典拠となるところの明示[94]――ノルウェイの大渦巻き(MAELSTRÖM)より
何が述べられるのか。そちら布石としての話から一端脇に逸れもして

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重力波について 補説2

 先行する部にあっては

[マルチバースを貫通するとも言われている重力(波)]

のことを「それなりの理由あって」問題視しはじめていた、そう、ノルウェイ・スパイラルの話を主軸としてなしもしている中で「半ば脇に逸れての余事記載とはなるが、」と断って問題視しはじめていた。

 そして、前頁ではそうもして重力波のことを問題視することにしもした事情として以下のことらを挙げた。


 第一に、

[マルチバースの突破がテーマとなっているカナダ人作家の特定小説作品がノルウェイ・スパイラルそのものの現象(中空にて渦巻き光が現出するとの現象)をノルウェイ・スパイラルが起こる前に ―いいだろうか.ノルウェイ・スパイラルが起こる前に、である― 予見的に持ち出しているとのことがあり、またもってして、同作家のそれに先立つ小説作品がLHCによる結果を嗜虐的反対話法で茶化しているが如く側面を有している]

とのことを文献的事実 ―当該の小説の原文引用のみから自然にそうだと判じられるところの文献的事実― の問題として手前が情報把握するに至ったとのことがある(ためにマルチバースを貫通するものとも言われる重力波のことを問題視すべきかと考えた)。

 第二に、

[[重力波通信]を作中モチーフとする別の小説作品が今日のLHC実験にまつわっての際立っての70年代に遡っての先覚的言及と結びついている]

とのことにまつわっての文献的事実の捕捉をもこの身がなしているとのことがある(ために重力波のことを問題視すべきかと考えた)。


 表記のことら、上にて挙げた第一・第二の事由にあってノルウェイ・スパイラルのことをそも、取り上げているとの本筋に関わるところの第一の事由については半ばもの余事記載の部から本筋に立ち戻ってより解説するとして、ここでは第二の事由についてより解説することとする。

 第二の事由にあって言及なしている、

[重力波通信を作中の主要なるモチーフに据えた作品にして、かつもって、LHC実験のようなもののブラックホール生成問題についての先覚的言及をなしている作品]

とは本稿にあっての前半部にてもその問題性を取り上げているとの、

The Hole Man (1974年初出の短編で1975年ヒューゴ賞という著名なSF作品賞を授与されている作品にして極微ブラックホールが暴走、それが惑星を食らうに至るとの内容を有した作品/本稿前半部にあっての出典(Source)紹介の部7にて取り上げた作品)

となる。

 そちら小説作品 The Hole Man『ホール・マン』にあっては次のような粗筋が具現化を見ている。

(直下、英文Wikipedia[ The Hole Man ]解説項目にあっての現行の記載内容を引用するところとして)

"The Hole Man" is a short story by American writer Larry Niven. It won the Hugo Award for Best Short Story in 1975.[ . . . ] One scientist believes that at the center of the device is a tiny black hole, but his superior does not believe him. During a heated argument with his superior, the scientist turns off the containment field, releasing the black hole.

「『ホール・マン』は米国人作家ラリー・ニーヴンによる短編小説である。同作は1975年、ヒューゴ賞短編賞を受賞している。・・・(中略)・・・(同作のあらすじは)その上役は信じていないことだったが、ある科学者が(火星での異星人遺構にて発見された)装置の中枢に極微ブラックホールが収納されていると信じていた。上役との議論が極まっての折、同科学者はその装置の防護壁を無効化、ブラックホールを開放してしまう(とのものである)」

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 大要として以上のような一言での粗筋まとめられようがなされもする小説作品たる『ホール・マン』は

[「重力波」通信装置より漏れ出たブラックホールが惑星を飲み込む作品]

とも言い換えられるものとなっている。
 にまつわるところの本稿従前引用部を下に再掲なしておくこととする。

(直下、出典(Source)紹介の部7にて取り上げたところの『世界SF大賞傑作選8』p.262ーp.263 、『ホール・マン』掲載部よりの再度の原文引用をなすとして)

彼は重力波通信機を蔽っている防護パネルをはずし終えたところだった。中から現れたものは、ある点ではコンピューターの一部のようにみえるが、だいたいのところは電磁コイルによく似ており、異星人のタイプライターとおぼしいボタンの四角い列があった。リアは電磁誘導センサーを使って、絶縁をはがさずに配線をたどろうとしていた。
・・・(中略)・・・
「リア、あんたはその中に、量子ブラックホールがあるっていったね。量子ブラックホールって何だい?」
・・・(中略)・・・
「縮潰した恒星はブラックホールを残す」とリア。「銀河系全体が縮潰すれば、もっと大きなブラックホールができるだろう。だが、現在では、ブラックホールのできかたは、これだけしかない」
「というと?」

(訳書よりの引用部はこことまでとする ―※― )

(※尚、原著 The Hole Manにあっての記載では He'd almost finished dismantling the protective panels around the gravity wave communicator. What showed inside looked like parts of a computer in one spot, electromagnetic coils in most places, and a square array of pushbuttons that might have been the aliens' idea of a typewriter. /[ . . . ]/ "Lear, you mentioned quantum black holes back there. What's a quantum black hole?"/[ . . . ]/ "A collapsing star can leave a black hole," said Lear. "There may be bigger black holes, whole galaxies that have fallen into themselves. But there's no other way a black hole can form, now." /"So?"との箇所が引用なしたところの原著該当表記部となる)

(直下、出典(Source)紹介の部7にて取り上げたところの『世界SF大賞傑作選8』p.264ーp.265 、『ホール・マン』掲載部よりの再度の原文引用をなすとして)

「ある時期には、あらゆるサイズのブラックホールが形成され得たことがあるんだ。膨張宇宙がはじまる『大爆誕(ビッグ・バン)』のときさ、その爆発の力で、局所的な物質の小さな渦が、シュワルツシルド半径をこえて圧縮された。そこでできたもの ――とにかく、中でもとくに小さいやつ―― を、量子ブラックホールというんだ」
・・・(中略)・・・
「そいつの大きさはどのくらいなんだ?つまみあげて、あんたに投げつけられるくらいかね?」
「あんたのほうがのみこまれちまうだろうよ」ときびしい口調で、リアは答えた。
「地球ほどの質量をもったブラックホールは、さしわたし一センチかそこらだ。いや、いま話していたのは、十のマイナス五乗センチメートルくらいからのやつさ。太陽の中にも、ひとつくらいあるかも―― 」
・・・(中略)・・・
「そう、質量十の十七乗グラム、直径十のマイナス十一乗センチくらいかな。それだと、一日に数個の原子をのみこみことになる」
・・・(中略)・・・
「小惑星の内部にも、量子ブラックホールがあるかもしれん。小型の小惑星でも、とくに量子ブラックホールが帯電していれば、容易にとらえることができる。ごぞんじのとおり、ブラックホールは、電気を帯びる場合が―― 」
・・・(中略)・・・
もし帯電していなかった帯電させて、電磁場で操作するんだ。振動させれば重力放射をつくりだせる。この中にも、ひとつあるはずなんだ」異星人の通信機をたたいてみせながら、彼はいった
・・・(中略)・・・
一週間のうちに、基地の全員が、リアのことを「ホール・マン」とよぶようになった。頭の中にブラックホールのある「穴男(ホール・マン)」というわけだ。

(訳書よりの引用部はこことまでとする ―※― )

(※1尚、原著 The Hole Manにあっては There was a time when black holes of all sizes could form. That was during the Big Bang, the explosion that started the expanding universe. The forces in that blast could have compressed little local vortices of matter past the Swarzschild radius. What that left behind -- the smallest ones, anyway -- we call quantum black holes."/[ . . . ]/ He called, "Just how big a thing are you talking about? Could I pick one up and throw it at you?"/ "You'd disappear into one that size," Lear said seriously. "A black hole the mass of the Earth would only be a centimeter across. No, I'm talking about things from 10^-5 grams on up. There could be one at the center of the Sun -- "/[ . . . ]/ "Say, 10^17 grams in mass and 10^-11 centimeters across. It would be swallowing a few atoms a day."/[ . . . ]/ "There could be quantum black holes in asteroids. A small asteroid could capture a quantum black hole easily enough, especially if it was charged; a black hole can hold a charge, you know -- "/[ . . . ]/ "You put a charge on it, if it hasn't got one already, and then you manipulate it with electromagnetic fields. You can vibrate it to make gravity radiation. I think I've got one in here," he said, patting the alien communicator./[ . . . ]/ Within a week the whole base was referring to Lear as " the Hole Man," the man with the black hole between his ears. との箇所が引用なしたところの原著該当表記部となる)

(※2:筆者自身にも過てる予断を一時期惹起させたところてして上にあっては「地球ほどの質量をもったブラックホールは、さしわたし一センチかそこらだ。いや、いま話していたのは、十のマイナス五乗センチメートルくらいからのやつさ。太陽の中にも、ひとつくらいあるかも―― 」 A black hole the mass of the Earth would only be a centimeter across. No, I'm talking about things from 10^-5 grams on up. There could be one at the center of the Sun -- との表記がなされている。が、については地球は「さしわたし(直径)1cm」以下というより「半径0.9cm」以下に圧縮する(シュヴァルツシルト半径が0.9センチとなる質量の天体として「半径:Radius」0.9㎝以下に圧縮する)とブラックホールになるとのところがより正確な表現であろうと受けとれる ――地球をブラックホールにするとどれくらいのブラックホールになると想定されるか、とのことについての言われようの紹介は本稿の先の段、出典(Source)紹介の部65(3)にてもなしている―― )

(直下、出典(Source)紹介の部7にて取り上げたところの『世界SF大賞傑作選8』p.270-p.273、『ホール・マン』掲載部よりの「同様に、」もの再度の原文引用をなすとして)

「ぼくのミスだ」査問が開かれたとき、リアは語った。「あのボタンにふれちゃいけなかったんだ。あれで、質点をささえている場のスイッチが切れたのにちがいない。で、それは落下した。その下に、チルドレイ船長がいたというわけだ」
・・・(中略)・・・
「いや。正確にはそうじゃない」とリア。「ぼくの推測だが、あの質量は十の十四乗グラムくらいだ。とすると、直径は、十のマイナス六乗オングストローム、原子よりずっと小さい。吸収はたいしたことはない。チルドレイを殺したのは、その質量が通りぬけたときの潮汐作用なんだ。床の物質が粉になって穴につまっていたね」
・・・(中略)・・・
リアは肩をすくめ、首をふった。「何による殺人だい?あの中にブラックホールがあるなんて、チルドレイは信じてもいなかった。あんたたちも、似たようなもんだ」唐突に、にやりと笑った。「裁判がどんなものになるか、考えてみろよ。検事が陪審団に、ことの次第に関する自分の考えを説明するところを想像するんだ。それにはまず、ブラックホールについて話さなきゃならない。つぎに量子ブラックホール。それから、兇器が発見できない理由、それが火星の中をつきぬけて動きまわっていることを、説明しなくちゃならないんだぜ!そこへいくまでに、笑いとばされて法廷からおん出されずにすんだとしても、その上さらに、原子よりも小さなそんなものがどうして人を殺せるのかということを、説明しなくちゃならないんだ!」
・・・(中略)・・・
それでおしまいだった。裁判が成立するみこみはない。並みの裁判官や陪審団に、検事側の話を理解させることなど、できっこないからだ。このまま明るみに出ずに終わる事実も、二、三あることだろう。
・・・(中略)・・・
 いま、ブラックホールは、もうあの中にはない。通信機の質量を測ればブラックホールの質量が得られる
「ああそうか」
「それから、あの機械を切りひらけば、中がどうなっているかがわかる。どうやって操作したのかもね。ちぇっ、ぼくがいま六つの子供だったらなあ」
「え?どうして?」
「いや・・・・・・おしまいまで見とどけたいんだよ。数字など、あてにはならん。数年後か、数世紀後かわからないが、地球と木星のあいだにブラックホールができる。こいつは大きいから研究は容易だ。まあ、あと四〇年といったところか」
 そのことばの意味に気づいたとき、ぼくは笑ったらいいのか叫んだらいいのかわからなかった。
・・・(中略)・・・
食えば食うほど大きくなり、体積は質量の三乗に比例してふえる。おそかれ早かれ、あいつは火星をのみこんでしまうんだ。そのときには、直径一ミリメートル弱ぐらいに成長しているだろう。肉眼でみえるくらいの大きさだ」

(訳書よりの引用部はこことまでとする ―※― )

(※尚、原著 The Hole Manにあっては "I made a mistake," Lear told the rest of us at the inquest. "I should never have touched that particular button. It must have switched off the fields that held the mass in place. It just dropped. Captain Childrey was underneath."/[ . . . ]/ "No, not quite," said Lear. "I'd guess it massed about 1014 grams. That only makes it 10-6 Angstrom across, much smaller than an atom. It wouldn't have absorbed much. The damage was done to Childrey by tidal effects as it passed through him. You saw how it pulverized the material of the floor."/ Lear shrugged it off. "Murder with what? Childrey didn't believe there was a black hole in there at all. Neither did many of you." He smiled suddenly. "Can you imagine what the trial would be like? Imagine the prosecuting attorney trying to tell a jury what he thinks happened. First he's got to tell them what a black hole is. Then a quantum black hole. Then he's got to explain why he doesn't have the murder weapon, and where he left it, freely falling through Mars! And if he gets that far without being laughed out of court, he's still got to explain how a thing smaller than an atom could hurt anyone!"/[ . . . ]/ Obviously there would be no trial. No ordinary judge or jury could be expected to understand what the attorneys would be talking about. A couple of things never did get mentioned. /[ . . . ]/Now the black hole isn't in there anymore. I can get the mass of the black hole by taking the mass of the communicator alone." "Oh." "And I can cut the machine open, see what's inside. How they controlled it. Damn it, I wish I were six years old." "What? Why?" "Well ... I don't have the times straightened out. The math is chancy. Either a few years from now, or a few centuries, there's going to be a black hole between Earth and Jupiter. It'll be big enough to study. I think about forty years." When I realized what he was implying, I didn't know whether to laugh or scream. [ . . . ] "Well, remember that it absorbs everything it comes near. A nucleus here, an electron there ... and it's not just waiting for atoms to fall into it. Its gravity is ferocious, and it's falling back and forth through the center of the planet, sweeping up matter. The more it eats, the bigger it gets, with its volume going up as the cube of the mass. Sooner or later, yes, it'll absorb Mars. By then it'll be just less than a millimeter across. Big enough to see."との箇所が引用なしたところの該当表記部となる)

 以上、再掲としての引用をなしてきたのは

[『ホール・マン』という作品にあって[火星で発見された異星人重力波通信機]に[動力源]として閉じ込められていた[ミニ・ブラックホール]が火星探査の科学者 ―上役と揉めていたリアとキャラクター名振られての登場人物― に解放され、解放されたそちらブラックホールが科学者上役を銃弾のように殺す凶器となりもしたとのたこと(そして、その漏出ブラックホールによる殺害は凶器不分明ゆえに裁判にもならないとのこと)、またもってして、ブラックホールが成長して地球と木星の間にブラックホールができあがることが臭わされているとのこと]

が書き記されているとの部となる(:先だって引用なした英文Wikipedia[ Hole Man ]項目の表記、 One scientist believes that at the center of the device is a tiny black hole, but his superior does not believe him. During a heated argument with his superior, the scientist turns off the containment field, releasing the black hole. 「(同作『ホール・マン』のあらすじは)その上役は信じていないことだったが、ある科学者が(火星での異星人遺構にて発見された)装置の中枢に極微ブラックホールが収納されていると信じていた。上役との議論が極まっての折、同科学者はその装置の防護壁を無効化、ブラックホールを開放してしまう(とのものである)」とのところの細かい内容となる)。

 そうもした粗筋に見る、

[(小説『ホール・マン』にあって主軸をなす)[ブラックホールを用いての重力波通信機]]

とはそれ専門の科学者(重力波探査に力を入れてきたとの科学者である Robert L Forward)の言い様を踏襲してなされているといった筋目のものともなる (:本稿にての先だっての段でロバート・フォワードの著述 Future Magic HOW TODAY'S SCIENCE FICTION WILL BECOME TOMORROW'S REALITY(邦題)『SFはどこまで実現するか 重力通信からブラックホール工学まで』(講談社ブルーバックス)より(その29ページから30ページの内容を再引用するとして)重力通信にも同じような魔法の物質が必要だ。光速近くで動かせる質量が高密度に詰まった「質量伝導体」が必要なのだ。残念ながら普通の物質は密度がそう高くない。というのも原子は大部分が空で、質量のほとんどが原子中央の小さく高密度な原子核にあるからである。そして原子の外郭を成す弾性のある電子の雲が原子の運動速度を音速に制限している。ミニ・ブラックホールを発見し、制御することさえできれば、その強力な重力場の小さな源を振動もしくは回転させて、大量の重力放射を発生できるようになるかもしれない。リチャード・メツナーらの指摘によると、帯電したミニ・ブラック・ホールは、電磁波を重力波に変換する方法の一つかもしれない。電磁波はブラック・ホールの電荷と相互作用するし、重力波はブラックホールの質量と強く結びついているので、この電荷と質量相互の結びつきを介して、電磁場を重力場と結びつけられる。メツナーは断面を計算し、予想通りそれがきわめて小さいことを発見した。しかし興味深いことに、電磁波と重力波の波長がミニ・ブラック・ホールのサイズ(これは原子よりもさらに小さい)よりかなり大きい場合、ブラック・ホールの細部には関係がないことがわかった。つまりブラック・ホールであろうがなかろうが関係ないのだ。したがってブラック・ホール以外の物体、電子や陽子のように電荷だけでなく質量も持つものも、電磁放射を重力放射に相互変換できるのだ。もし多数の電子が全部いっぱいに動けば、変換効率は電子の数の二乗に比例する(ここまでを再引用部とする)との記述を引いたとの部に関わるところのものである)

 細かい内容のことは以上として問題なのは[ブラックホールを用いての重力波通信機]を登場させているとの同『ホール・マン』が

[奇怪なる加速器LHCにおけるブラックホール生成の予見的言及に関わりもするようになっている]

とのことである。については以下、本稿前半部の内容を振り返っての表記を参照されたい。


本稿前半部にあって[事実A]から[事実F]と分類してそれらの記録的事実としての実在の証示に努めてきたことら、うち、小説『ホールマン』の予見的側面に関わるところの[事実F]から[事実J](と振ってのことら)の再掲をなすとして

[事実F]

 1974年に初出を見た極めて長きタイトルのSF小説作品として、

Adrift Just off the Islets of Langerhans:Latitude 38°54'N,Longitude77°00'13W (邦題)『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』

という作品が存在している。

 同作、1975年、米国の権威あるサイエンス・フィクション分野の賞として認知されているヒューゴ賞 Hugo Awardを(同賞が長編・中長編(ノベラ)・中編(ノベレット)・短編と受賞分野が語数によって分たれている中で)[中編Novelette分野]にて受賞した作品となっている 。
 その小説『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』は作中、
15兆電子ボルトのCEERN(CERNならぬCEERN)の粒子加速器
なるものを登場させている、とのものである。

[事実G]

 上の[事実F]にて挙げた小説『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』は
SF小説大賞ヒューゴ賞を受賞した作品を収めた傑作撰集](英文Wikipediaにて The Hugo Winnersとのその傑作撰集のためだけの項目が設けられているその方面 ―サイエンス・フィクションの分野に志向性ある向き― では著名な傑作選
にて

The Hole Man『ホール・マン』(という1974年初出の作品)

という作品と(原著・和訳版版双方ともに)[連続掲載]されているとの作品となる(:中編分野のヒューゴ賞受賞作品と短編分野のヒューゴ賞受賞作品が連続掲載されるようになっているとの式で(定例化してのかたちで)当該傑作撰体裁が定められているために、である)。

 ここ([事実G]に対する言及部)にて挙げている The Hole Man『ホール・マン』という小説作品は ―同文に文献的事実の問題として―
極微ブラックホールのケージ(容器)より漏れ出しての暴発を描く小説
となっている。

[事実H]

 上の[事実F]と[事実G]の摘示(容易に後追いできるとの該当部引用による摘示)によって

15兆電子ボルトのCEERN(CERNならぬCEERN)の粒子加速器を登場させている小説]([事実F]の言及部にて挙げた小説)
極微ブラックホールの暴発を描く小説]([事実G]の言及部にて挙げた小説)

が著名な米国SF賞を受賞したSF傑作選の中で(そうなるべくも定例化しての当該傑作撰体裁が定められているため)連結させられていると示すことができるようになっているわけであるが、取り上げての小説の間には
[「配置面」([連続掲載]との配置面)以外の連結関係]
が成立しもしている。
 その点、[事実F]に対する言及部に挙げた小説 ( 『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』 ) の主人公は作中、ラリィ「Larry」との愛称(通称)で頻繁に呼称され、その主人公の正式の姓はローレンス(Lawrence)であるとの設定が採用されている。
 他面、[事実G]の言及部にて問題視した小説( 『ホール・マン』 )の作者たるSF作家の愛称(通称)はラリィ「Larry」であり、その正式名称はローレンス(Laurence)であるとのことが存する。

[事実I]

[事実F]の部にてその名を挙げた小説 Adrift Just off the Islets of Langerhans : Latitude 38°54'N,Longitude77°00'13W(邦題)『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』は

[欧州の加速器運営機関(CERNならぬCEERNなどと呼称される15TeV加速器を運用する機関)のビーム照射装置でもって[自らを縮退させての極小の分身]をホログラム上に造り出した主人公がそちら分身を己の[「底無しの」「黒々とした」「渦を巻く」へそ]に落とし込み、もって、己の魂に引導を渡させるとの粗筋の作品]

「とも」なっている。

[事実J]

1974年に初出の小説の中に登場する架空のCEERNの15兆電子ボルト( fifteen trillion electron volts )加速器現実世界でCERNが当時(1974年)にあって運用していた加速器(ISRと呼ばれるハドロン加速器)]よりも200倍超の規模のエネルギーを実現するとの[設定]のものであった。

1974年初出小説に見る15兆電子ボルト加速器のような「兆」の単位に突入しての一兆電子ボルトを超える加速器の建設構想計画が[青写真]として実験機関関係者意中に持ち上がったのは小説刊行の1年後との)1975年以降である(との加速器実験機関由来の内部資料が存在している)

現在CERNが運用するLHCが実現しうる最大出力は[(重心衝突系エネルギー)14兆電子ボルトとなっており、それに比して、[1974年に初出の小説に登場する(架空の)CERNならぬCEERNの15兆電子ボルト加速器はたかだかもの1.07倍程度しか強力なものにすぎない(⇒ 15TeV:14TeV=1.07(...):1.00)。 そうしたかたちで1974年初出の加速器は出力との性能で見てあまりにも今日のLHCに近似している(尚、兆単位の加速器の実現可能性さえ取り沙汰されなかった往時(74年)にはLHC計画は当然に策定さえされていなかった)。

 要するに、 Adrift Just off the Islets of Langerhans : Latitude 38°54'N,Longitude77°00'13W(邦題)『北緯38度54分、西経77度0分13秒 ランゲルハンス島沖を漂流中』という作品は

往時70年代のCERN運営加速器(ISR)に比して200倍超も強力なるCEERN加速器なるもの](それは小説刊行時、構想だにされていなかった規模の加速器であると研究機関文書にて記載されている兆単位電子ボルト加速器ともなる

を登場させており、かつもって、その架空のCEERN加速器なるものは

[(指数関数的に出力を増大させてきたとの加速器進化動向にあって)今日のLHCに比しては小数点2桁、数パーセントの誤差ぐらいしかないほどに出力が近似しているとのもの

ともなっているとのことがある。


 以上、振り返っての内容 ―文献的事実としての論拠を本稿にあっての(出典(Source)紹介の部1 から出典(Source)紹介の部5に続いての)出典(Source)紹介の部6から出典(Source)紹介の部10にて一次資料原文引用のみからひたすらに指し示しているとの内容― を顧慮いただければ、何が具体的にどう、

[重力波通信を作中にて主軸として据えている小説作品『ホール・マン』]

奇怪なる予見「的」言及の問題にこれ客観的に相通ずるところとなっているのか、ご理解いただけることか、とは思う (付記として:直訳すれば、(安部公房の小説『箱男』ではないが)、『穴男』ともなろう同小説作品 The Hole Man、綴り・響きの面では[全人類]( The "Whole" Man)とも題名見紛いもしよう作品ではある。 といった響きの問題に関して述べておけば、『ホールマン』作者(ラリー・ニーヴンという作家)はその作品にダブル・ミーニング( Double Meaning )をよくも込める作家と語られているとの作家ともなる。「現行にあっての」和文ウィキペディア[ラリー・ニーヴン]項目より引用なせば、(以下、そちら現行にての記載内容よりの引用なすとして)ニーヴンは作品の題名に二重の意味(ダブル・ミーニング)を持たせることが多いが、日本語訳するとそれがなかなか伝わりにくいこともある。例えば短編「銀河の<核>へ」は原題が" At the Core"であり、決して"To the Core"ではない。その意味は最後の一文で判明する。『インテグラル・ツリー』には積分法の記号(インテグラル)によく似た形状の木が出てくるが、その木は同時にそこに住む生き物にとって「不可欠 (integral)」なものでもある(現行にての記載内容よりの引用部はここまでとする)といった具合に、である。だが、だからと言って、筆者としては作家ラリー・ニーヴン個人に[全人類(ホール・マン)の行く末・末路]について「予見的言及と繋がりもする」との『ホール・マン』というダブル・ミーニング臭あるタイトルの作品の描写でもってして警鐘を鳴らそうとしたとの意図があったとは考えていない。露も考えていない。であれば、ラリー・ニーヴンはLHCに反対運動のピケでも張っているところであろう?だが、ニーヴンはそんなことはしていない(筆者が現行にあっての情報から把握する限りは、である)。彼ニーヴンはテロにまつわって米国政府に助言するアドバイザリー・ボードに加わっているともされるわけだが、加速器については何の非も鳴らしていない(と見受けられるようになっている)。いや、にとどまらず、この世界では[LHCに対する反対運動]をやろうとの人間がまったく見受けられない。海外ではウォルター・ワグナーとルイス・サンチョら、あるいはオットー・レスラーといった向きら(以上の向きら挙動については訴訟動向との兼ね合いで本稿の前半部にて多少なりともの解説している)、そして、海外小規模団体が同じくものことをやろうとして何の相手にもされていないとのさまが見受けられる「のみ」であり、インターネットの検索動向ひとつとってもLHCのブラックホール生成問題について精査しようとの向きはマス(総量)としての統計データとして「ほとんどいない」とのことを特定している(であるから、(行政訴訟など自身が従前、実行した挙に対する反応も込みにして)、筆者も自身のやろうとしていることに建設的反応が得られるなどとのことについて何の希望的観測も抱いていない。 が、そうしたある種、[希望の喪失状況に近しい墜落直前の飛行機低空飛行の如き心境]にての動きをなしてきた中でも怒りに打ち震えるとの(悪い意味での)感情のたかまりはこの身からして何度もおぼえている。加速器の問題につきまとう欺瞞性に非を鳴らさんとしてきた中で詐欺師や宗教の手合い、そういう輩らからふざけたボールを思い出したように投げかけられてきたことが何度かあるのである。そうもした陋劣な手合いらに由来する[人を食った態度(詐欺師といった相応の人種がカモにする相手のつけいりやすさの程を計るためにまずもって意図的に投げるというやんわりとした死球が如くふざけた態度)]を伴った相応のアクション ―褒め殺しなど諸種妨害挙動のことがありありと観念される動き― をこの身がなされもした折には流石に[内心を蝕む怒り]に身をもだえることになったわけだが(汚い言葉であれだが、「こいつら、何がしたい、何をやろうというんだ!」との内心の怒りをこの身から御しかねたとのことはあったわけだが)、愚痴めかした話ともなるのでこれ以上は書かない))

 ここで申し述べるが、先だってもその特質について解説してきたように重力(波)とは「(多世界解釈における)他世界間を浸潤する」とされるものである。

 そうもした重力(波)の如きもの、[LHCにおけるブラックホール生成問題に相通ずる奇怪なる予見的言及]に特定小説作品らを介して相通ずるようになっているとの重力波の如きものが、である。[帯電したブラックホールを捉え、かつもってして、それを[縮退炉](こちら縮退炉については下にその特性について解説する)のようなものとして利用できるとの水準の「ここではない世界の」文明]によって自儘(じまま)に利用されていたらば、どうか。

 LHC実験にあっては

[余剰次元 ―この場合の余剰次元とは(下にて再度もの解説をなすように)空間の脇にコンパクトに入れ込まれた極小のポケットのようなものであるとの文脈のものであるとされ、普通人が想起するような別次元のことを指すの「ではない」― の理論]

のために従前、プランク・エネルギーを極小領域に投下しなければブラックホール生成はありえないとされてきた、それがブラックホール生成はテラ・エラクトロン・ボルト単位のエネルギーの極小領域投下によっても「重力が強くなって」実現できるようになるとここ十数年で考えられるに至ったとされるわけだが(先だって詳述なしてきたことである)、そうした理論動向の機微の問題とは圧倒的に意味合いの異なるところとして、こことは異なる世界から針が刺されるように重力が投下されてきて(それは人間存在一般をして[予言的言及をも知らずになそうとの愚劣な糸繰り人形][偽物ばかりにしか目を向けぬ,存在自体が紛い物であるとの糸繰り人形]にしつらえるのに歴年、用いられてきた機序「たりうる」との仮定について先述してきた複数世界を貫通する重力の投下でもある)隠れた別世界よりの作用さえなければ無害であったLHCが我々全員を皆殺しにする木製の馬に化けるとのことになりうる、そうもしたことをここでは申し述べているのである。

 とにかくも、である。上の重力波通信にまつわっての予見的言及の問題の再掲部をもってしてお分かりいただけるかとは思う。何故もって手前、本稿筆者が脇に逸れての半ばもの余事記載と表しつつも重力波のことなどを延々取り上げてきたのか、を。

 次いで、

[いくつか注記したいこと]([縮退炉にまつわる加速器実験関係者申しよう]および[余剰次元理論にまつわっての機微]について注記したいこと)

を下に取り上げたうえで、[さらにもってしての訴求]を返す刀でなし、「複数世界を貫通するとされる」重力波について長々と取り上げてきたとの[半ばもの余事記載](と明示しての部)を終えたい。 そして、何故もってしてノルウェイ・スパイラルのことを取り上げたのか、そちらノルウェイ・スパイラルにまつわる奇態なる先覚的言及文物 ―[パラレル・ワールド]のことを扱っている文物― が[LHCに通ずる嗜虐的反対話法を帯びている節ある著名作(米国発でテレビドラマ化されもしている著名作)をものしている作家の手仕事]でもあるとのことを解説に入りたい。


[現代社会で取り沙汰されている科学概念についての補足として]

 ここでは[縮退炉](と日本語で訳が振られているブラックホールを用いてのものとして考案されているエネルギー・プラント)および[余剰次元理論]の両概念について遺漏なくもの理解を促すうえでの補足説明を(筆者この身の浅見さが足を引っ張らぬようにそれ専門の専門家言い様を重点的に引いていくとの式で)なしておくこととする。

 まずもって[縮退炉](と日本語で訳が振られているブラックホールを用いてのものとして考案されているエネルギー・プラント)についてから解説なしておく。
 それにつき、先だっての段で

(再度の引用をなすとして)
重力通信にも同じような魔法の物質が必要だ。光速近くで動かせる質量が高密度に詰まった「質量伝導体」が必要なのだ。残念ながら普通の物質は密度がそう高くない。というのも原子は大部分が空で、質量のほとんどが原子中央の小さく高密度な原子核にあるからである。そして原子の外郭を成す弾性のある電子の雲が原子の運動速度を音速に制限している。ミニ・ブラックホールを発見し、制御することさえできれば、その強力な重力場の小さな源を振動もしくは回転させて、大量の重力放射を発生できるようになるかもしれない

との記述を Future Magic HOW TODAY'S SCIENCE FICTION WILL BECOME TOMORROW'S REALITY(邦題)『SFはどこまで実現するか 重力通信からブラックホール工学まで』(講談社ブルーバックス)との著作より引いているようにブラックホールを捕獲して、(重力波通信などに用いつつも)無尽蔵の電力を得ようとの発想法があり、それが詰るところ、[縮退炉]にまつわっての発想法となる。

 その[縮退炉]が「相応の」加速器実験実験関係者 ―海外公的研究機関の長に値する研究者ら― によって

[LHCによって安定性を伴ったブラックホール残滓(ブラックホール・レムナンツ)が得られるかもしれない。それをして電力供給源に用いることで無限の電力が約束されることになるかもしれない]

とのかたちで引き合いに出されているとのことがある (:色々と資料収集していた筆者も門外漢ながらも「この者達、本当に正気なのか?」と思ったのだが、そして、見受けられるところの異常性・無責任性より筆者が関わった国内LHC関連行政訴訟 ―国際的加速器マフィアの重要な国内にあっての国際的研究機関(大学付属機関)を被告と狙い定めての訴訟にして本稿筆者が原告として一審からして2年以上またいでかかずらわされてきた(そしてその訴求補助行為としての[効力のなさ]に心底厭気がさした訴訟― でも(無駄・無為な感があったわけだが)そのことを扱った論稿の内容を[安定したブラックホールの生成可能性]との兼ね合いで書証として法廷に供したとのこともあるのだが、そういう言い様が本当になされている)。

 同じくものことについて以下、出典紹介部を参照されたい。


| 出典(Source)紹介の部87(5) |

 ここ出典(Source)紹介の部87(5)にあっては用語にまつわっての補足説明として

[[縮退炉](といった呼称がなされるブラックホールを用いてのエネルギー供給機構)にまつわる専門家による言及のなされよう]

について紹介しておくこととする。

 その点、[重力波通信機]なるものの技術的可能性それ自体についてはオンライン上の所々に公開されている論稿(本稿でも先立っての段で抜粋した The Utilization of High-Frequency Gravitational Waves for Global Communicationsとの米軍関係者論稿など)に示されていることがどこまで実現できるかについてさえ理解が及ばぬとの筆者が云々するようなことではないか、と思う。だが、[重力波通信機]にブラックホールがビルトインされ、それが通信機の動力源となっているというアイディアについては、そう、[縮退炉]というものに通ずるとのるアイディアについては無理を承知のうえで論ずべくところがある、粒子加速器実験機関関係者やりようとの絡みで、そして、類似のものが極めて奇怪なる予見小説(『ホール・マン』)にあって具現化しているものであるとのことの絡みで論ずべくところがあるととらえるのでその点についてここ出典紹介部にて取り上げておくこととする。

 まず、前提として[縮退炉]というものが[仮説上の発電機構]として一部の未来予測家にいかように取り上げられているのか、その世間的説明のなされようを紹介することからはじめる。

(直下、和文ウィキペディア[縮退炉]項目の現行記述よりの原文引用をなすとして))

縮退炉とはサイエンス・フィクション作品に登場する、縮退した物質を利用してエネルギーを発生させる架空の装置である。ブラックホールエンジンなどもこれに類するものであると思われる。
(中略)
ブラックホールは周囲の質量を吸収することによって成長する一方、ホーキング放射によって質量をエネルギーに変換しながら蒸発しており、ブラックホールの質量が小さければ小さいほど蒸発速度=エネルギーの放出速度は大きくなる。したがって極小のブラックホールに適切な量の質量を投入し続ければ、ブラックホールの成長と蒸発が平衡状態になり、ブラックホールを一定の大きさに維持することができる。ブラックホールの生成(および保持)に必要なエネルギーをブラックホールが蒸発するときに放出されるエネルギーよりも小さくすることができれば、極短時間で直接的に質量をエネルギーへと変換する極めて効率の高い動力源として利用することができる。しかも、理論的には投入された質量が100%エネルギーになり、核分裂や核融合と違って廃棄物が全く残らない上に質量さえあれば何でも燃料にできるというメリットがある。

(引用部はここまでとする)

 以上、世間的説明のなされよう、和文ウィキペディアにあっての現行の記述を引用したところでLHC実験関係者による論稿、

Stable TeV - Black Hole Remnants at the LHC: Discovery through Di-Jet Suppression, Mono-Jet Emission and a Supersonic Boom in the Quark-Gluon Plasma (『LHCにての安定的なTeV領域ブラックホールの残滓:クォーク・グルーオン・プラズマにてのDiジェット圧力およびモノジェット放出および超衝撃波を通じての発見』とでもタイトル訳すべき論文でオンライン上の論稿配布サーバーarXivより配布されており、表記タイトルを検索エンジンに入力することで容易に捕捉・ダウンロードできるとの論稿)

よりの原文引用を下になすこととする。

(直下、 Stable TeV - Black Hole Remnants at the LHC: Discovery through Di-Jet Suppression, Mono-Jet Emission and a Supersonic Boom in the Quark-Gluon Plasmaにての9と振られた頁よりの原文引用をなすとして)

If BHRs ( Stable Remnants ) are made available by the LHC or the NLC and can be used to convert mass in energy, then the total 2050 yearly world energy consumption of roughly 1021 Joule can be covered by just ~10 tons of arbitrary material, converted to radiation by the Hawking process via m = E/c2 = 1021 J/ (3・108m/s)2 = 104 kg 

(補ってもの拙訳として)
仮にBHRsBlack Hole Remnants/「蒸発しなかった」場合の安定化してのブラックホール残滓)がLHCないしNLC (訳注:新規加速器こと New Linear Colliderの略称/ILC構想として筆者も動向を望見してきた国内加速器推進勢力の「活躍」もあって日本国内に敷設予定もあるところの国際次世代加速器) によって生成されて利用可能なものとなり、そして、その質量をエネルギーに変換できるようになるとすれば、それはおおよそ[10の21乗]ジュールとなるだろうとの概算での2050年における(予測)通年全世界使用エネルギー消費量
ホーキングプロセスによっての放射へと(かのE=mc2を多少変形させての)[ m(質量) = E/c2 = 1021 J/ (3・108m/s)2 = 104 kg]の式を通じて変換可能なほんの10トン単位の任意抽出の物質
によってまかなえる
ものとなるだろう ――(訳注:引用部に見てとれる2050年度の全世界エネルギー需要[10の21乗]ジュールについてであるが、英文Wikipedia[ World energy consumption ]項目などにて[2008年時点での全世界のエネルギー消費量]が[474エクサジュール]と表記されている( In 2008, total worldwide energy consumption was 474 exajoules (132,000 TWh)と表記されている)、すなわち、2008年のエネルギー消費量が[[10の20乗]×4.74]ジュールとされている中でそれをおよそ2倍にしての熱量である[10の21乗]ジュールを2050年の通年ベースでの全世界消費エネルギーと見積もっているのだと普通には想起されるところである)―― 」

(補ってもの拙訳付しての引用部はここまでとする ―※― )

(※尚、表記の引用部では「僅か10トンの物質から2050年度にあっての通年エネルギーがまかなえるのが縮退炉である」と表記されていることをもってして(筆者の誤訳含めての)「何かの間違いであろう」と思われる向きもあられるかもしれないが、然にあらずとのことがある。につき、アインシュタインの相対性理論の式E=MC2というのは「絶大なエネルギーを僅かな物質から導出する式」(逆を述べれば)「絶大なエネルギーを用いても僅かな物質しか[物質精製]はなせない」とのことを意味する式ともなっている。などと述べても、『一知半解の人間が過てる科学理解に基づいて妙ちくりんなることを鼓吹しているのだ』と思われる向きもあるかもしれないと考えるから(この国には殊にそういう偏見を助長しているといった式の[オンライン上にての「発言」する狂人ないし詐狂者]が多いからそうも考える)、そこからしてこの身申しようには典拠がある(筆者は確たる典拠なきところで頭の具合のよろしくはないことを述べるとの種別の人間では断じてない)とのことを示すべくもの引用をなしておくこととする。(以下、アイザック・アシモフ、元々、化学の分野で博士号を取ったとの同男が勉強して門外漢向けの核物理学入門書をその筆業の一貫として出していたとのことである「実にもって分かり易き」著作 Inside the Atom『原子の内幕-百万人の核物理学入門』(原著1956年刊/訳書の版元は学習研究社)にての69ページから70ページよりの引用をなすとして)アインシュタインによれば、物質がエネルギーに変わるときは、つくりだされるエネルギーの量は、こわされる物質の量に光の速度の2乗をかけあわせたものにひとしいという。光速度はひじょうに大きい数値であるから、ごく小量の物質もばく大な量のエネルギーをうみだすことになる。この逆もまたなりたつ。つまり、ひじょうに大きな量のエネルギーは、ひじょうに小さな量の物質に変わる。たとえば、6,000万キログラムのガソリンを燃やしてできるエネルギーは、1キログラムの物質の数分の1しかつくりだすことができない(引用部はここまでとする)。以上のように物質を無より生成するのは膨大なエネルギーを要するのに対して物質を破壊してエネルギーにする分には逆のことが成り立つ。ただし、破壊の仕方が問題になる。それを[最も効率的になす]のがサイズを一定サイズに留めてのブラックホールを用いての[縮退炉]であるとされており、については(和文ウィキペディア[縮退炉]項目より「再度の」引用をなすとして)ブラックホールの生成(および保持)に必要なエネルギーをブラックホールが蒸発するときに放出されるエネルギーよりも小さくすることができれば、極短時間で直接的に質量をエネルギーへと変換する極めて効率の高い動力源として利用することができる(引用部はここまでとする)とされているわけである)

出典(Source)紹介の部87(5)はここまでとする)


 上の表記のタイトル( Stable TeV - Black Hole Remnants at the LHC: Discovery through Di-Jet Suppression, Mono-Jet Emission and a Supersonic Boom in the Quark-Gluon Plasma)から誰でも特定可能・ダウンロード可能との論稿はまさしくもの、

[縮退炉(ブラックホールを安定化させることで厖大なエネルギーを効率よく取得しようとのもの)]

そのものの可能性を ――こともあろうに[LHCで生成されたブラックホールのありうべき残余物(レムナンツ)]を具にして―― LHC実験関係者が論じているとのものであることが問題となる (この世界のありとあらゆるところで[生に満たぬ生]を生きているとの(半ばもの)脳死状態の人間にはいかに[自明なるところ]であっても【何が問題になるか】理解できないかもしれないが)。

 それにつき、LHC実験関係者がLHCで即時蒸発するブラックホールなどではなく、
[縮退炉に利用出来るようなブラックホール]
が生成されうるとしていること自体も当然に問題であると映るのであるも、よりもって問題なのは、である。そうした内容を有している論稿が粒子加速器実験にかかずらわっている関係者の中でも大物物理学者、しかも、「後に」(上の2006年の論稿が出た「後に」)LHC実験の安全性を強調しての流布論稿(権威サイドのものとして重んじられるもので[仮にブラックホールがホーキング輻射で蒸発しないものとして生成されてもそれは結局は安全である]との内容を有しているもの)を出しているとのドイツの大物物理学者 ―ホルスト・シュテッカという学者/下の記述を参照されたい― に由来するものとなっているとのことである。

 この身が無為なる争いが延々続くことになった(そして(仮借なくも述べ)「[相応の馬鹿ども]ないし[人間としての実質すら疑われるとの者達]のせいで意義が減殺というより絶無の領域に突き落とされつつある」)国内にて実行しての長期化して行政訴訟、ためにしての方策らの一として提訴していた行政訴訟で

「こういう申しようが貴殿らご同類の海外実験関係者より呈示されているのに貴殿らは全くLHC実験グループ代表者間にてのリスクやりとり記録が残っていない、ブラックホール生成による安全性論拠はそこまで無謬なるものとでもいうのか!」

といった按配で国内の一部の実験関係者 ――平然と偽りをなすその体質についても(施設ディレクターとの電話でのやりとり記録の問題などを挙げ連ね)訴訟で当方が指摘を証拠のみに基づいてなした者達でもある―― に対して法廷および法廷提出書面にて怒気帯びての書きようをなしていたにも関わることなのだが、上の[縮退炉]実現の可能性を論じている(繰り返すが、「LHCで生成された安定化してのブラックホール残滓を用いることで10トンの質量にて2050年の世界エネルギー需要と想定される[10の21乗]ジュールをまかなうことができると考えられる」などとの主張をなしている)とのarXivのサーバー(コーネル大の運営する論稿配布サーバー)より誰でもダウンロード可能な論稿、

Stable TeV - Black Hole Remnants at the LHC: Discovery through Di-Jet Suppression, Mono-Jet Emission and a Supersonic Boom in the Quark-Gluon Plasma

の著者は 

[加速器安全性を[安定化ブラックホールが生成されたケース]に対応して論じているとの論稿]

をも連名で世に出している学者にして粒子加速器実験推進勢力の大物たる人間ともなっているのである。

 具体的には(大学名称からして「ふさわしくもか」とも思えるのだが)ドイツのフランクフルトに在する学生数ドイツ最大のヨハン・ヴォルフガング・「ゲーテ」大学フランクフルト・アム・マイン(略称「ゲーテ」大学)に奉職する学究のホルスト・シュテッカーという人物、ドイツの高エネルギー物理学関連の加速器運営機関、[重イオン研究所]( Gesellschaft für Schwerionenforschung )の所長を勤めている ――英文Wikipedia[Horst Stöcker ]項目にも Horst Stöcker is the scientific chairman and CEO (director general) at the GSI Helmholtzzentrum fur Schwerionenforschungとある通りである―― というドイツ人学究、国内裁判でその国内の出先の中枢がこの身の相手方となった[加速器マフィア](「加速器で食っている」といった筋目の者達)の重鎮でもあるといった按配の人間が上論稿の著者である。

 同ホルスト・シュテッカー( Horst Stöcker )は

Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCLHCによるブラックホールによる破局の排除』

というまた別の論稿(長期化した裁判の第一審で第5準備書面と銘打っての文書に付して筆者が関与しての裁判の法廷に提出したものである)を三名(その三名のうち、二名はドイツはヨハン・ヴォルフガング・「ゲーテ」大学の学究ら)の連名者の一人として世に出しており、オンライン上より誰でも同定できる(グーグル検索エンジン上にて論稿表題、 Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCを入力・検索することで論稿配布サーバーarXivより誰でもダウンロードできる)ところの同論文の中では

「生成ブラックホールは[安定化したもの]でも結局は安全である」

との論理が強くも前面に出されている。

 表記の Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCとの論稿にあっての 3 Possible black hole evolution paths[ありうべきブラックホール発展の経路]と記されている節の中のp.5の表にて記されていることだが、ホーキング輻射発動ケース(そちらホーキング輻射がブラックホール生成の安全性主張の動向といかに関わるかについては本稿の前半部、出典(Source)紹介の部1から出典(Source)紹介の部4で属人的主観など問題にならぬかたちでこれ入念を心がけての指し示しに注力してきたとのものである)について以下のように大別されるうえでホーキング輻射が発現「しない」ケースでも結局は安全であるとの強調がなされている。

(オンラインダウンロード可能論稿 Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCLHCによるブラックホールによる破局の排除』のp.5にあってのLHC実験で生成されうるブラックホールにつきそれを蒸発させしめるホーキング輻射発現の分類事項表記として)

[取るに足らぬほどの僅かな蒸発しかないケース]( Negligible radiation
  -----電気的に中性となっている( Neutralization
  -----中性となっていない( No neutralization
[弱い蒸発を呈するケース]( Weak radiation
  -----より高いエネルギーを放射するケース( higher emission energy
  -----低いエネルギーを放射するケース( low emission energy
[強い蒸発があるケース]( Strong radiation

 以上の各別場合分けなしているケースあって論稿 Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCでは ”Negligible radiation”との[ホーキング輻射がほとんど作用しないケース](シュテッカ別論稿曰くの「ホーキング輻射を利用しての」縮退炉の実用化を期待できないとの場合と親和性高きケースととれる)でも「結局は、」

「高エネルギーの宇宙線(high-energetic-cosmic-ray)でブラックホールは生成されていないから安全である」

との申しようがなされている ――論稿の5と振られてのページより引くとして As discussed in (D1-A) mini black holes with this property are ruled out by high energetic cosmic ray observations. One could further assume that the acquired net charge is radiated away without loosing a significant amount of energy. This case is discussed in (D1-B) for two complementary scenarios which both show that high energy cosmic ray observations rule out any danger from such mini black holes.(前段表記を受けながらも極々単純化させての大要訳として)「[D1-Aと分類されてのケース:ホーキング輻射がまったくもって発現せずに生成されるブラックホールが電気的に中性となっていないとのケース]では先述のようにこうした属性のミニ・ブラックホールは高エネルギー宇宙線にての観測状況から除外される(から問題ない)。さらに[D1-Bと分類されてのケース:ホーキング輻射がまったくもって発現せずに、かつ、ブラックホールの電荷が中性になっていると論じられてのケース]でもそのようなブラックホールに起因するいかようなる危険も高エネルギー宇宙線にての観測から除外される」との申しようがなされている―― (:同じくものことについては論稿原文それ自体を仔細に検討せずとも英文Wikipedia[ Safety of high-energy particle collision experiments ]の現行にての記載内容 On 9 February 2009, a paper titled "Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHC" was published in the journal Physics Letters B. The article, which summarizes proofs aimed at ruling out any possible black hole disaster at the LHC, relies on a number of new safety arguments as well as certain arguments already present in Giddings' and Mangano's paper "Astrophysical implications of hypothetical stable TeV-scale black holes".(大要)「2009年2月9日、 Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCと題された論文(上にて抜粋のシュテッカら論文)が論文誌 Physics Letters Bにて刊行を見、同論文は新発の多くの安全性論拠、ギディングスとマンガノの論稿 Astrophysical implications of hypothetical stable TeV-scale black holesにてすでに呈示されてのものを含んでの新発の多くの安全性論拠らを受けてLHCのブラックホールに起因の危険性を排除する論理を要約しているとのものであった」(英文ウィキペディアよりの引用部はここまでとする)から推し量れるようになっている ――なお、微少的なることながらも一応、言及しておくが、直上にて引用なしている現行にての英文Wikipedia表記では Exclusion of black hole disaster scenarios at the LHCとの論稿の学会誌にての掲載時期が2009年2月9日にあるとされているものの、 arXivのサイトよりPDF形式でダウンロードできるそちら同じくもの論稿のPDF文書内発行時期表記は(差分が出てもおかしくはないところとして)2008年9月27日にての preprint(正式刊行「前」掲載)表記となっている―― )。

 そうしたLHC安全性強調に使われている「2008年発の」論稿を著したとの権威筋 (ドイツの高エネルギー物理学関連の加速器運営機関、[重イオン研究所]の所長にしてゲーテ大学学究のホルスト・シュテッカー) に同じくも由来するとの他の論稿、先程問題視した縮退炉の可能性について言及しているとの論稿( Stable TeV - Black Hole Remnants at the LHC: Discovery through Di-Jet Suppression, Mono-Jet Emission and a Supersonic Boom in the Quark-Gluon Plasma )にあって

(簡略化しつつ再引用するところとして)
「仮に BHRs(ブラックホール・レムナンツ/「蒸発しなかった」ブラックホール残滓)がLHCないし NLCによって生成されてそれが利用可能となり、そして、その質量をエネルギーに変換できるようになるのだとすれば、それはおおよそ[10の21乗]ジュールとなるだろう2050年の全世界使用エネルギーを[10トンのホーキング輻射にて蒸発し続けるブラックホールに投下されるものの消費量]でまかなえるとのものとなるだろう」( If BHRs ( Stable Remnants ) are made available by the LHC or the NLC and can be used to convert mass in energy, then the total 2050 yearly world energy consumption of roughly 10^21 Joule can be covered by just ~10 tons of arbitrary material, converted to radiation by the Hawking process via m = E/c2 = 1021 J/ (3・108m/s)2 = 104 kg.

などとの記載がよりもって先行するところの2006年になされているのである。

 上のような[縮退炉メカニズム]に通ずるところ、[ブラックホールを入れ込んでそれを作動因としての通信を行おうという発想法]に通ずるところのものが
[小説『ホール・マン』に登場する重力波通信機]
であると受け取れるようになっている、そして、嗜虐的かつ露骨な予見的言及がそこに関わっていると受け取れるようになっている(上にての振り返っての内容を参照のこと)のがこの世界である。同じくものことに[重力波の他世界浸潤可能性とありうべき[これまでの操作]と[これよりの破滅]の媒質としての側面]に悪魔的かつ嗜虐的なジョークの表出を見るような心境をこの身なぞは抱いている(:というのも『ホール・マン』という作品は ―繰り返すも― 「ホーキング輻射でブラックホールが仮に生成されても安全である」などという主張が目立って2001年以降になされだした加速器実験(論稿抜粋したホルスト・シュテッカーのような類が[そこより縮退炉の可能性も開けるかもしれない]などと述べつつ推進してきた加速器実験)について「時期的に奇怪な折に」ブラックホール生成なすとのことを「[予告出力精度200倍]とのかたちで」言及しているような作品と接合しているとのことがあるからである ――ここだけ読む限りには意味不明な話となろうか、と当然に思うので、把握されていないとのことであれば、本稿の前半部、出典(Source)紹介の部6から出典(Source)紹介の部10を包摂する解説部をご覧いただきたいものである―― )

 [縮退炉](と呼称されるブラックホール利用型エネルギー供給機構)の話はここまでとして、次いで、[余剰次元理論]にまつわっての解説、[余剰次元理論]とはそもそもどういうものなのかについての解説をなしておくこととする。

 以下、[1998年から提唱されるに至った新規理論 ―(空間の脇にコンパクトに織り込まれた余剰次元が存在することを予測する、との余剰次元にまつわる理論)― の帰結として逆二乗の法則「の破綻」の可能性が「つい最近より」観念されるようになったことが ブラックホール人為生成問題となるべくして結びついていること]を指し示す出典として和書『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社刊行/著者は国内私学准教授の物理学者)よりの原文引用をなすこととする。

(直下、和書『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社ブルーバックス)p.146からp.147よりの原文引用をなすとして)

1998年にアルカニハメド、ディモプロス、ドバリの3人が提案した模型、彼らの頭文字をつなげて呼ばれる通称ADD模型は、まさにコロンブスの卵であった。その内容は要約すると次の通りである。
1.空間が三次元であるという日常感覚的な固定概念を捨てる。
2.四次元目以上の「余剰次元」が存在する。その広がりが「プランク長」と呼ばれる非常に小さな長さ程度であるという物理屋にとっての常識を捨てる。
3.重力場は高次元空間方向にも伝播できるが、他の三つの相互作用、物質粒子は、三次元の「ブレーン」と呼ばれる膜に何らかの機構で閉じ込められると考える。
4・これらを仮定するだけで、三次元膜に住む我々にとって、重力だけが極端に弱い理由を幾何学的に自然に説明できる。

(引用部はここまでとする)

(直下、上と同じくも和書『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社ブルーバックス)p.166よりの原文引用をなすとして)

さて、前節で見たように、ADD模型とは、高次元でのプランクエネルギーが1テラ電子ボルト程度と仮定することでプランク長が高次元で変更される、という模型だった。すなわち、ADD模型をそのまま受け取れば、1テラ電子ボルトのエネルギーを集中させるとブラックホールが形成されるという結論になる。つまり、プランクエネルギーが修正されるという考えは、そのままブラックホールが形成されるエネルギーを修正する、という主張と組み替えることができる。よって、ADD模型によれば高エネルギー衝突でブラックホールが形成されることは、計算するまでもなく当たり前のことなのだ

(引用部はここまでとする)

 以上、日本で流通している和書『「余剰次元」と逆二乗の破れ』の原文引用を通じて、

「(1998年に呈示された)ADD模型とは高次元でのプランクエネルギーが1テラ電子ボルト程度と仮定することでプランク長が高次元で変更される、という理論となっており、ADD模型をそのまま受け取れば、1テラ電子ボルトのエネルギーを集中させるとブラックホールが形成されるという結論になる。つまり、プランクエネルギーが修正されるという考えは、そのままブラックホールが形成されるエネルギーを修正する、という主張と組み替えることができる。よって、ADD模型によれば高エネルギー衝突でブラックホールが形成されることは、計算するまでもなく当たり前のことなのだ」

とのことが国内の学者によって述べられていることを示した(※)。


(※上に原文引用したような申しよう ――プランクエネルギー(本稿の先の段、出典(Source)紹介の部21から出典(Source)紹介の部21-5(2)を包摂する解説部でも加速器によるブラックホール生成問題の始期との絡みでその特性につき言及済みのもの)によってのみしかブラックホール生成がなされえないとの従前観点が「1998年の」ADD模型呈示で「曲がった」との申しよう―― がなされている件についての[付記]として

 上の引用部では

ADD模型によれば高エネルギー衝突でブラックホールが形成されることは、計算するまでもなく当たり前のことなのだ」(p.166)

とのことが述べられているわけだが、同じくもの和書『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社ブルーバックス)では

「1999年にてブルックヘブン国立加速器研究所やりように関してその1999年からしてブルックヘブン国立加速器研究所に奉職していた若手の間で余剰次元との絡みでブラックホール生成の噂が取り沙汰されていた」(『「余剰次元」と逆二乗の破れ』p.163―p.164)

との書きよう「も」またなされているとのことがある(上著作著者がまさしくものその往時、ブルックヘブン国立加速器研究所に在籍していたとの経緯が同じくもの書にて言及されたうえでそのように記載されている。なお、本稿の先の段でも言及文書を挙げて指し示しなしているように現実にブルックヘブン国立加速器研究所は1999年よりウォルター・ワグナーという人物によってブラックホール生成可能性が問題視されだした粒子加速器RHIC運営の研究機関となっている)。

 しかし、国内のみで流通している国内学究によるそうした書かれよう、

「1999年にてブルックヘブン国立加速器研究所やりように関してその1999年からしてブルックヘブン国立加速器研究所に奉職していた若手の間で余剰次元との絡みでブラックホール生成の噂が取り沙汰されていた」

がなされていることにつき述べておけば、実験機関部外の人間ら・諸所組織体に対して[公式発表文書]で伝達されているところでは、

「1999年の段階では、」

「ブラックホール生成の可能性だに考えられていなかった」

と発表されていたとの経緯がある(:本稿前半部、出典(Source)紹介の部1を包摂する解説部では公式発表文書(ブルックヘブン国立加速器研究所)そのものよりの原文引用、そして、それら公式発表文書に対する米国法学者による解説論稿などよりの原文引用をなして、主観なぞ介在すべくもなくの[文献的事実]としてその通りとなっていること、指し示している)。

 そうした1999年段階の論調が2001年に登場したエポックメイキングな論稿 ―― High energy colliders as black hole factories: The end of short distance physics(カリフォルニア大学サンタバーバラ校所属の物理学者、スティーブン・ギイディングスらの手になる論稿)および Black Holes at the Large Hadron Collider(スタンフォード大の Savas Dimopoulos とブラウン大の Greg Landsbergらの手になる論稿)―― によって

「余剰次元まで顧慮するとブラックホール生成は大量になされうる」

との方向に「曲がった」ということ、そういう物言いが実験当事者機関および当該案件を分析している米国法律家によってなされていることを本稿前半部では指摘している(出典(Source)紹介の部2)。

 にも関わらず、

「1999年にてブルックヘブン国立加速器研究所やりように関してその1999年からしてブルックヘブン国立加速器研究所に奉職していた若手の間で余剰次元 ―1998年に提唱された余剰次元理論― との絡みでブラックホール生成の噂が取り沙汰されていた」

との物言いがブルックヘブン国立加速器研究所にて往時、研究をなしていたとのことである日本の物理学者に (同人物著書の『「余剰次元」と逆二乗の破れ』(講談社ブルーバックス)によって) なされているとのことがある ――著者名を挙げていないのは[個人攻撃となりかねない]という下らぬこと(取り合うに足らぬ手合いらお得意の領分であろう、とのもの)をなすのが本稿の目的ではないので国内流通書籍の内容にて(校訂上のミスや著者の誤記・錯簡の類など)なにがしかの問題があるかもしれない場合を想定、わざと同書籍著者名を挙げていないとのことがある―― 。

 海外研究機関の公式発表上の申しようと国内若手研究者としての著述者のそれに見る体験記録の間には齟齬・矛盾との関係(どちらか一方しか正しくはないとの関係)があるのである ――くどくも申し述べるが、そこに傍からもってしての解説をなしちえる本稿筆者の主観は一切介在していない。広くも検討されてきた研究機関発表文書らに見る[文献的事実]の問題からそうした二律背反の帰結が導き出せる―― 。

 であるから述べておくが、

「本稿では先に問題視した論稿、パグウォッシュ会議を代表してノーベル物理学賞を受賞したフランチェスコ・カロジェロの論稿( Might a Laboratory Experiment Destroy Planet Earth? )に見る申しよう ――本稿にての出典(Source)紹介の部5で長々と引いているとの申しよう―― を含めて斯界の権威筋や実験機関が諸共、同じくもの申し分に集約するところの[2001年よりブラックホール生成がなされると考えられるようになった]との発表動向(1998年を境目にしてブラックホール生成がなされると目されるに至ったとの国内実験関係者の書籍に見る言と背馳する発表動向)が正しいとの前提での話をなしている。
 であるが、その申しように国内物理学者が申し述べているような側面で虚偽、研究機関の外の人間をたばかる悪質な構造的虚偽が働いている可能性も否定するものでもない」

 以上、本稿 ―世間に容れられているところの常識的な話と世間では目立って取り上げられることがない「非」常識的な話を唯、堅い論拠(すべて出典明示に勤めてのもの)によってのみ橋渡しすることを念頭にものしているとの本稿― の基本的スタンスにつき申し述べたうえで「さらに、」書いておくが、

「本稿筆者は権威由来の文書を文献的事実に関わるところとして原文引用するが、権威の嘘に知悉している、知悉させられることとなった人間として権威の申しようを首肯(頭から肯定)しているわけではない」。

 長くもなったが、ここまでをもってしてADDモデル ――余剰次元モデル―― に基づいての理論動向の変節に関する説明とする。


(余剰次元理論にまつわる理論動向変転に関する込み入っての解説からより包括的なところに戻るとして)
 さて、

「(1998年に呈示された)ADD模型とは高次元でのプランクエネルギーが1テラ電子ボルト程度と仮定することでプランク長が高次元で変更される、という模型となっており、ADD模型をそのまま受け取れば、1テラ電子ボルトのエネルギーを集中させるとブラックホールが形成されるという結論になる。つまり、プランクエネルギーが修正されるという考えは、そのままブラックホールが形成されるエネルギーを修正する、という主張と組み替えることができる。よって、ADD模型によれば高エネルギー衝突でブラックホールが形成されることは、計算するまでもなく当たり前のことなのだ」(『「余剰次元」と逆二乗の破れ』p.166)

とのことが述べられているとのことは、換言すれば、

[1998年の段階より出始めた新規理論の帰結に則れば、(従前そうであったと見られていた)プランクエネルギーの領域に至らぬとも兆電子ボルト(テラエレクトロンボルト)にまでエネルギーを集中させた段階で(高次元にてのプランクエネルギーの修正を見て)「重力が強くなり」ブラックホールが生成されることになる]

とのことである。

 に関しては日本のLHC実験参画グループ元代表者に由来する文書となる、

LHC加速器の現状とCERNの将来計画』と題されての文書 (オンライン上にあってのそのままの文書タイトル名入力で現行捕捉、全文ダウンロードできるとの文書)

にても(本稿にての出典(Source)紹介の部2でも引用なしたところの同文書にての[166]および[167]との頁番号が付されたところよりの再度の引用をなすとして)

1998年に提唱されたADDモデルでは余剰次元を導入することによってヒッグス粒子の質量の不安定性(階層性問題)を解決する。
 このとき重力はTeV領域で強くなり,
LHCでの陽子衝突でブラックホールが生成され,ホーキング輻射のため10^-26secで蒸発すると予言された。これは理論屋にとって大変魅力ある新しい展開で,危険性などまでには考えが及んでいなかった

との表記がなされているところである(尚、上の引用部「でも」海外実験機関発表動向に由来する変節 ――1999年時点で[加速器によるブラックホール生成などということはまずもって観念できない]と強弁されていたところが2001年時点で[1998年にあっての初出の理論の発展を受けて加速器によって(蒸発する安全な)ブラックホールが生成される]と主張されるに至ったとの変節―― を無視するような書かれようがなされていることは本稿の先の段で取り上げている)

 ここまでの余剰次元理論にまつわる言われようより考えるべきは

「重力波の類が ―縮退炉などにも通ずるところのテクノロジーを用いたもやりようも顧慮されるところとして― 我々人間に由来せざるところの他世界(多世界解釈における他世界/先だっても申し述べたが、空間の脇にコンパクトに織り込まれた余剰次元理論の余剰次元とはまた違った意味合いのものとしてのそれ)より浸潤してくれば」
「予想外に安定したブラックホールの生成が後押しされる可能性もある」

ということが懸念の対象となりえるとのことである(:その手の質問を自身の設立した出版社の名前で取材をなした学究に私はわざと質問してみて、「(前提はどうか別として)そういうことを考えるのはおかしいこと「ではない」ですね」などとの申しようがなされたと記憶している)。

 のような言い様は無論、[おかしなことではない]かもしれないが、「常識的な」人間が取り上げるようなことでもないと受け取れもする。

 それにつき、例えるのならば、 ――「何でもあり」の発想法とは述べぬが――

「異界(ミチオ・カク流に述べられているところの[別の膜世界]でもいい)よりの重力波が悪さをして原子炉事故を誘発するようなことが起こった」 (あるいは ―出典(Source)紹介の部87(2)にて指摘しているところとも通底する点として― ホセ・デルガドという科学者が実演した原始的な方式をメスを入れない非侵襲式の高度なものに切り替えてのブレイン・マシン・インターフェースのようなもので人工知能に結線されているゾンビ人間(浸潤する重力波あるいはそれを変換させての電気信号にて脳の作用機序を操作、高揚感を覚えさせられたり、感情的暴発をなさしめられたり、非自発的所作をなさしめられているといった類のゾンビ人間)のようなものが造り出されている)

と述べるのと同程度に[ナンセンスなこと]と向きによっては看做しかねないことでもあるからである。
 
 だが、最前もそれについて取り上げているように、

奇怪なる予言小説との性質も帯びている『ホール・マン』という小説作品では1970年代 ―(そこに見る予言的性質とは先だって詳述しているように実験関係機関および関係者が公式発表その他の公衆への情報伝達の中で「ブラックホール人為生成が「予想外に」可能になると考えられるようになった」と述べ出すことになった折から見て、数十年も前に[LHCとあまりにも近しいものとブラックホール生成が結びつけられている]とのものである)― にて
[重力波通信機]
より[極微ブラックホール]が漏れ出し、それが惑星を飲み込むとの粗筋が採用されている

とのことがあるのは事実である。それは忘れてはならないところであるべきはずなのである(忘れる・忘れない以前に大概大多数の人間はそのようなことがあることだに情報処理していないし、これより情報処理する可能性もないように受け取れるのではあるが、そこを敢えても申し述べれば、である)。

 終端部にあって本稿筆者が同定・捕捉している問題事 ―「どういうわけなのか」現実世界でなんら顧みられていないとの問題事― に話を回帰させもしたうえでここ[【縮退炉】という科学概念にまつわっての補足の部]を終えることとする。


 直上直前の段にて[科学が稲]にまつわっての多少込み入っての解説をなしたところで、である。
 あらかじめもってして
「半ばもの余事記載の部である」
と明示した上で本筋となるところから脇に逸れての部として書き進めてきた[重力波]を主軸に据えての話に対して最後に次のような訴求をなして一区切りつけたい、と思う。

 つい最前にてもその予言的側面 ―― prophetic aspects――について解説してきたとの[重力波通信機](縮退炉とも通ずるブラックホール機構を用いての装置)を主軸と据えている作品『ホール・マン』では異星人由来の通信機から漏れ出たブラックホールが瞬時に一個人を殺し、またもってして、これより拡大していくとのことが臭わされている部について以下のような表記がなされている。

(直下、出典(Source)紹介の部7にて取り上げたところの『世界SF大賞傑作選8』p.270-p.273、『ホール・マン』掲載部よりの「再三再四もの」原文引用をなすとして)

「ぼくのミスだ」査問が開かれたとき、リアは語った。「あのボタンにふれちゃいけなかったんだ。あれで、質点をささえている場のスイッチが切れたのにちがいない。で、それは落下した。その下に、チルドレイ船長がいたというわけだ」
・・・(中略)・・・
「いや。正確にはそうじゃない」とリア。「ぼくの推測だが、あの質量は十の十四乗グラムくらいだ。とすると、直径は、十のマイナス六乗オングストローム、原子よりずっと小さい。吸収はたいしたことはない。チルドレイを殺したのは、その質量が通りぬけたときの潮汐作用なんだ。床の物質が粉になって穴につまっていたね」
・・・(中略)・・・
リアは肩をすくめ、首をふった。「何による殺人だい?あの中にブラックホールがあるなんて、チルドレイは信じてもいなかった。あんたたちも、似たようなもんだ」唐突に、にやりと笑った。裁判がどんなものになるか、考えてみろよ。検事が陪審団に、ことの次第に関する自分の考えを説明するところを想像するんだ。それにはまず、ブラックホールについて話さなきゃならない。つぎに量子ブラックホール。それから、兇器が発見できない理由、それが火星の中をつきぬけて動きまわっていることを、説明しなくちゃならないんだぜ!そこへいくまでに、笑いとばされて法廷からおん出されずにすんだとしても、その上さらに、原子よりも小さなそんなものがどうして人を殺せるのかということを、説明しなくちゃならないんだ!
・・・(中略)・・・
 それでおしまいだった。裁判が成立するみこみはない。並みの裁判官や陪審団に、検事側の話を理解させることなど、できっこないからだ。このまま明るみに出ずに終わる事実も、二、三あることだろう
・・・(中略)・・・
 いま、ブラックホールは、もうあの中にはない。通信機の質量を測ればブラックホールの質量が得られる」
「ああそうか」
「それから、あの機械を切りひらけば、中がどうなっているかがわかる。どうやって操作したのかもね。ちぇっ、ぼくがいま六つの子供だったらなあ」
「え?どうして?」
「いや・・・・・・おしまいまで見とどけたいんだよ。数字など、あてにはならん。数年後か、数世紀後かわからないが、地球と木星のあいだにブラックホールができる。こいつは大きいから研究は容易だ。まあ、あと四〇年といったところか」
 そのことばの意味に気づいたとき、ぼくは笑ったらいいのか叫んだらいいのかわからなかった。
・・・(中略)・・・
食えば食うほど大きくなり、体積は質量の三乗に比例してふえる。おそかれ早かれ、あいつは火星をのみこんでしまうんだ。そのときには、直径一ミリメートル弱ぐらいに成長しているだろう。肉眼でみえるくらいの大きさだ」

(訳書よりの引用部はこことまでとする ―※― )

(※尚、原著 The Hole Manにあっては "I made a mistake," Lear told the rest of us at the inquest. "I should never have touched that particular button. It must have switched off the fields that held the mass in place. It just dropped. Captain Childrey was underneath."/[ . . . ]/ "No, not quite," said Lear. "I'd guess it massed about 1014 grams. That only makes it 10-6 Angstrom across, much smaller than an atom. It wouldn't have absorbed much. The damage was done to Childrey by tidal effects as it passed through him. You saw how it pulverized the material of the floor."/ Lear shrugged it off. "Murder with what? Childrey didn't believe there was a black hole in there at all. Neither did many of you." He smiled suddenly. "Can you imagine what the trial would be like? Imagine the prosecuting attorney trying to tell a jury what he thinks happened. First he's got to tell them what a black hole is. Then a quantum black hole. Then he's got to explain why he doesn't have the murder weapon, and where he left it, freely falling through Mars! And if he gets that far without being laughed out of court, he's still got to explain how a thing smaller than an atom could hurt anyone!"/[ . . . ]/ Obviously there would be no trial. No ordinary judge or jury could be expected to understand what the attorneys would be talking about. A couple of things never did get mentioned./[ . . . ]/Now the black hole isn't in there anymore. I can get the mass of the black hole by taking the mass of the communicator alone." "Oh." "And I can cut the machine open, see what's inside. How they controlled it. Damn it, I wish I were six years old." "What? Why?" "Well ... I don't have the times straightened out. The math is chancy. Either a few years from now, or a few centuries, there's going to be a black hole between Earth and Jupiter. It'll be big enough to study. I think about forty years." When I realized what he was implying, I didn't know whether to laugh or scream./[ . . . ]/"Well, remember that it absorbs everything it comes near. A nucleus here, an electron there ... and it's not just waiting for atoms to fall into it. Its gravity is ferocious, and it's falling back and forth through the center of the planet, sweeping up matter. The more it eats, the bigger it gets, with its volume going up as the cube of the mass. Sooner or later, yes, it'll absorb Mars. By then it'll be just less than a millimeter across. Big enough to see."との箇所が引用なしたところが引用なしたところの該当表記部となる)

 以上、再度引きもした[異様なる先覚的言及(そのCERNならぬCEERN加速器なるものと結びついているとの具体的中身については再言しない)と結節しているとの小説]内の記述は
[ブラックホールに起因する災厄は社会・司直の無知がゆえに裁判になりようがない]
とのものとなっている(筆者この身も国内の有力物理学者、具体名を出さないが、[裁判の契機]をこの身に悪い意味で与えてくれた物理学者に同じくもの言われよう、「あなたのやりようではね。いくら息巻いても裁判なんかになりませんよ」との趣旨のことを架電している際になされたとのことがあるが、同じくものことは具体名も出さぬようでは同意など得られようもないところだろうから、放念いただいても構わない(ちなみに筆者は個人攻撃など下らぬ人間がやることだと思っている))

 他面、本稿にあっての前半部、海外ブラックホール関連訴訟にての解説をなしていたとの部にての出典(Source)紹介の部17-4に後続するところの解説部(当該の出典紹介部それそのものではなくそれに後続する解説部)でもその内容を引いたとの文書、

"HONEY I BLEW UP THE WORLD!": ONE SMALL STEP TOWARDS FILLING THE REGULATORY "BLACK HOLE" AT THE INTERSECTION OF HIGH-ENERGY PARTICLE COLLIDERS AND INTERNATIONAL LAW(ジョージア大ロースクールで法学博士の資格をとっているとのことであるサミュエル・アダムス( Samuel Adams )という人物の手になる文書)

では以下、再引用するところの[本質を穿っているようにとれるとの記載]がなされている。

(直下、 "HONEY I BLEW UP THE WORLD!": ONE SMALL STEP TOWARDS FILLING THE REGULATORY "BLACK HOLE" AT THE INTERSECTION OF HIGH-ENERGY PARTICLE COLLIDERS AND INTERNATIONAL LAWにあっての153と振られてのページよりの引用をなすとして)

First, as seen in the RHIC case, it is difficult for a plaintiff to prove that there is a danger when relying solely on theoretical physics.

(訳をなすとして)
「一義的に(かつてワグナーらが1999年の騒動の後、加速器RHICにて提訴した訴訟に見られるように)原告にとって理論物理学にのみ依拠していることが問題となっている時点で実験が[危険]があると立証することが困難である

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 上もて筆者が何を述べたいのか、ご理解いただけることか、とは思う。

 だが、LHC実験、そう、ノーベル賞級の物理学者らに諸共賛意を表されもし、また、永世中立国スイスで執り行なわれ、批判をなす者をことごとく(と述べても批判者自体が僅少なのであるから「ことごとく」に替えて「すべからく」との(多寡が問題にならぬ)副詞の方を使用する方が語法として妥当かもしれないが)斥けてきたとの同LHC実験に弱点がないのか、と述べれば、それは
[あまりにも露骨なかたち]
でそこにある(まるでやれるものならばやってみろ、と嘲笑うように露骨なかたちでそこにある)。
「問題は、」それを攻めるのには[本質的な勇気]と[物事を(陰謀論者由来のできあがった駄法螺ではなく)客観的に訴求するだけの最低限の知の力]が要されるとのことだが、とにかくも、弱点はあるのである。

 その弱点とはつまるところ、絶対に人間存在には出来ない、だが、人間存在が傀儡(くぐつ)として操られているとの側面があることを容れれば、またもってして、他の向きらにも広くそのことを容れさせもすることができれば攻める方策が生まれえるとの弱点、

[露骨かつ嗜虐的なる予告的言及が(機序を問題とせずとも)相応の予見的傀儡らを[間接正犯の道具](犯行の純然たる手足としての道具)にして諸所にてなされているとのことがある]

とのことである(人間を愚弄すべくもそうなっているのか、不可思議にもそうなっているわけだが、人間に[存続に足りる力]があるのならば、それは弱点に変じうる)。

 そして、それら露骨かつ嗜虐的なるものとしてそこにある予告的言及らが相互に結節しあいながらより巨視的な関係の環に組み込まれている、そのありようがそこかしこに透けて見えるようになっているとのこと「も」がこの世界にはまたあり、それら不快なる存在が[LHC実験、あるいは、そのありうるかもしれないネクスト・ステージのHE-LHCやVLHCなどの弱点たるところ]のものとなっているとのことがある(本稿のこれまでの内容、そして、これよりの内容をお読みいただければ、多数の物事らが[世間でほとんど無視されている一方向]を諸共指し示すかたちとなっているとの式で何故もってしてそうしたものとなっているのか理解いただけるであろう。「実に残念ながら」体系妄想患者(パラノイド)の戯れ言の類で済まされぬところとして、である)。

 ただ、その弱点を攻め、かつもってして、それが効力を発揮することになるのは「おそろしく難度が高い」、多分、不可能との自負が犯行主体にあるぐらいのレベルで難度が高いとも受け取れるところではある(であるから、そうもなっているとも見える)。
 すなわち、人間一般、それができなければ、影響力ある人間にこの世界のそうもした側面での虚偽性を理解・認容させ、団結なさしめての実効性あるかたちで抗意を表させしめる、抗意を高エネルギー領域探索挙動(と銘打たれての不自然なる一群の挙)をストップさせるとの式でなさしめさせるとのことが要されるとのことが方策有効化のありようとなるのだが(おかしいことを言ってはいないだろう?)、[たかだかものその程度のこと]さえも[ヒトから最低限の自由を奪い、神仏の世界(と設定付けられてのもの)の論法を人間のそれに重ね合わせるとの[宗教]の虚偽]すらも克服出来ず、政治も本来はただの役者の所業にすぎず、すかすかの目にすかすかの内面を帯びた相応の手合いらが社会の上下・貧富を問わずにも充満しているとのこの世界で求めるのにあまりにも難度が高いと映るようになっている(ここは同意しないでもらっても構わないが(ただし「だったら、私以上のパフォーマンスで反証をかたちにして欲しい」ものではある)、社会をよく見てきた、そして、人間一般の挙動・ありようを傍から常日頃観察してきた人間としてとにかくもそうも述べる)。

 もし、そうした弱点たるところ・アキレス腱たるところの存在を勇気をもって直視し、かつ、直視したうえでなにがしかの建設的かつ具体的行動がなせる、そういう向きらを多数包含している種族であれば、そう、機械的思考の押しつけてくる紛い物の思考と自分自身の思考の別をつけられ、かつ、抗うとの向きを多く含む種族ならば、人類という種は滅ぶまい。私はそのように考えている。 だが、逆を述べれば、である。人間が、世の中が、大勢・趨勢として、忌まわしき偽りで満ちている世界にあっての最も重要なるところに異を呈すべくも、
[現実「認識」]→[現実「認容」]→[現実改変「行動」開始]
との生き残るに必須であろうとのプロセス、より端的に言えば、
[認識]→[認容]→[行動]
のプロセス(機械でも神でも専制的上役でもいいが、どこからか言われたとおりに動く者らに[認識]→[認容]のプロセスは介在していないこともあるであろう)でもってして主体的に動かねば、(筆者自身が属する種族について他人行儀に言いたくは無いのだが)人間という種族に明日の日はない、当然・必定としてない、と考えている(遅いか早いかの問題にすぎないが、[もう時間はほとんどない]と判じられるだけの論拠を長大なる本稿での続いての段でよりもって示していく)。
 そして、そういう認識がありもする中で筆者は非力なる身ながらも(この身にしてから非力なることは[社会ありようの反射効]でもあるととらえているわけだが)ありとあらゆる策を講じてLHC実験に非を鳴らさんとしてきたし、あとどれくらいそれが許されているか分からないが、息の続く限り、目の黒い限り、そのための活動に注力しようとも考えている(:「ゾンビウォークという海外イヴェントを見るがいい.人間は過半、愚劣な糸繰り人形にすぎないのだ」といった自身の中の冥(くら)くもある見方、そして、取り合うに値せぬ屑のような者達の石を置かんとするが如き挙ばかりを目にしてきたとのありよう、その他の向きらの[無関心・無気力・無知]の極まってのところについて思い知らされたとのありようが混合しながら失望・絶望の念を絶えず醸成しもして、常日頃、そうもした自身の決意、無謀無意味としか理性的にはとらえられぬとの決意を萎えさせようとするのだが、そう、[認識]→[認容]→[行動]の三ステップの[認識]させるの段階でやりようを無為にさせるが如くばかりの力学が目につく中で胸中そうもなっているのだが、とにかくも、現行はまだ生ある限り歩みを止めまいと考えている。対岸にあるのが[自身と親類縁者・知己の死][種族の破滅]そのものであると結論付けざるをえない、そのように判じるに至っているからである)

 につき、述べておくが、何がしかの[こと]をなさんとする[行為者]に内面としての人間性があり、またもってして、制約を斥けるだけの本当の勇気があるのならば、有効性の有無はともかくも、[人間存在一般に最後の意思確認をなす]ための策(「それで駄目ならば諦めた方がいいかもしれない」との策(て))はいくつもある。
 筆者などは先だって手持ちのリソースではそれが有効たりうるのではないのかと判じたところとして法律上の争訟に追い込み、本質的な意味で問題となることを間接的に攻めてみるとのやりよう「をも」採ったわけだが(訴訟それ自体は国際加速器マフィアの国内の分局が国内法規を無視した、それは違法であろうとの構成をとらざるをえなかったわけであるが、そういう卑小なる争いに本質論をまぶしての訴求をなさんとしもしてきた)、打つべき策(て)、実験に具体的に異を唱え、またもってして、それでもってして人間存在一般に意思確認をなすとの[よりもって有効性を発揮しようとの策(て)]はいくらでもある(言っておくが、デモの類は、それができるだけのマン・パワーが得られるとは思わぬのだが、そうした策(て)のうちに入らない、何の意味も無いものと見立てている(今までの手前の行為がそうした領域に落ち込んだように、そして、本稿の配布行為もが下手をするとそうもなるように無為なだけの自己満足に等しき挙に終わるであろうと察せられる)。自身、霞ヶ関の裁判所に足を運んでいた折、座り込みをして彼ら自身の裁判案件にあっての主張の横断幕を掲げている[一群の虚ろなる者達]を目にしてきたわけだが、虚ろなる者の虚ろなる主張などこの虚ろなる世界の世間というものは「自分達には関係ない」と冷淡にあしらい、かつ、虚ろなる社会機構はそうしたものを易々と無視するとのことは裁判の効力を見極める前からこの身からして知っており、「なんでこの者達はこのような無為なことをやっているのか.いや、やらされているだけか」と裁判所前の横断幕の他案件の者達について思ったものだが、とにかくも、ゾンビのような虚ろなる者らが一定数以上行進しても[ノーベル賞級の物理学者を斥ける]ことなどできはしないのは言うまでもなく、[無関心・無気力・「無責任に換えての」無知;三無主義]と[日常にあっての慣性(現状維持力学)]の隷従者にしてこの世界のありようが本質的に何なのか半ばよく知っていて知らんぷりをしているとの人間存在一般に[待ったなしの確認]をなさしめることにもデモなど何の役にも立たない(それこそ筆者が吐き気を覚えそうになる海外のゾンビ・ウォークのような[イヴェント]と変わらないと見立てている))。

 繰り返すが、この世界では少し考えれば、すくなくとも[確認をなさしめるとのところまでは有効であろうとの策(て)ら]がある、にもかかわらず、それらがなんら打たれていない。先だっても文中にまぎれこませるとのかたちで申し述べたことだが、その理由としては部分的には[同じくものことに対する情報・危機認識の圧倒的欠如]がそこにある、そして、より大なるところでは[人間一般に自由度・勇気というものが根本的に「欠」を見ているからである]との心証を手前は抱きもしているわけであるも、力を持った者がある程度のリソースさえ自在にできれば、最終確認をなさしめるだけのやりようはとにかくもってして数オプションある(無論、敵手に言い訳を与えるだけの暴力的方式ではない、[科学における偽りの殉教者]など出さぬ式でのやりようとして数オプションあるということである.筆者個人の問題としてはそれをなすうえでの諸種リソースが圧倒的に不足を見ており、それがなせぬとのことがあるわけであるも、それは置く)

 話が必要以上に長く、かつ、「ひたすらに証示に努める」との本稿の趣意からそれて生々しくなりもしすぎた。これ以上、生々しい話をなすのも何であるのでここで一区切りをつけるが、もし本稿読み手に ―本当に語るに値する[内面として人間である]との自負があり自分自身の種族のために動く向きがいれば、であるが― ここでの話のようなものからしてなにがしかのことを得てほしいと思っている。

 以上、訴求なしたところで[重力波]についての話を主としてなしてきたとの(半ばもってしての余事記載部と明示しての)部を終えることとする。


そもそももってして、なぜ、ノルウェイ・スパイラルのことが問題になるのか、重要と判じられることを指摘するその前に[半ばもの余事記載]として(『それとて有為たりうるか』との観点にて)[重力波]について記述してきたとの部はここまでとする


 さて、

[何故、半ばもの余事記載の部にて重力波のことを強くも問題視してきたのか]

とのことについては ―先だっての段でも全く同じくものことに言及していたように― 次のことらがあるからである。


 第一に、

[マルチバースの突破がテーマとなっているカナダ人作家の特定小説作品がノルウェイ・スパイラルそのものの現象(中空にて渦巻き光が現出するとの現象)をノルウェイ・スパイラルが起こる前に ―いいだろうか.ノルウェイ・スパイラルが起こる前に、である― 予見的に持ち出しているとのことがあり、またもってして、同作家のそれに先立つ小説作品がLHCによる結果を嗜虐的反対話法で茶化しているが如く側面を有している]

とのことを文献的事実 ―当該の小説の原文引用のみから自然にそうだと判じられるところの文献的事実― の問題として手前が情報把握するに至ったとのことがある(ためにマルチバースを貫通するものとも言われる重力波のことを問題視すべきかと考えた)。

 第二に、

[[重力波通信]を作中モチーフとする別の小説作品が今日のLHC実験にまつわっての際立っての70年代に遡っての先覚的言及と結びついている]

とのことにまつわっての文献的事実の捕捉をもこの身がなしているとのことがある(ために重力波のことを問題視すべきかと考えた)。


 表記のことらにあっての(第一の事由に先んじての)第二の事由については最前の段にあってまでにて解説なし終えたわけだが、第一の事由、そもそももってしてノルウェイ・スパイラルのことを何故、問題視することになったのかに関わりもするそちら第一の事由については(重力波にまつわるあれやこれやを問題視してきたとの直上までの半ばもの余事記載の部を含めてのこととして)いまだ解説未了となっている。そこをこれより解説していくこととする。

 その点、


 第一に、

[マルチバースの突破がテーマとなっているカナダ人作家の特定小説作品がノルウェイ・スパイラルそのものの現象(中空にて渦巻き光が現出するとの現象)をノルウェイ・スパイラルが起こる前に ―いいだろうか.ノルウェイ・スパイラルが起こる前に、である― 予見的に持ち出しているとのことがあり、またもってして、同作家のそれに先立つ小説作品がLHCによる結果を嗜虐的反対話法で茶化しているが如く側面を有している]

とのことを文献的事実 ―当該の小説の原文引用のみから自然にそうだと判じられるところの文献的事実― の問題として手前が情報把握するに至ったとのことがある


とのことに見る、

[ノルウェイ・スパイラルの予見的言及をなしている小説]

とはFlashforward『フラッシュ・フォワード』(後にて作品概要と問題点を解説するテレビドラマ化もされているとの作品)という小説作品の作者としても知られるロバート・ソウヤーという作家の手になる、

[ネアンデルタール・パララックス・シリーズ(にあっての原文引用をなすことにしたとのHumans『ヒューマン ―人類― 』(2003年初出)]

という作品となる。

 いかようにしてそちら『ネアンデルタール・パララックス・シリーズ』にノルウェイ・スパイラル現象そのものにまつわっての予見的言及がなされているのかについては続いての解説を参照されたい。

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また、直下、本稿冒頭部へのリンクも設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上掲なしているのは19世紀後半から20世紀前半にかけて活動の著名な挿絵家アーサー・ラッカムが英訳・再刊行されたワーグナーの原作歌劇 Der Ring des Nibelungen『ニーベルングの指環』 (英文通用化タイトルとしては[指輪]一語の The Ringとも呼称される歌劇) の書籍化バージョンに提供しもしていた挿絵を挙げたもの、より具体的には挿絵家ラッカムが『ニーベルングの指環』序盤部をなすパート、 Das Rheingold『ラインの黄金』のために作成・提供していたとの画を挙げたものとなる (ただ当媒体では同画に多少の演出を施している) 。

 さてもってして、挿絵に見る女、というより、人ならざるところの[女神]はイドゥン(Idunn)という存在を(音楽界の巨匠と認知されている)『ニーベルングの指環』作曲者リヒャルト・ワグナーがフライヤ(Freia)との名前で焼き直しなし、登場させているとの存在なのではあるが、イドゥンにせよ、Wagnerが登場させた(画に見る)フライヤにせよ、北欧神話における不死の果実であるところの【黄金の林檎】と紐付けられた存在となっている(彼女ら女神達は【黄金の林檎の管掌者】となる)。 
 そうもした黄金の林檎と紐付いての彼女ら(イドゥン/フライヤ)は、いわば、神々に瑞々(みずみず)しき【不死】を(若さ約するとの)【黄金の林檎】を介して供給しているとの設定の女神となりもし、そして、彼女らの管掌する【黄金の林檎】が北欧神話多神教の神々に最早若さを与えなくなったとのその時点が【終末のはじまり】であると描写されてきたとのことがある (:【終わりの始まり】が黄金の林檎にて供給される若さの喪失と結びついていると描写されるのはワグナー歌劇にせよ、北欧神話それ自体も同文のこととなる ――ワグナー歌劇では序盤より【黄金の林檎(とフライヤ)の担保する若さの維持】が【無限の力を蔵する指輪の保持】と一時的に秤量されるのだが、結局、【黄金の林檎】と比較された指輪を欲する強欲な心(による人界の操作)が世界の終末に繋がると描写される。他面、ワグナー歌劇より遙か前から存在していた北欧神話では(それを収めたエッダ詩の訳書を借りるなどしてもよかろうしウィキペディアの[イズン]関連項目などをご覧戴くのでもよかろうが、易くも確認できようところとして)神々の最終決戦であるところのラグナロクとされる終末局面にあって黄金の林檎によって担保されていた不老は停滞を見、老化が始まると描写される―― )。

 ここからが問題なのだが、本段、脇に逸れての訴求部にあってまわりくどくもの口上にて上の如きことを引き合いに出しているのは本稿にあって【次のこと】らを【黄金の林檎】との兼ね合いで(具体的根拠と共に)訴求している ―(画に見るイドゥン・フライヤにも関わるところとして訴求している)― からである。

黄金の林檎 ―それは北欧神話から離れてのギリシャ神話ではトロイア戦争の原因、すなわち、城塞トロイアの崩壊の元凶でもある(本稿の前半部にあって古典よりの原文引用でもってして典拠紹介のこととなる)― が【人間の終末】に関わるとの指摘がなせるようになって「しまっている」、しかも、それ(黄金の林檎)がブラックホール生成との兼ね合いで古今東西にまたがっての文物を介して【人間の終末】に関わるとの指摘が濃厚になせるようになって「しまっている」とのことが現実にある (:現況現在執り行なわれているLHC実験にあって「科学の進歩に資する」とされてのブラックホール生成可能性と紐付けられてきたディテクター(検出器)の名前が【黄金の林檎】の在処を識る巨人アトラスの名を冠する ATLAS Detectorとなっているとのことが確とある一方で黄金の林檎と接合するエデンの禁断の果実を用いての誘惑者の著名古典に見る描写が(それ自体、奇怪奇矯なることなのではあるも)今日的な視点で見た場合のブラックホールの近似的描写と紐付いている、そうしたことがそれこそ山となり、それら山とあることらが相互に多重的に接合しているとのこともが「ある」)。

・上掲図の元となっているワグナー歌劇『ニーベルングの指環』は【黄金の林檎】(を管掌する女神)と【無限の富(力)を約する指環】の取引が序章の部より描かれているのだが、(黄金の林檎を管掌する女神と秤量されての)【指環】の取得に固執した者らが強欲さゆえに次々と滅亡していくさまが同歌劇では描かれる(:その一番はじめの描写は『ニーベルングの指環』前半部にあっての【黄金の林檎】管掌者たるフライヤを略取、彼女フライヤを【指輪】との取引の具とした巨人ファーフナーとファーゾルドの兄弟が殺し合いをはじめるとの部となる)。 そのことは現実世界で「黄金の林檎と接合している」とのかたちとなっている巨大なリング状の装置、加速器ラージ・ハドロン・コライダーが【指輪;リング】に仮託される風が一部ある (『ニーベルングの指環』の影響下にあるJ.R.R.トールキン原作のロード・オブ・ザ・リング『指輪物語』に登場の冥王に由来する指環と結びつけられるなど加速器LHCが【指輪】に仮託される風が実験関係者含めて見受けられる) とのことと平仄が合うにも程があろうとの筋合いのことともなる (:ただ現況もってして、同じくものことを問題視する人間はまったくいない(心ある向きには是非とも確認いただきたいところなのだが検索エンジンで英文単語を何語か入れて当たりをつけんとしてみても【リングと黄金の林檎の結びつき】を加速器との関係で目立って問題視するような向きはこの世界にはいない))。

・上にて先述のように【ギリシャ神話におけるトロイア崩壊の元凶】「でも」あるとのゴールデン・アップルがそれ(黄金の林檎)に関連する事物ら(巨人ATLAS「など」)を介してブラックホール生成をなす可能性があるとの加速器 ―巨大な【リング】でもある― と結びつくとして、である。 現在にあって巨大加速器実験を実施している「研究」機関ら、および、そちら「研究」機関らに携わっていた初期の紐帯がどうやって世に生み出されたのかもがワーグナーの『ニーベルングの指輪』に通ずる側面がある。 どういうことか。 現況、加速器実験を執り行なっている主たる研究機関ら(それら研究機関らは、と同時に、ブラックホール生成可能性に伴うリスクとの観点で中途半端に海外で法廷に引きづり出された研究機関ら「でも」ある) はその沿革上、
【マンハッタン計画の子供ら】
となっているとのことがある ―同じくものことは長大な本稿本文の部にあって(入念を心掛けての)指し示しの対象としていることでもある― のであるが (:またもってして核分裂の過程に通ずる原子核人為破壊を兵器転用なそうとしたとのマンハッタン計画にあっての挙、そちら核兵器を製造するプロセスと加速器実験にての原子核人為破壊のプロセスは同一方向のベクトルを指している ―無論にして同じくものことの典拠をも本稿本論部で入念に挙げている― )、 マンハッタン計画と今日の加速器実験(におけるブラックホール生成に通ずる挙)の縁(えにし)の深さはそれ以外にも濃厚に認められるとのことがある(たとえば円形加速器という装置をそもそも生み出した者達がマンハッタン計画の主導者となっていたとのことがある等々)。
 そうもした(加速器実験運営機関を生み出した)マンハッタン計画始動の原因になっているユダヤ系の迫害の挙に出たナチスのやりよう・躍進・劫略のプロセスはワグナー歌劇『ニーベルングの指環』と濃密に結びついているとのことがある(『指環物語』作者ワグナーがユダヤ系の向きらにあって反芸術・野蛮の象徴である忌避すべき象徴とされてきたのはナチス第三帝国およびその領袖ヒトラーが反ユダヤ主義を大っぴらに喧伝していたリヒャルト・ワーグナーを最大限重要視していたとの歴史的事実があるからであり、たとえば、ナチスの実行してきた非道なる命令体系、占領統治下の反体制派・レジスタンスを夜陰に乗じて密やかに処分することを目しての行政命令であるところのナハト・ウント・ネーベル( Nacht und Nebel )、【夜と霧】行政命令 ―日本では Man's Search for Meaningとの原題を有した心理学者ヴィクトル・フランクルの書籍の「邦題」として識られている語でもある【夜と霧】(収容所が絶滅収容所へと変遷していく画期を象徴する語であるとも認識されている)― などはワグナーの『ニーベルングの指環』に由来しているとのものとなる ――※ウィキペディア[夜と霧]項目などにおいても簡明な解説がなされてはいることだが(であるから疑わしきはその程度の媒体からでも確認いただけるであろう)、ナチスドイツが欧州にて反対派を掃討するための共通規則とした【夜と霧】命令はヒトラーが愛聴していた、そして、ナチス体制下の国家芸術の象徴として扱われていたリヒャルト・ワグナーの『ニーベルングの指輪』、その『ラインの黄金』にあっての一幕(の中の[ニーブルヘルム]の下り)にて侏儒(ドワーフ)のアルベリヒが隠れ頭巾を用いて姿を消す際に口にする台詞、「夜と霧になれ、誰の目にも映らないように.」に由来しているとのことが知られている(にまつわって述べておけば、【夜と霧の呪文】を唱えたドワーフ・アルベリヒは強欲さの象徴でもあり、絶大な力をもたらす【呪いの指環】そのものを生み出した存在でもあるとワグナー歌劇では設定付けがなされているキャラクターである)―― 。

 以上のことはそれだけを読まれる限りは何が問題になるのか判じがたいとのこととなろうかとは(当然に)思うのであるが(理解を阻む詰め込み過ぎの風もあったかと脳裏をよぎりもしている)、同じくものことにまつわっての指し示しを細々となしもしている、また、そこからさらにもってして何が述べられるのかの指摘を委細を尽くしてなしているとの本稿本論部をご検討いただければ、【ことの重篤さ】 ―重篤さというのは【執拗さ】の問題として何が企図されているのかに通じもしていることである― についてご理解いただけるか、と考えている。

当サイト内にあっての【各頁および各典拠への一覧方式遷移部】、及び、【PDF形式文書配布ページ】へのリンクを直下、設けておく

各頁および各典拠への一覧方式遷移部へは以下より


問題となる[「予見的」言及→実現]の体系についての[典拠紹介部]一覧呈示頁

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ここ本頁内にて[参照先]として挙げている【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】、それぞれへの[遷移経路]を設けておく (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers

[出典(Source)紹介の部1](加速器のブラックホール生成リスク問題視の契機が1999年にあり、の折、実験機関はブラックホール生成可能性それ自体を否定していたとのことにまつわっての典拠紹介部1)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第2頁 1999年における加速器を巡る議論動向

[出典(Source)紹介の部2](加速器によるブラックホール生成が[現実的にありうること]と当事者実験機関および科学界にて表立って論じられ出したのが2001年であると判じられるようになっていることにまつわっての出典紹介部2)
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典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯

[出典(Source)紹介の部3](加速器のブラックホール生成問題に関し、「たとえブラックホール生成がなされても蒸発するから安全である」との論理を目立って前面に出しての実験機関公式報告書が2003年に出されていることにまつわっての典拠紹介部3)
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典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯

[出典(Source)紹介の部5](西暦2000年との折柄にあっては物理学界を代表するノーベル賞受賞科学者が[「他の」加速器リスク]の可能性を多めに見繕う慎重論を呈しつつも「加速器のブラックホール生成可能性などはエネルギー単位の問題から即時否定できるものである」と明言していたことにまつわっての典拠紹介部5)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第5頁 科学界発表動向となんら一致せざるところの先覚的言及として

[出典(Source)紹介の部6]から[出典(Source)紹介の部10]70年代に遡るところとして[欧州CERN加速器によるブラックホール生成]を臭わせている風が如実にあるとの[複数フィクション]が存在していることにまつわっての典拠紹介部6から典拠紹介部10)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)

[出典(Source)紹介の部6]
典拠紹介部第6頁 70年代小説らに見る「克明無比なる」ブラックホール生成に通ずる言及

[出典(Source)紹介の部7]
典拠紹介部第6頁 70年代小説らに見る「克明無比なる」ブラックホール生成に通ずる言及

[出典(Source)紹介の部8]
典拠紹介部第7頁 『ホール・マン』と『ランゲルハンス島沖を漂流中』の繋がり合い

[出典(Source)紹介の部9]
典拠紹介部第7頁 『ホール・マン』と『ランゲルハンス島沖を漂流中』の繋がり合い

[出典(Source)紹介の部10]
典拠紹介部第8頁――加速器実験に伴う欺瞞性、 そして、そこより証示なせもすること