「一縷の期待」でもって比較的丁寧に解説しておくが)、同部[ 166. BUSZA ET. AL., supra note 87, at 7. ]については

「注166:「Buszaらの手になる「本書の」注87にても摘示の文書の7ページ目を参照のこと」

と和訳なせるところとなり、そこに見る[注87番]の文書は同じくもの法学者論稿『ジ・インジャクション・アゲンスト・ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド』文書中の(そちらは829と振られたページにてお目見えしているところの)出典文書たる、

Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHIC2004年にノーベル賞を受賞した物理学者、 Frank WilczekBuszaらと共に執筆陣に名を連ねている公式報告書文書(本稿にて先に出典として内容引用なしていたとのブルックヘブン国立研究所に由来する報告書)となる)

となり、同文書中の7ページの内容が ――米国法律関係文書など検討したことなどないとの向きにあっては当然に『ややこしい』と思われるところかとも見るが―― 出典とされている。

 につき、そうして出典紹介されている1999年のブルックヘブン国立研究所の報告書、

Review of Speculative "Disaster Scenarios" at RHIC

にあっては(オンライン上より誰でもダウンロードなして確認できるように)確かにその7と振られたページにては

Thus our result will provide a bound upon, not an estimate of, the parameters that might be required to have a realistic shot at producing black holes.(訳として)「このように我々の研究結果はブラックホール生成をなすとの現実的なショット(訳注:[加速器陽子ビーム撃ちよう]といったニュアンスの表現)を得るのに要される変数上の上限を[推測・推計のそれ]の類ではなく(具体的なものとして)呈示せんとするものである」

とのその記載部に関わるところとして、

Of course higher-energy accelerators than RHIC achieve larger values of kqu, but for the foreseeable future values even remotely approaching unity are a pipe dream.(訳ととして)「無論、kqu(訳注:報告書でも表されているところとして量子重力のありようを決する数式の左辺)の値にあってRHICを越える高エネルギー加速器はより大きいところを実現できるわけだが、しかし、予見しうる限りの将来にあって(Kquのブラックホール生成に通ずる値が)[結合]に遠く近づくとのことさえ[全くの絵空事(パイプ・ドリーム)]である

と記載されている (: pipe dream[絵空事;パイプ・ドリーム]というところは[アヘン窟でパイプを咥えての夢見状態で麻薬常用者が見るような幻影、マリファナ愛好のお花畑の人間が見ている多幸症的世界の如きもの](見当識を失った人間の狂夢・妄夢の如きもの)であると ――[加速器トンネル]をパイプでかこつけてのものなのか―― 述べていると判じられるが(はきと述べ、疑義を発している者を薬物にて酩酊状態に陥っているヒッピー的人間と同列視せんとするある種、愚劣なやりようととれるところではある)、 とにかくも、[RHICを越える加速器](LHCのことである)でもブラックホール生成など夢のまた夢、予測可能な未来では夢のまた夢であると「1999年には」(実験機関報告書、後にノーベル賞を受賞することになったフランク・ウィルチェックが関与しての報告書では)断言されていたことが見受けられるところとなっている)。


 直上直前の段までにて

ことの端緒となった1999年にあってはブラックホール生成の可能性それ自体を事実上完全否定する(狂人の妄夢の如きものであるとする)当事者研究機関の一群の報告書ら ―(後にノーベル賞受賞者となった科学者も関与しての報告書でもある)― が世に出されることとなった

とのことが「最も堅い」(常識の世界で「最も堅い」と看做される)資料ら ――加速器実験実施実験機関それそのものに由来する公的報告文書加速器問題についての案件解説をなしている米国法学者の論稿―― に基づいて申し述べられるところの典拠を挙げたことになる(ここ出典(Source)紹介の部1にあって指し示しの対象としている[事実A]の典拠を挙げきったことになる)。


「信頼の置けぬ」国内の情報媒体らにまつわる付記として

 ネット上には ――(一群の責任感皆無の類ら([真実のみが人間を救いうる]のだと解釈すれば、[自分自身も含めての人類に対する罪]を犯しているとの「人類の側には属していないだろうとの類」としか表しようがない人間ら)のためにて)―― [訴求力](あるいは[現実改変力])が絶無の[相応の水準]の駄法螺が充満・横溢しているとのことが「ある」と手前などは強くも見るに至っているのだが、本稿にてのこの段では[日本では新聞媒体(それも主流の大手新聞)のようなもの「さえ」もが[単純な事実関係を履き違えているとの伝で[信用がおけない]ものとなっている]とのことを紹介しておくこととする ――細部に着目すれば、出鱈目・不正確な記述を多くなしているとの紙媒体に[重要なところ]で惑わされないように、との認識の下に、である―― 。

 その点、まずもっては、この身が図書館(含む:国会図書館)で同定・捕捉したところの「信頼のおけない」国内資料の例として大新聞の特定記事をここ([事実A]にまつわる出典(Source)紹介の部1に包摂させての付記の部)にて挙げておくこととする。

 具体的には
[加速器とブラックホール生成にまつわる問題]
に対する調査意欲ある読み手の視野を徒(いたずら)に曇らせるような大新聞由来の記事として以下のものが存在していることを一例として挙げておくこととする。

(本稿筆者などはその情報密度のなさなどがゆえにおよそ定期購読しようなどと思ったことがないとの新聞だが)朝日新聞の、
[二〇〇五年三月二十六日朝日新聞夕刊第五面の記事]
たる、
(記事タイトル)
『つくろう、行こう!ブラックホール アインシュタインの理論から90年...』

 表記題名にて新聞資料検索端末を備えた図書館経由なら容易に捕捉できもしようとの2005年3月26日付けの記事 ――記事表題からお分かりいただけることか、とも思うが、表記記事はブラックホール生成を肯定的なもの、余剰次元理論検証に資する真っ当な学問的営為として担ぎあげるとのものである―― にあっては (取材対象の相応の筋から[偏向情報]を相応のかたちで摂取させられて情報を無批判に右から左に流すだけ、といった記者自身よりもむしろ主流メディアを相応の筋合い・筋目の人間を集めて構築させているシステムそれ自体に問題がある可能性もあるか、ともとらえているわけではあるが) その記事内にて

1998年に米国の物理学者が加速器によるブラックホール生成が現行レベルでも可能となると発表した]

などとの表記がなされている(:問題はそれが実験関係者らの「申しようの時期によって明瞭となる」欺瞞的変節の問題を韜晦(とうかい.うやむや化)する上での一助になるような記述であることだが、とにかくもってして、表記の記述がなされている)。

 原文引用なせば、以下の通りのかたちにて、である。

(直下、日本にあってのブラックホール生成問題の初期的報道記事(二〇〇五年三月二十六日朝日新聞夕刊第五面の記事)にての上段部よりの原文ママ引用をなすとして)

素粒子の最新理論である超弦理論の「世界はもっと多くの次元からできている」という予言が本当で、しかもその影響が大きければ、ブラックホールになる距離は10のマイナス16乗(1京=0が16個並ぶ=分の1)㌢くらいでよいことになり「それなら現代の加速器で作られるかもしれない」と98年、米国の物理学者が発表した

(引用部はここまでとする ――表記の通りの記載がなされているか疑わしきは図書館によっては備えてある朝日新聞過去記事特定のためのデータベース照会サービスから[二〇〇五年三月二十六日朝日新聞夕刊第五面の記事内容]を捕捉のうえで内容検討されて見るとよかろう(具体的確認のやり方としては図書館によっては端末利用できる過去記事検索サービスにあって[記事記載年月][ブラックホール]のキーワードで検索をかけるとのことが挙げられる)―― )。

 その点、国内大新聞の上にて掲題の2005年特定記事にて
[ブラックホール生成が可能となると発表されたのがその折である]
などとの表記がなされている
[1998年]
というのは批判家も海外実験機関も
[加速器によるブラックホール生成]
が可能となるなどとして「いなかった」折のことである (:少なくとも海外の経年の報道動向観察、他ならぬ研究機関の公式発表資料の内容(直上にて原文引用のオンライン上より確認可能な内容)、そして、手前自身の加速器実験機関に対する取材からそうも判じられるようになっている)。

 さらに述べれば、1998年というのは
[ブラックホール生成可能性]
ではなく
[ブラックホール生成が人間の実現できるレベルのエネルギー規模で可能になりうるとの申しように「後に」つながった理論 ―余剰次元理論([事実B]の摘示部で問題とする理論)― ]
が水面下にて発表されていた折のことである(間を経ずに後述するところとして、である)。
 そちら1998年初出の[余剰次元理論]提唱がそうした潮流をあらたに生み出した理論動向が2001年の[ブラックホール生成ありうべし]との実験機関発表につながることとなったわけだが、2001年の前段階の1999年にあっても加速器実験を主催する研究機関 ――道理から言えば、[公衆に対する最も重いもの]としての説明責任を負った研究機関ら―― にでさえ
「ブラックホール生成はありえない」
とのことが目立って強弁されていた(ワグナー氏が嚆矢となった疑念視のありように対して切り返すように目立ってそうも強弁されていた)というのが
[表沙汰になっているところの事実関係]
である (それがここ出典(Source)紹介の部1にての加速実験機関由来の報告文書に基づいての指し示し事項となる.尚、1999年に至るまでのやりとりにあって[研究機関レベルでの公衆に対する欺瞞]が介在していたかどうかの可能性は別問題として後に問題視することにもなるわけだが、とりあえずも、現実の研究機関由来の一次資料に基づく主張動向としてはここまで表記の通りの申しよう、ブラックホール生成の可能性さえ観念されないとの申しようが2001年に至るまでなされてきたとのことがある。(話がくどくもなっているが)であるから、朝日新聞の記事執筆者が余剰次元理論の発表時期たる1998年をもってしてブラックホール生成が肯定的に認められだした折と自己合点して(あるいは彼らが取材対象とした学者(との役割を振られた類)のいい加減・不正確な言を「よくも検証せずにそのまま流して、」かもしれない)[公器]などと表されもする(事実かどうかは別としてそうも表されもする)「彼らの」情報流布媒体紙面にて書いていたとしてもそのような情報に惑わされてはならないと申し述べておく ――また、そうも書きもするが筆者は自身が呈示する情報について「も」全幅・無条件の信を置けなどと強制はしない.代わりに疑わしきに対しては「出典を全部、遺漏無くも原文引用とのかたちでここにて明示しているのだから、その通りの記載が呈示資料らの中になされているのか、それが[文献事実]となっているのか、きちんと御自身の目で確認されてみるとよかろう」と申し述べておきたい次第である―― )。

 加えて、である。表記のような国内報道機関の記事 ――[二〇〇五年三月二十六日朝日新聞夕刊第五面の記事]として初出の『つくろう、行こう!ブラックホール アインシュタインの理論から90年...』 と題されての記事―― が(LHCのブラックホール生成問題について扱った記事が「どういうわけなのか」各社総計でまったくもってして分量的に少ない中にあっても)存在しているような「国内の」言論流通動態とも関わるところか、と思うのだが、国内物理学者由来の書籍「にも」時期的に納得がいきかねる記述、

「1999年(1998年ではなく1999年)にてすでにブラックホール生成のことが余剰次元との絡みで真っ当な物理学者らに取り上げられるようになっていた」

との申しようをなしているものが存在している。
 その具体的内容について本稿にての後の段にてさらに取り上げる所存であるとの書籍だが、

『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社刊行/著者は国内私学准教授の物理学者)

という書籍がその伝で問題となるものとなる。

 書店でよく見かける国内文庫本のシリーズ、講談社ブルーバックスシリーズに属する上の著作『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(2011年刊)にてはそのp.163にあって

(直下、引用するところとして)

重力や余剰次元の話を頻繁に聞くようになったのは、1999年頃のことだ。RHICで原子核同士を非常な高エネルギーで衝突させると、クォーク・グルーオン・プラズマどころか、ブラックホールができるという噂が飛び交っていたのである。実際、ADD模型では加速器で粒子同士を高エネルギーで衝突させると、一時的にブラックホールが形成される可能性がある

(原文引用部はここまでとする)

などとの申しようがなされている。「仮に」そうした申しよう ――1999年時点で物理学者の間にて余剰次元モデルからブラックホール生成がありうるとの噂が飛び交いだしていたとの申しよう―― が本当であるのならば、そう、
[1998年から提唱されてのADD模型(余剰次元モデル)の帰結(ブラックホール生成ありうべしとの帰結)]
を当該著作の著者が時期繰り上げしてのはなしようを「何故なのか」なしているのではなく本当であるのならば、

[日本の研究者の述懐なしての申しようがその述懐時(1999年)に出された実験機関報告書、ノーベル賞受賞級物理学者(2004年にノーベル賞受賞のフランク・ウィルチェック)らもが関与していた公式発表なされたものであるとの海外の加速器実験実施研究機関の公的報告文書(本稿のつい先ほどの段にて取り上げた1999年初出の Will relativistic heavy-ion colliders destroy our planet?と表題振られてのCERN報告書など)が[偽り]をなしていたと指摘するようなことをなしている ――というのも1999年時点にあって加速器運用機関から出された報告書はすべて(1998年から呈示されだした余剰次元理論のことを何ら問題視することなく)それが生成された後のリスクはどうか云々以前に、そも、[ブラックホールが生成されうるという可能性だに否定する]ものであったからである―― ]

とのことにもなる(「理の当然」といったこととして、である)。
 それにつき、[事実関係]が重んじられているとの欧米圏での流通文書(CERNやブルックヘブン国立研究所由来の公式安全性報告文書として上にて挙げているとの文書ら ――ワグナーやりように端を発する論調を受けて秋期以降に出された文書ら―― )の申しようの態様から引きなおして見、国内実験関係者申しよう([まさしくものブルックヘブン国立研究所]にて席を置いていたともいう日本人研究者の手になる『「余剰次元」と逆二乗の破れ』の記述内容)が真っ向から矛盾するものとなっていることについては、である。[門外漢向けに話を分かり易くするための国内著作著者の配慮が望ましくなき方向に作用した](「海外実験機関に由来する1999年から2001年にかけての[変節]を公共心も道義心もなくに[なかったことにする]ためのよろしくはない国内の学者由来の配慮がなされたのかもしれない」などとはここでは考えないこととする)、ないしは、[当該著作著者当人の誤記憶または出版社頼みの校閲上のミス(よくあることではある)が単体あるいは双方介在している可能性もある]との見立てを本稿筆者としては(現行)なしている ――平然と確信犯的嘘・偽りをなす、あるいは、確信犯的偽りを「なさせられ」もするとの人間がこの世界には非常に多いと手前は見ているのだが、といった冷めた見方をなさなくとも人間の認識は周囲の動向に左右されやすく、それゆえに悪意なきところの錯誤・錯簡を往々にして呈するものであることは論ずるまでもないことか、と思う。それがケアレス・ミスとしての誤表記などとなるとその頻度はさらにもって上がろうことと見る(「限られた時間の中で」本一冊分、文量数十万字の文をしたためるとのことを自身がなした際、確かに誤字脱字などのレベルからして「これはしまった。」といったミスが後々頻繁に見つかって往生させられたとの経験は本稿筆者にもある)。さらに述べれば、当人に錯誤・錯簡などの落ち度がさしてなくとも出版物というものは[校閲]がきちんとなされていないと誤表記で溢れかえることになりかねないといったものであるとのこともここでは強く断っておく―― )。

(客観的に問題点はこれでこうだと示せるかたちで「信頼の置けぬ」ようになっているとの国内の情報媒体にまつわる付記はこれにて終える)


 長くもなったが、[事実A]に関する出典紹介部(出典(Source)紹介の部1)はここまでとしておく。


 以降にては[事実B]が[記録的事実]としてはきとそこに実在していることを示すための出典(Source)紹介の部2に入るが、に先駆けて、ページはここで改めることとする。

 前のページへ〔PREVIOUS PAGE〕     次のページへ〔NEXT PAGE〕


〔直下、本稿冒頭部へのリンクを設けておく〕

 (⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上にて挙げているのはドイツ浪漫主義芸術の巨匠たる18世紀画家、カスパー・ダーヴィト・フリードリヒ(Freemasonでもあったとの画家 Caspar David Friedrich)の手になる一品、

Der Wanderer uber dem Nebelmeer雲海の上の旅人』(に多少の[動き]をアレンジとして加えたもの)

となる。

 言われようの問題として一般に、

[人間の崇高なる精神が高みを目指し、ついぞ多くの物事を達観するに至った時、その折の孤独と感慨を描いた画]

などと形容される上掲の『雲海の上の旅人』に関して(本稿でもその言行を順次・段階的に取り上げることになるとの)物理学者リサ・ランドールは[次のような申しよう]をなしている。


(直下、物理学者リサ・ランドールの手になる著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)にての CHAPTER THREE LIVING IN A MATERIAL WORLD[第三章 物質世界に生きる]の章の記述内容 ――オンライン上検索エンジンにあっての原文検索にて該当部特定できるところの記述内容―― よりの原文引用をなすとして)

Our universe is in many respects sublime. It prompts wonder but can be daunting ―even frightening― in its complexity.  Nonetheless, the components fit together in marvelous ways. Art,science, and religion all aim to channel people’s curiosity and enlighten us by pushing the frontiers of our understanding. They promise, in their different ways, to help transcend the narrow confines of individual experience and allow us to enter into―and comprehend―the realm of the sublime. (See Figure 11.)
          [ . . . ]
[ FIGURE 11 ] Caspar David Friedrich’s Wanderer Above the Sea of Fog (1818), an iconic painting of the sublime ― a recurring theme in art and music.

(上の原著引用部に対する[訳文]として国内流通訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版にあっての81ページに記載されているところを引くとして)

多くの点で、私たちの宇宙は崇高だ。その複雑さは好奇心を駆り立てはするが、無力感も抱かせるし、ことによっては恐怖さえも感じさせる。にもかかわらず、宇宙の構成要素は素晴らしくぴたりと絡みあっている。芸術、科学、宗教は、いずれも人々の好奇心を促して、理解の限界を広げさせ、それによって私たちを啓蒙することを目指している。いずれもそれぞれのやり方で、個人の経験の狭い領域を越えさせることを約束している。それがかなえられたとき、私たちは崇高なものの領域に踏み込む――そして理解する――ことができるのだ(図11を参照)。 …(中略)… [図11]ドイツの画家カスパー・ダーヴィド・フリードリヒの「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ。崇高さは、美術と音楽に繰り返し登場するテーマである

(以上をもって Knocking on Heaven’s Doorにての原著表記および訳書よりの引用とした)


 さて、何故、ここ脇に逸れての部にあって「目立つように」特定絵画 ― 『雲海の上の旅人』― を挙げ、その絵画に対する物理学者の評しよう ―「雲海の上の旅人」は、崇高なものを象徴的に描いた作品だ....― などを引いたりもしたのか

「それは、」
絵画『雲海の上の旅人』に対して直上引用なしたような評しようをなしているとの物理学者リサ・ランドールが

加速器によるブラックホール生成可能性にまつわるトピックの理論深化に一廉ならぬ貢献をなしているとの著名物理学者

[[崇高なるもの]を目指しての宇宙の探求(およびそのための装置と銘打たれている巨大加速器LHC)の称揚・礼讃をなしているとの向き

であるとのことがあり、また、なおかつ、彼女リサ・ランドールの手による、(絵画『雲海の上の旅人』を科学者が目指しての[崇高さ]とを結びつけている)引用元著作 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)が

人間のありよう(崇高さとはおよそ程遠いところにあるありよう)]
人間の辿る運命

を嘲笑うような[嗜虐的寓意]で満ち満ちていると申し述べられるようになっている著作であるとのことがある、遺憾ながら
[理の当然]
として申し述べられるところとしてある ――個人のせせこましい偏頗(へんぱ)な主観などとは一線を画したところで客観的かつ具体的にこれはこうでこうだと申し述べられるようになっている(出典呈示を第一義にしての本稿では無論、その論拠を事細かに挙げる)とのところとしてある―― からであり、そのことに注意を向けたかったからである(※)。

(※上にて引用元とした著作、 Knocking on Heaven’s Door『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)、同著にあってはその冒頭部より
September 10, 2008, marked the historic first trial run of the Large Hadron Collider (LHC). Although the name―Large Hadron Collider― is literal but uninspired, the same is not true for the science we expect it to achieve, which should prove spectacular. (表記英文引用部に対する訳として)「2008年9月10日、ラージ・ハドロン・コライダー(LHC)が歴史的始動を見た.[ラージ・ハドロン・コライダー]との名称は有り体に言ってインスピレーションを何ら与えぬとの平凡なものだが、私たちがそれ(LHC)に[証明すべきととらえている壮大なる挙]を託しているとの意では[科学(の進歩)]にとり同じくものことは真実とはならない(LHCは際立ってのインスピレーションを与えるものである)」
などとのことが書き記されている。
 そうもした書きようが目立ってもの冒頭部にてみとめられる著作ノッキン・オン・ヘブンズ・ドアにおける表題、 [天国のドアをノックする]の由来についてリサ・ランドール女史は同じくもの著作の中で次のようなことを述べてもしている。
(以下、 Knocking on Heaven’s Doorにての CHAPTER FOUR LOOKING FOR ANSWERSより引用なすところとして)
I first heard the phrase “knockin”on heaven’s door”when listening to the Bob Dylan song at his 1987 concert with the Grateful Dead in Oakland, California. Needless to say, the title of my book is intended differently than the song’s lyrics, which I still hear Dylan and Jerry Garcia singing in my head. The phrase differs from its biblical origin as well, though my title does toy with this interpretation. In Matthew, the Bible says, “Ask, and it shall be given you; seek, and ye shall find; knock, and it shall be opened unto you: For every one that asketh receiveth; and he that seeketh findeth; and to him that knocketh it shall be opened. (以上原著表記に対して訳書『宇宙の扉をノックする』(NHK出版)ハードカヴァー版[第四章]103ページにての表記を引くとして) Knocking on Heaven’s Door(天の扉を叩く)]――これが本書の原題だが、私が最初にこのフレーズを聞いたのは、一九八七年、カリフォルニア州オークランドでのグレイトフル・デッドとのコンサートで、ボブ・ディランが『天国への扉』を歌うのを聞いたときだった。いまでも私の頭の中ではディランとジェリー・ガルシアがこれを歌っているのが聞こえてくるけれど、いうまでもなく、私の本のタイトルは、この曲の歌詞とは意味が違っている。このフレーズは出典である聖書の一節とも違っているが、私のタイトルはこちらの意図を拝借したものだ。聖書の「マタイ伝」には、このように書かれている。「求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり
(以上、引用部とした)
 といったところ、新約聖書のマタイ伝にあっての
[求めよ。さらば与えられん。尋ねよ、さらば見いださん。門を叩け、さらば聞かれん。すべて求むる者は得、たづねる者は見いだし、門を叩く者には開かれるるなり]
とのフレーズ、それが
[天国の門]・[天国への扉]・[天国への階梯](ステアウェイ・トゥ・ヘブン)
との兼ね合いでいかように嗜虐的なる別側面での意味( Double Meaning )と共にあるのか、そのことからして具体的典拠を挙げ連ねるとの式で遺漏無くも事細かに示そうというのが本稿の本義であるとここ脇に逸れての部にあって訴求しておきたいとの意図が筆者にはある)

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