典拠となるところの明示[64]――加速器によるブラックホール生成、にまつわっての
先覚的言及文物らの間にみとめられる関係性から問題になりもすることについて

関連情報にまつわるカテゴリ(各部クリックにて遷移)

[加速器によるブラックホール人為生成]が一切観念されていなかったとされる折柄にて同じくものことを[奇怪なやりよう][不吉なやりよう]で事前言及しているといった筋合いの文物らが存在していることについて 補説1

 本頁に至るまでにて以下にあってのa.からf.についての指し示しをなしてきた。


[米国文壇の寵児]として押しも押されもせぬとの立ち位置にあった著名作家カート・ヴォネガットによってものされ、1976年に刊行されたとの Slapstick, or Lonesome No More(邦題)『スラップスティック』という小説作品がある。


上作品『スラップスティック』(1976)にあってはロックフェラーに由来する一対の双子が合体した際に[天才的閃き]が現出するとの(一見にして)奇態なる設定が採用されている。


『スラップスティック』(1976)にあっては双子の合体時に顕在化するとの作中設定が付されての[天才的閃き]が応用されてのものらしいとのかたちで[地球規模で重力が増大を見ているとの状況]に至っているとの描写がなされてもいる(双子の天才的閃きを利用して中国がそういう状況、地球規模の重力増大をもたらす装置を造り上げたらしいとのことが作中にて臭わされている)。


『スラップスティック』(1976)にあっては合体することで[天才的閃き]を呈するとの双子らが一方が片方に先立ち早世するとのかたちで離別を見ることになるが、後に[粒子加速器]([フーリガン]と作中呼称される放棄された加速器)の遺構が幽冥境にする彼・彼女ら双子を「再」度結合させることになったとの筋立てが採用されてもいる。


『スラップスティック』(1976)にあっての(c.からd.にて言及したところの)特性は[重力増大状況]と[粒子加速器]が[双子の結合]との側面で結びつけられているがために[加速器によるブラックホール生成]のことをも観念させるものでもある(:双子が結合した際に[重力増大状況]につながるアイディアが生まれたとの設定、そして、双子の生死両界をまたいでの再結合が[粒子加速器]によって実現されるなどという設定、すなわち、「どうしてこのような意味不明な設定が?」との筋立てが採用されていることに関して「粒子加速器と重力増大状況が際立ってのブラックホールの関係性にまつわる意図的言及がなされているのでは?」と見ることに無理はない)。


また、小説『スラップスティック』のロックフェラーの血筋に属する双子の持ち出しようには形態的に(ロックフェラー一門の後押しがあって建設に至ったとの)ツインタワーのことを想起させるような側面が伴っている。 他面、[ツインタワーが崩落を見たとの911の事件]と[[通過可能なワームホール](ブラックホールと質的につながるもの)を扱った書として911以前に刊行を見た著作キップ・ソーン『ブラックホールと時空の歪み』]とが結びつくようになってもいるとのことが ――(馬鹿げて聞こえもして然るべきことである中でながら本稿の先立っての段にて詳述なしてきたところとして)―― この世界には「現実に」ある。

とのa.からf.のことらが述べられるようになっており、それがため、甚だしくも奇怪である(加速器によるブラックホール生成が観念されるようになったのはここ10数年であることもあって奇怪である)」

 さて、最前までの流れにて(先にて「指し示しが必要な要素.」と格別にアルファベット振っていたところの)a.からf.のことらについての説明「兼」出典紹介をなしてきたのだが、さらにもって、

重力が非常に弱い力となっている

とのことについて「も」下にて典拠挙げて紹介しておく。


| 出典(Source)紹介の部64(10) |

 ここ出典(Source)紹介の部64(10)にあっては[重力が非常に弱い力である]とされることについて、その解説のなされようを端的に引いておくこととする。

 より具体的には(本稿で度々、その内容を取り上げていたとの)紐理論の大家として知られるレオナルド・サスキンドの手になる著作 The Black Hole War: My Battle with Stephen Hawking to Make the World Safe for Quantum Mechanics『ブラックホール戦争』(邦訳版は早川書房が版元となる書籍/ブラックホールにまつわる理論の闘争の経緯を当事者が述懐しているとの色彩強き書)が筆者の目につくところにあったのでそこにての記述を引いておくこととする。

(直下、邦訳版『ブラックホール戦争』p.30よりのワンセンテンス引用をなすとして)

意外かもしれないが、重力は非常に弱い力である。重量挙げの選手や高跳びの選手は違う感じ方をするかもしれない。だが、簡単な実験で、重力がどんなに弱い力かを示すことができる(以下略)。

(引用部はここまでとする)

(続けて直下、邦訳版『ブラックホール戦争』p.32よりのワンセンテンス引用をなすとして)

重力は電気力や磁力と比べると非常に弱い。しかし重力が非常に弱いなら、なぜ私たちは月までジャンプできないのだろう?答えはこうだ。それは地球の巨大な質量(6×10の24乗キログラム)が簡単に重力の弱さを補ってしまうのだ。しかしそれほどの質量があっても、地球の表面からの脱出速度は光速の1万分の1に満たない

(引用部はここまでとする)

出典(Source)紹介の部64(10)はここまでとする)


 以上のように本来的に微弱なる力であるとされている重力、その重力を立っていられないほどに地球規模でもって強くもする(ときに人畜を殺しもし、建物らを倒壊させるとの按配で強くもする)との機構が ―(具体的機序に関する説明一切なくに)― 描かれているのが『スラップスティック』という小説となる(:つい先程の出典(Source)紹介の部64(4)にてa.からf.に分けての流れの中でのc.の段についての原文引用による典拠紹介をなしたところとしてそうもなっている)。そこに相応の寓意性を見て取るのは易い(と筆者としては強調したい)。

 重力の世界的増大状況 ―[双子の結合](後に[加速器遺構]によって生死両界をまたいでの再結合がなされたなどと描写される前の生前の[双子の結合])によって得られた天才的閃きに帰因するといったかたちで描写される重力の世界的増大状況― を描くような問題となる小説の[設定]に見る特殊性について言及したところで

[加速器による(重力の怪物たる)ブラックホール生成のことが顧慮されだしたのが何時頃なのか]

について振り返っての表記をなしておく。


[小説『スラップスティック』(1976)と[加速器によるブラックホール生成可能性にまつわる理論登場]の先後関係について]

 重力については[余剰次元理論]というものが1998年にあって顧慮されるに至るまでは[プランクエネルギー]という厖大なエネルギーを極小領域に一点集中・投下しなければ、それ(重力)の増大がブラックホールの生成をなすようなものとしてもたらされることはないと考えられていた(と幅広くも指摘されている)とのことがある。

 同じくものことに関しては本稿の出典(Source)紹介の部2にあってその記述内容を挙げていたところの文書、日本のLHC実験参画グループ代表者によって作成されたものとしてオンライン上に公開されている、

『LHC加速器の現状とCERNの将来計画』と題されての文書(検索エンジン上での表記文書タイトル名(『LHC加速器の現状とCERNの将来計画』)の入力で現行、捕捉できるようになってもいる文書)

にての[166]および[167]との頁番号が付されたところにあって、

(直下、日本のLHC実験参画グループ(元)代表者によって作成されたものとして現行、オンライン上に公開されている『LHC加速器の現状とCERNの将来計画』と題されてのPDF文書よりの「再度の」原文引用をなすところとして)

1998年に提唱されたADDモデルでは余剰次元を導入することによってヒッグス粒子の質量の不安定性(階層性問題)を解決する。このとき重力はTeV領域で強くなり,LHCでの陽子衝突でブラックホールが生成され,ホーキング輻射のため10-26secで蒸発すると予言された。これは理論屋にとって大変魅力ある新しい展開で,危険性などまでには考えが及んでいなかった」

(再度の引用部はここまでとする)

との部の記述内容を(疑わしきにおかれては当該文書ダウンロードの上ででも)確認いただければ、と思う (:尚、上にての日本のLHC実験参画グループ(元)代表者によって作成された文書 ――余事だが、同文書、『LHC加速器の現状とCERNの将来計画』は本稿筆者が甲第17号証との番号を付して書証(文書証拠)として自身が原告として長くもかかわづらわされていた国内LHC関連訴訟にあって第一回口頭弁論時前から法廷に提出したもの「とも」なる―― よりの引用部では1998年がブラックホール生成議論の始期であるような書かれようがなされているが、その翌年、1999年(加速器によるブラックホール生成可能性がウォルター・ワグナーという人物によって問題視されだした年)に至っても実験関係機関によって「ブラックホール生成可能性を完全否定する」安全報告書が出されており2001年以降になってようやっと(「1998年に提唱の余剰次元理論を押し広げての見方に基づけば、LHCによるブラックホール生成はありうる」との権威筋物理学者の著名論文発表に付随するとのかたちで)[加速器によるブラックホール生成可能性]が科学界にて肯定されだしたとの流れが存する ――本稿にての出典(Source)紹介の部1および出典(Source)紹介の部2はそのことを詳説するための部となっている―― )。

 また、

「余剰次元理論登場(およびその理論的展開)前までは[プランクエネルギーを極小領域に詰め込む]とのことをなす、
[[太陽系のサイズもあろうかという人間にはおよそ建設不可能な加速器]でもってプランク・エネルギーの極小領域への詰め込みを実現する]
とのこと以外にブラックホールおよびワームホールを生成する手立てはないとの発想法しかなかった(人間には加速器の類でブラックホールを造ることは不可能であるとの発想法しかなかった)」

とのことも摘示可能となっており、そちらについては本稿にての出典(Source)紹介の部21から出典(Source)紹介の部21-5(2)を包摂する解説部を参照いただきたい。

 以上、

[小説『スラップスティック』(1976)と[加速器によるブラックホール生成可能性にまつわる理論登場]の先後関係]

についての解説となしたが、関連するところとして下に図解表記をなしておく。

 そちら図解表記でもって["こと"の奇怪性(の一断面)]につき「いやがうえにも」ご理解いただけることか、とは思う。


※上記のことにまつわっての補足として

 以上摘示してきたようなことがあるわけであるが、「ただし」、当該分野に通じた「本当の」有識者(欧米加速器実験の枢機について通暁している有識者)にして、かつ、[常識的な視点]を是が非でもごり押したいとの向きは次のようなことを述べるかもしれない。

「(本稿筆者の指摘するように)作家カート・ヴォネガットがブラックホール生成のことを予見するようなことをなしていたというのならば、確かに奇怪である。ヴォネガット小説『スラップスティック』刊行時期たる1976年]と[加速器によるブラックホール生成可能性問題化の折柄(世紀の変わり目)]とのことでいけば、「物事の順序が逆転」しているとのことになるように映るからだ。
 だが、しかし、カート・ヴォネガットが
[(1976年の小説刊行時期より若干前に遡る)70年代前半期より[加速器実験に関わる一部の関係者]の間で「秘密裡に」内輪で[異常核物質]の生成可能性のことが問題視されていた]
とのことを知っていればどうか。そう、奇縁あって(リークされた情報に対する仄聞といったかたちで)同じくものことについて聞き及んで知っていたらば、どうか。70年代より生成が問題視されていた[異常核物質](超高密度の異常核物質)についてはそれが加速器Bevalacにて生成された折には際限なく[重いもの]になるとの見立ても(人知れず)内輪の加速器実験関係者に呈されていたのであり、また、それが融合作用を伴っていれば、地球と人類に破滅的事態をきたすとの懸念もあった。そうした内輪の懸念のことを作家カート・ヴォネガットが[揶揄]していた可能性とて否定しきれないではないか」

 上のことは本稿にての
出典(Source)紹介の部11
で解説していることに委細がみとめられるところとなっている(ので、直下、そちら出典(Source)紹介の部11にての引用元文書 ――加速器実験関係者が世間に全く知られないかたちでの内輪での集いで地球崩壊リスクの可能性を俎上に載せていたとのことを扱っている物理学者の回顧録としての性質帯びての文書( Accelerator Disaster Scenarios, the Unabomber, and Scientific Risks(2007―2008年、ドイツのュプリンガー社が刊行する Physics in Perspective誌に掲載されたとの回顧録的論稿で訳せば『加速器による災厄のシナリオら、ユナボマー、そして、科学の孕むリスク』とでもなろう文書、著者は Joseph I. Kapustaという物理学者)―― よりの再引用をなす)

(直下、オンライン上流通文書 Accelerator Disaster Scenarios, the Unabomber, and Scientific Risks(訳せば『加速器による災厄のシナリオら、ユナボマー、そして、科学の孕むリスク』とでもなろう文書)、その論稿配布サーバー(arXivサーバー)よりオンライン上にて配布されているPDF版p.7からp.9よりの([中略]なしつつもの)掻い摘まんでの再度の原文引用をなすとして)

The primary purpose in combining the SuperHILAC and the Bevatron to form the Bevalac was to create dense nuclear matter in the laboratory for a brief moment of time. During 1974-1975 the first beams of carbon and oxygen nuclei were accelerated up to 2.1 GeV per nucleon and smashed into various nuclear targets. An upgrade was necessary to accelerate uranium nuclei, and in 1981-1982 uranium was accelerated to 1 GeV per nucleon beam energy.
[ . . . ]
When the experimental program at the Bevalac began, no one really knew what to expect when nuclear matter was compressed to three-to-four times the density of atomic nuclei.
[ . . . ]
As noted above, in 1974 Lee and Wick suggested that in a limited domain of space a neutral scalar field may acquire an abnormal value (when compared to the rest of the universe), and that this state may be metastable. If the scalar field has suffciently strong coupling to nucleons, then their masses would be greatly decreased, leading to a yet-unobserved physical system. They suggested that this might occur inside a heavy nucleus, but compressing nuclei in heavy-ion collisions was an obvious way to search for this new state of nuclear matter.
[ . . . ]
The curve in the middle shows a metastable "Lee-Wick abnormal state" at some density above the density in atomic nuclei; this state would eventually decay to the lower-energy state. The curve on the right illustrates an extreme case in which the "Lee-Wick abnormal matter" lies lower in energy than normal nuclear matter; in this case, ordinary nuclei would eventually decay into this new state of nuclear matter. Our knowledge about high-density nuclear matter was so poor at this time that no one could rule out these last two possibilities.
Lee and Wick actually were not the first to publish such a speculation: In 1971 Arnold Bodmer suggested on the basis of quark models and soft interactions between nucleons that collapsed nuclei might be formed. He called the abnormal states shown in figure 5 isomers in analogy to molecular isomeric states, but they soon came to be called "density isomers." For whatever reason, however, Lee and Wick, rather than Bodmer, are usually cited as the originators of the concept of "abnormal" or "isomeric" nuclear states.
No one had a clear idea about how the formation of such new abnormal or isomeric states of nuclear matter could be identified in heavy-ion collisions at the Bevalac. Some said, with tongue-in-cheek, that: "Heavy-ion collisions will compress the nuclei to such a degree that abnormal nuclear matter will be formed in the core of the compressed nuclei. This abnormal nuclear matter, being more stable than ordinary matter, will accrete stuff around it and grow to visible size. Being so massive it will drop to the floor of the experimental hall where one can weigh it and measure its radius, thereby determining its density!" Such an object, however, would be denser than ordinary nuclear matter (2×1014 grams per cubic centimeter) and hence cannot be supported by steel or concrete and would fall to the center of the Earth! Further, what would prevent it from growing larger and larger until it would occupy the entire Earth? Simple estimates suggested that this could occur in a matter of seconds ― and if it did no physicist would be around to be blamed for it! Moreover, it guaranteed that no physicist would ever win a Nobel Prize for the discovery of stable abnormal nuclear matter, since either this new state of nuclear matter does not exist, or the world would end before the Prize could be awarded. No one took all of this too seriously, and experiments with colliding beams of light and intermediate-mass nuclei proceeded apace.

 (上に対する訳として)
SuperHILACBevatron(訳注:1954年から運用開始を見ていた加速器)を結合してBevalacとすることとなした主たる目的はその折に相応しかった濃密度の核物質を生成することにあった。1974年から1975年にかけて炭素および酸素の原子核にてのビーム(最初期ビーム)を2.1GeV(2.1ギガエレクトロンボルト/21億ボルト)にまで加速し、それを諸種様々な核の対象らに衝突させた。ウラニウムの原子核を加速するためのアップグレードが必要となっており、1981年から1982年にかけてウラニウムが1核子に対応するビームエネルギーにて1GeVのところまで加速された。・・・(中略)・・・Bevalacにての実験計画がはじまった折、誰も核物質が原子核の密度より3から4倍に圧縮された折に何が期待されることになるのか、分かってはいなかった。
・・・(中略)・・・
 上にて記しているように1974年、リーとウィックが提案していたところでは「制約課されての空間の領域、中性のスカラー場では異常な値(他の残りの宇宙と比した際にあっての異常な値)が得られるかもしれず、この状況は準安定的なことになりかねない」とのことであった。「仮にもしスカラー場が核子に対する結合にあって十分に強いものであるのならば、それら質量は甚だしくもの減少を見、未だ観測されざりし物理系に導くとのことになる」。彼らは「これは重い原子核の中で起こるかもしれないことだが、重イオン衝突時にての原子核の圧縮はこの新しき核物質の状況を探索するのに明らかに適した方法である」と提案していた。
・・・(中略)・・・
 上遷移図(訳注:元となったPDF資料には三種の状態遷移図が挙げられている)にあっての中程のものは原子核にての密度を超えたところにある順安定的な
[ある種の密度におけるリーとウィックの異常状況]
を示して見せている。
 同遷移図の右側は[リーとウィックの異常状況]が通常の核物質より低いエネルギーにて存在しているとの極端な場合を示しているとのものとなり、この場合にては通常の原子核は結果的に新しい核物質の状態へと結果的に崩壊していく。我々の高密度状態の核物質に関する知識はこのとき、あまりにも貧弱なるものであったため、誰も残り二つの可能性を排除することができなかった。
 リーとウィックがそのような推測をした最初の人間ではなかった。1971年、Arnold Bodmerがクォークのモデルおよび核子らの間の軽い相互作用のところ、その基礎分野にあって崩壊した原子核が形成されることになるかもしれないとの提案をなしていた。彼( Arnold Bodmer )は図5に示されるようなその異常状態をもってして分子にての異性体の状況との類似性を顧慮して異性体(isomer)と呼んだが、しかし、すぐにそれらは密集異性体( density isomers )と呼ばれるようになった。いかな理由あれ、しかしながらのこととしてBodmerではなくリーとウィックが一般に異常な、ないしは、異性体的な核の状態の提唱者として知られている。
 誰もそのような
[新種の異常ないし異性体的な核物質(生成)の状況の具現化]
がベバラックにあっての重イオン衝突下にて特定化されうるところなのか、分からなかった。
 幾人かの者達は舌先でチークダンスを踊るように軽々しくも次のように述べている。原子核の中心にて異常なる核物質が生成されうるとのそうした程度にまで重イオン衝突が原子核を圧縮するだろう。この異常なる核物質、通常の物質よりも安定しているとのその物質はその「周辺の物質を付着させ増大していき」(accreteの辞書的定義は Grow or become attached by accretionaccretion付着の過程で成長または付属化させていくとなる)、そして、視認できるほどに巨大化する。とても重い物へと成長していくため、重さを量ることが可能、半径を測ることが可能との実験ホールの床に落とし込まれ、そこにはじめて密度を決することができるだろう!そのような物体は、だがしかし、普通の核物質(1立方メートルあたり2×10の14乗グラム)よりも濃厚なるものであるため、鉄製およびコンクリートでは支えきれずに、地球の中枢へと落ちていくだろう!さらに遠くまで行って述べれば、それがそれが地球上のすべてを占有するまで大きく大きくなっていることを妨げるものがあるだろうか。単純な推論はこれが数秒の間に起こると提案し、そして、周囲に物理学者が非難の対象とすべき物理学者がいないとのことになるのかもしれない!加えて、それはいかなる物理学者も[安定した異常な核物質]の発見によってノーベル賞を勝ち得ないことを保証してくれている、というのも、世界は賞の授賞の前に終わりを迎えているからである。誰もこのことすべてを重く受け取っておらず、光のビームと中間質量の原子核を衝突させての実験は速やかなる進行を見てきた

(訳を付しての引用部はここまでとしておく)

 くどくも繰り返しをなすが、

Some said, with tongue-in-cheek, that: "Heavy-ion collisions will compress the nuclei to such a degree that abnormal nuclear matter will be formed in the core of the compressed nuclei. This abnormal nuclear matter, being more stable than ordinary matter, will accrete stuff around it and grow to visible size. Being so massive it will drop to the floor of the experimental hall where one can weigh it and measure its radius, thereby determining its density!" Such an object, however, would be denser than ordinary nuclear matter (2×1014 grams per cubic centimeter) and hence cannot be supported by steel or concrete and would fall to the center of the Earth! Further, what would prevent it from growing larger and larger until it would occupy the entire Earth? Simple estimates suggested that this could occur in a matter of seconds ― and if it did no physicist would be around to be blamed for it! Moreover, it guaranteed that no physicist would ever win a Nobel Prize for the discovery of stable abnormal nuclear matter, since either this new state of nuclear matter does not exist, or the world would end before the Prize could be awarded. No one took all of this too seriously, and experiments with colliding beams of light and intermediate-mass nuclei proceeded apace.

原子核の中心にて異常なる核物質が生成されうるとのそうした程度にまで重イオン衝突が原子核を圧縮するだろう。この異常なる核物質、通常の物質よりも安定しているとのその物質はその「周辺の物質を付着させ増大していき」(accreteの辞書的定義は Grow or become attached by accretionaccretion付着の過程で成長または付属化させていくとなる)、そして、視認できるほどに巨大化する。とても重い物へと成長していくため、重さを量ることが可能、半径を測ることが可能との実験ホールの床に落とし込まれ、そこにはじめて密度を決することができるだろう!そのような物体は、だがしかし、普通の核物質(1立方メートルあたり2×10の14乗グラム)よりも濃厚なるものであるため、鉄製およびコンクリートでは支えきれずに、地球の中枢へと落ちていくだろう!さらに遠くまで行って述べれば、それがそれが地球上のすべてを占有するまで大きく大きくなっていることを妨げるものがあるだろうか。単純な推論はこれが数秒の間に起こると提案し、そして、周囲に物理学者が非難の対象とすべき物理学者がいないとのことになるのかもしれない!加えて、それはいかなる物理学者も[安定した異常な核物質]の発見によってノーベル賞を勝ち得ないことを保証してくれている、というのも、世界は賞の授賞の前に終わりを迎えているからである。誰もこのことすべてを重く受け取っておらず、光のビームと中間質量の原子核を衝突させての実験は速やかなる進行を見てきた」

とのことが70年代より異常核物質( density isomers )にまつわるところとして言明されているとのことがあるのである。

 本稿出典(Source)紹介の部11の内容より再度の引用をなしつつもの話を続ける。

(直下、オンライン上流通文書 Accelerator Disaster Scenarios, the Unabomber, and Scientific Risks(訳せば『加速器による災厄のシナリオら、ユナボマー、そして、科学の孕むリスク』とでもなろう文書)、その論稿配布サーバー(arXivサーバー)よりオンライン上にて配布されているPDF版p.7からp.9よりの([中略]なしつつもの)掻い摘まんでの再度の原文引用をなすとして)

To my surprise and satisfaction, Das Gupta and Westfall thanked me "for providing the impetus for writing this article," and they incorporated words from my draft paragraph almost unchanged, namely, writing that: "Meetings were held behind closed doors to decide whether or not the proposed experiments should be aborted." "Experiments were eventually performed, and fortunately no such disaster has yet occurred."
The committee that had met behind closed doors included and reported to Bernard Harvey, Associate Director of LBL's Nuclear Science Division; it is dated May 14, 1979, and I provide a transcription of it in the Appendix. The committee thus met about five years after the first experiments with light ions had begun at the Bevelac, but about two years prior to its upgrade to accelerate heavy ions like uranium. Thus, there apparently was little concern that colliding light ions would lead to abnormal nuclear matter, but considerable concern that colliding heavy ions might. In any case, based upon
this one-page report the upgrade of the Bevalac was completed and heavy-ion experiments were carried out with it. No one seriously believed that a disaster of the type imagined could ever occur, given that QCD is the relevant theory of the strong interactions and that high-density nuclear matter should not be described as such, but as quark matter. Nevertheless, this astonishingly brief report was never widely circulated among physicists. Indeed, my request to the LBNL Director's Office for a copy of it was acknowledged conscientiously, but their search came up empty: The LBNL Director's Office has no official record of it.

(拙訳として)
「私が驚き、また、と同時に、満足させられもしたところとして、 Das GuptaおよびWestfallは「この記事を執筆する原動力を与えてくれた」とのことで私に謝意を表してくれもし、そして、彼らはほとんど手つかずの式にて私の草稿に合筆をなしもしてくれ、次のように書いてくれた。
提案された実験が中止されるべきか否かの会合は閉じたドアの後ろ側で行われた Meetings were held behind closed doors to decide whether or not the proposed experiments should be aborted.)」
「実験は結局実施され、幸運なことに何ら災厄は発生しなかった( Experiments were eventually performed, and fortunately no such disaster has yet occurred.)
閉じたドアの向こう側で実施を見た会合]はLBL(ローレンス・バークレー研究所)科学部門のアソシエイト・ディレクターたる Bernard Harveyを含んで実施されたもの、そして、彼に報告されたとのものである。それは1979年5月14日の出来事であり、私は付録としてその転写記録を提供した。この会合はこのように
[最初のベバラックの軽イオンによる実験が開始されてより5年を経て後のもの]
であったが、ウラニウムのような重いイオンを加速させるためのアップグレードには二年ほど先んじてのものであった。このように明らかに軽イオンが異常な核物質への導きをなすとの懸念はほどんどなかったわけだが、重イオンがそれをなしうるとの懸念は思慮に値するものであった。
 なんであれ、この「1ページの」完成を見たベバラック・アップグレードの報告書に基づいて重イオン実験らはそれとともに実行されてきた。QCD(量子色力学/クォンタム・カラー・ダイナミクス)が強くもの相互作用に関わる関係性の理論であること、そして、高密度の核物質がクォークがそうであるようにそうして表されるものであるところを受け 誰も真剣には想像されるタイプの災厄が従前起こりえたかもしれないことを信じていなかった。にもかからず、この驚くべきほどに簡潔な報告書(本件報告書)は決して広くも物理学者らの間で流通を見なかった。「本当に、」私のLBNL(ローレンス・バークレー国立研究所)責任者部署へのコピーを求めての要請は入念に(訳注:この場合、conscientiouslyコンシエンシャスリーは「良心的に」というより「入念に」と訳されるべきところである)も承認を見、しかし、彼らの調査の結果出てきたのは空っぽのものであった。LBNL(ローレンス・バークレー国立研究所)の統括オフィスはそれについての公的なる記録を何ら保持していなかったのだ」

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 上に見るように[異常核物質]が生成されて世界が終わる可能性があるとの仮説が一部で呈示されていたにもかかわらず、その[検討](真摯さを伴っているとは思えぬ検討)は「決して表に出ぬようなやりようでなされ」、かつ、「その記録文書も何ら残置残存を見ていない」とされている ――いいだろうか。オンライン上には相応の者達が(愚劣なやりようで真実を毀損するためであろうと容易に察しがつく式にて)フリンジ・サイエンスにまつわる証拠も出揃っていないところで不適切な資料を挙げて陰謀「論」を展開しているとのことがあるようだが(そしてそういう愚劣なるもののにおいを筆者のような人間に由来する言辞にも添付するように努めているようんだが)、ここで挙げているのは当時の加速器実験にて携わっていた一線の物理学者( Joseph I. Kapusta )による回顧録であることを忘れないでいただきたい―― 。

 そうした経緯を望見しつつも、述べれば、である。

「とにかくも、カート・ヴォネガット著作『スラップスティック』が1976年に刊行される前から[異常核物質]が[極めて重い物質]として加速器によって生成され、それが地球と人類に引導を渡すことになるとの懸念が人知れず内輪で問題になっていた(ただその検討のための「秘密裡の」会合は70年代末葉まで開かれなかったとも上にては記載されている)とのことがある。であるから、[そうしたことを知っていたヴォネガットが『スラップスティック』で[揶揄]をなしていた可能性もある・・・・]と主張なせるような背景も(若干ながら)ある」

 以上は、だが、(極めて遺憾なことなのだが)、
[有効なる安心材料たりえない]
と斥けられるものとなっている。
 次のような事由からである。

・カート・ヴォネガットが[黒死病(ザ・ブラック・デス)]と[重力増大機序]と[人間圧縮の寓意]とを結びつけている(:繰り返すが、ヴォネガットは『スラップスティック』にて[黒死病]を意識させる[緑死病]の原因を[極微に圧縮された中国人]に求めており、[極微に圧縮された者達の国家]たる中国が[重力増大機序]をもたらしたとの設定を付与している)との件につき、(黒き死との兼ね合いで)[ブラックホールに対するこだわり]を感じさせるようなところがある。 ブラックホールは(直近にての資料に見られるような)[70年代より問題視されていた超高密度の異常核物質]とは異質なるものである。それがゆえに疑念は(皮相的なるところからして)払拭されない。

・こちらが重要である。(続いて取り扱うことにもなるのだが)ヴォネガットやりように関しては
「[911の前言]が如くことを[「他の」ブラックホール関連文物]と共有している
とのことがある。いかに話として奇矯なることでも、これより詳述をなしていく所存でもあるそうした側面から見れば、何れにせよ、疑義は払拭されえないとのことになってしまう。

 上にて言及していることに誇張・こじつけの類があるか。本稿にての先行する段および後続する段の熟読によって是非とも批判的検討をなしていただきたいと筆者としては強調するところである。

(以上でもって補足の部を終えることとする)

 ここまでの内容 (出典(Source)紹介の部64から出典(Source)紹介の部64(10)を包摂する内容) にて


[米国文壇の寵児]として押しも押されもせぬとの立ち位置にあった著名作家カート・ヴォネガットによってものされ、1976年に刊行されたとの Slapstick, or Lonesome No More(邦題)『スラップスティック』という小説作品がある。


上作品『スラップスティック』(1976)にあってはロックフェラーに由来する一対の双子が合体した際に[天才的閃き]が現出するとの(一見にして)奇態なる設定が採用されている。


『スラップスティック』(1976)にあっては双子の合体時に顕在化するとの作中設定が付されての[天才的閃き]が応用されてのものらしいとのかたちで[地球規模で重力が増大を見ているとの状況]に至っているとの描写がなされてもいる(双子の天才的閃きを利用して中国がそういう状況、地球規模の重力増大をもたらす装置を造り上げたらしいとのことが作中にて臭わされている)。


『スラップスティック』(1976)にあっては合体することで[天才的閃き]を呈するとの双子らが一方が片方に先立ち早世するとのかたちで離別を見ることになるが、後に[粒子加速器]([フーリガン]と作中呼称される放棄された加速器)の遺構が幽冥境にする彼・彼女ら双子を「再」度結合させることになったとの筋立てが採用されてもいる。


『スラップスティック』(1976)にあっての(c.からd.にて言及したところの)特性は[重力増大状況]と[粒子加速器]が[双子の結合]との側面で結びつけられているがために[加速器によるブラックホール生成]のことをも観念させるものでもある(:双子が結合した際に[重力増大状況]につながるアイディアが生まれたとの設定、そして、双子の生死両界をまたいでの再結合が[粒子加速器]によって実現されるなどという設定、すなわち、「どうしてこのような意味不明な設定が?」との筋立てが採用されていることに関して「粒子加速器と重力増大状況が際立ってのブラックホールの関係性にまつわる意図的言及がなされているのでは?」と見ることに無理はない)。


また、小説『スラップスティック』のロックフェラーの血筋に属する双子の持ち出しようには形態的に(ロックフェラー一門の後押しがあって建設に至ったとの)ツインタワーのことを想起させるような側面が伴っている。 他面、[ツインタワーが崩落を見たとの911の事件]と[[通過可能なワームホール](ブラックホールと質的につながるもの)を扱った書として911以前に刊行を見た著作キップ・ソーン『ブラックホールと時空の歪み』]とが結びつくようになってもいるとのことが ――(馬鹿げて聞こえもして然るべきことである中でながら本稿の先立っての段にて詳述なしてきたところとして)―― この世界には「現実に」ある。

とのa.からf.のことらが述べられるようになっており、それがため、甚だしくも奇怪である(加速器によるブラックホール生成が観念されるようになったのはここ10数年であることもあって奇怪である)」

とのことについて指し示すべくことの多くを指し示してきた。

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直下、本稿冒頭部へのリンクを設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上掲なしているのは

【古典『神曲;地獄篇』にて文豪ダンテとダンテに師父と慕われる古代ローマ詩人ヴェルギリウス(の霊)が【地球の中枢】とイコールであると描写されての【地獄の中枢】に向かっていくさまを描きもしての図】

となりもする。

 ここで文学的嗜好など皆無といったまでに持ち合わせていないとの向きらにあっては『神曲;地獄篇』のことなどをいきなり引き合いに出されても

『お公家がかった好古家の世界の話だろう?』

などと思われるかもしれないが、まずもってそこより述べるところとして、現実的問題としてダンテ『神曲;地獄篇』が我々人間の世界 ―いかに空虚で吐き気を催させるような【紛いもの】だらけのものであろうともとにかくもってしての我々人間の世界― にあって

【古今最大級の著名度を誇る文学作品】

として世間にあって認知されていることになんら相違はない(※)。

(※編集・更改が頻繁になされるとの媒体性質がゆえに記述内容が有為転変としており、そちら記述が残置するものなのか請け合えないが、たとえばもってして現行、いや、筆者がダンプデータを押さえつつ把握する限り、ここ数年間ずっと、和文ウィキペディアには ―ダンテ『神曲』がいかに際立ったものであると評されているのかについて― 次のような記述がなされているところでもある ⇒(以下、和文ウィキペディア[神曲]項目にあっての[文学的評価]の節の記述よりの原文引用をなすとして)神曲』は、世界文学を代表する作品として評価は定着しており、西洋において最大級の賛辞を受けている「世界文学」を語る際にはほぼ筆頭の位置に置かれ、古典文学の最高傑作、ルネサンスの先蹤となる作品とも評されている特に英語圏では『神曲』の影響は極めて大きく、部分訳を含めれば百数十作にのぼる翻訳が行われ、膨大な数の研究書や批評紹介が発表されている(引用部はここまでとする))

19世紀英国の文人であった[ダンテ]・ガブリエル・ロセッティが描いた最愛のベアトリーチェの死に際会した折の文豪ダンテありよう描写図(のうちの一バージョンに強調のために多少動きを加えたもの)。上掲のような扮装の彫像がいくつも遺っているとの文豪ダンテ・アリギエーリの手になる『地獄篇』が同作それ自体の外側に確として存在している多層的関係性の中にて[異常なる先覚的表現と嗜虐的に結びついているから問題であると本稿にあっては指摘しもしている。

 ダンテ『神曲』に【異様とも言える数学(あるいは数値操作)上の工夫】が施されているとのことを指摘する向きは国外、のみならず、国内にもいるわけだが(たとえばもってして John Guzzardo Thomas Hartといった欧米圏のダンテ研究者らの分析結果を実にもって分かり易くも援用・解説・省察しているとの国内学究の向き ―このようなところで名指しされればご迷惑でもあろうと判じているため具体名は挙げない― のダンテ関連の論稿が存在しており、の中では、ダンテ『神曲』の異常なる円周率π等に対する拘(こだわ)りに非人間的なる側面、ある種の機械プログラム的なる側面が詳述されたりしている)、 数的側面への異様なる固執のみならずダンテ『神曲;地獄篇』には(今日的な観点で見た)ブラックホール近似物の描写がみとめられることもまた同様に示唆されるように言及されてきたことである(著名科学者らに起因する同じくものことにまつわっての評されようについても本稿本文の部にて引用なしているところである)。

 問題となるところのひとつとしてそうもしたダンテ『地獄篇』のブラックホール近似物にまつわる描写が他の著名古典、英国にて17世紀に成立したジョン・ミルトンの手になる叙事詩『失楽園』の描写とまさしくものブラックホール近似物にまつわるところで複合的に結びつくとのことがある(※)。

(※上にて引き合いに出したジョン・ミルトン『失楽園』について世間一般の人間は内容はおろか名前さえ知らぬとのことがあるかとは思う ―キリスト教圏でもない領域では「当該の作品はキリスト教文学の金字塔となっている」などと一口で言ってもミルトンの知名度についてのおもんぱかりがなされることを期待する方が無理があるか、ともとらえる― 。であるから、ダンテ『地獄篇』にまつわって付した注記と同様にミルトン『失楽園』の知名度についての記載を目立つところより引く、英文ウィキペディアより引いておくこととする。⇒(以下、英文Wikipeia[ John Milton ]項目にての現行にあっての記述を引用なすとして) Once Paradise Lost was published, Milton's stature as epic poet was immediately recognised. He cast a formidable shadow over English poetry in the 18th and 19th centuries; he was often judged equal or superior to all other English poets, including Shakespeare.(即時訳)「『失楽園』が刊行を見てより、(壮大な)叙事詩の紡ぎ手としてのミルトンの名声は即時に認容されることになり、同ミルトン(の詩)は18世紀から19世紀にあっての英文詩ありようにおそるべき隠然たる影響力をおよぼすことになった.ミルトンはしばしば「シェイクスピアを含む」他のいかなる英語による詩の紡ぎ手に比肩しえる、あるいは、優越しうると評価されてきた存在であった」)

 その点もってして双方、際立っての著名性を有しているとのDanteInferno『地獄篇』にあってもMilton Paradise Lost『失楽園』にあっても[地獄門の先にある領域][ルシファーに起因する災厄の領域]との部にてブラックホール近似物描写がみとめられるとのことがあるのである。

 以上申し述べた上で ―委細は本文に譲るとの式で― さらにもって指摘しておくが、極めて問題となるとのこととして、ブラックホール近似物描写セクションとの兼ね合いで問題となるとの『地獄篇』と『失楽園』の両古典の問題描写それ自体に

ヘラクレス12功業と結節する側面
人類に対するエデンにての誘惑(および宗教的ドグマなぞに見るところの原罪、オリジナル・シンの押しつけ)とルシファー(エデンの蛇に比定される存在)の暗躍の筋立てと結節する側面
古のトロイア崩壊伝承に通ずる側面

との側面らと多層的に接続している、そうもしたありようもが見てとれるとのこともが「ある」 (:そして、酸鼻を極める(としか言いようがない)こととして【ヘラクレス12功業と結節する側面】【人類に対するエデンにての誘惑と悪魔の暗躍の物語と結節する側面】【古のトロイア崩壊の伝承に通ずる側面】の上掲各側面が、(すべて本稿本論の部にて典拠を仔細に呈示しているところの【現実】の問題として)、【ブラックホール人為生成に通ずると近年目されるに至った加速器実験】【ブラックホール人為生成にまつわる予見的文物】の双方に多層的に接続しているとのことがまたもってありもし、それが「養殖種としての人間を皆殺しにする」との意思表示(がかってのもの)と結びついているとのことまでもが「ある」 ―※― )。

(※日本国内に比して比較的洗練された、程度の高い情報を発信する人間が僅少ながらも存在すると見る英語圏ですらどういうわけなのか、以上のことら、著名古典らの結節領域にてブラックホール近似物にまつわっての描写がみとめれるとのことらについて問題視・精査する人間がこの世界には「現行」まったく見受けられず、に関して筆者なぞは慨嘆・嘆息させられている(検索エンジンのクエリ(入力文)に応じての深耕の問題として筆者は同じくものことについて状況把握することになり慨嘆・嘆息させられもしているとのことがある ――なおもってして、「目立つところながらにあり、かつ、重要であると当然に受け取れるのにそのことを誰も指摘しない(しようとしない)」とのことにまつわって唐突となるところとして記載しておくが、兵法三十八計にあっては[勝戦計](彼我の戦力にあって圧倒的に有利な側が勝利を盤石ならしめるために講ずる計略とされるもの)として【瞞天過海(まんてんかかい)の計】なるものが存在している(著名な兵法三六計の一番目に挙げられる計略である)。 同【瞞天過海の計】とは勝勢濃厚なる勢力が弱者の勢力を一挙に叩き潰す前に戦いを理想的に終わらす(損失少なくもの勝ちを得る)ために相手方油断を誘う上で攻め手側攻勢機微にまつわる情報を小出しにしてそれを相手方に頻繁に見せつけもし、「また例の話(挙)の具現化か.至急対処とのかたちで重んずるには値しまい」とのいわばもってしての危機慣れのありようを相手にもたらすとのことが謀られるとされる。その意ではここで述べているようなこと、たとえば、DanteInferno『地獄篇』にあってもMilton Paradise Lost『失楽園』にあってもその双方共々に[地獄門の先にある領域][ルシファーに起因する災厄の領域]との側面にてブラックホール近似物の描写がみとめられるとのことに「通ずる」描写が大衆に消費される現代サブ・カルチャーなぞに隠喩的・間接的にみとめられだしているとのことまでは現況もある一体全体どこに発想の原点があるのかと受け取れるようなサブ・カルチャー(この世界の現状を鑑(かんが)みれば、白昼夢、【人間の人間による人間のための世界の幻想】を心地良いもの、だが、現状認識なすことを困難ならしめるような式で押し売りするようなサブ・カルチャー)なぞに近年より隠喩的・間接的に見受けられるようになっているとのことがあるとのこと「も」筆者は把握するところとなっている(衆を瞞着するが如きやりよう表出にまつわっての一般論としての話をなしているわけではあるが、につき、愚拙、この身の来したしに照らしあわせれば、である。『持ち出しに過ぎぬな』と思いつつも訴訟を提訴、2011年下半期には会社まで設立して(またもって小さきこととしてそちら会社連動ウェブサイトなどを立ち上げるなどして)微力ながら警鐘発せんとしてきたとの自身の独特な式でのひとつの訴求方式に近しきこと「をも」茶化す(低劣なるものに貶めている)が如くの【類似】の要素を帯びたサブ・カルチャー作品すらもが登場を見ているとのことを知った(ただし本稿品位を保つためにそちら【具体例】らについてはここでは言及しない))。 その点、相応の人間らは自分達が「危機慣れさせられている」ことを認識できずに現実的状況の指摘・訴求に接した際に「またあの【フィクション】の話だろう?」「【フィクション】に没入しすぎた誇大妄想狂の放言であろう?」なぞと相応の思考作用状況で即断する(可能性もあるかもしれない)とのことが万象あまねくも表出している(しうる)現実的状況に付帯するところとして観念されもするが([瞞天過海の計]奏功のありように近しいかと見る)、とにかくもってして、ここでの話は世に横溢するサブ・カルチャーなぞの荒唐無稽なる[設定]にまつわってのことではない、何の容赦もない現実的状況にまつわるものであると強くも断っておく―― )

当サイト内にあっての【各頁および各典拠への一覧方式遷移部】、及び、【PDF形式文書配布ページ】へのリンクを直下、設けておく

各頁および各典拠への一覧方式遷移部へは以下より


問題となる[「予見的」言及→実現]の体系についての[典拠紹介部]一覧呈示頁

PDF形式文書配布ページへは以下より


典拠解説媒体としての[一括PDF文書]の公開頁

ここ本頁内にて[参照先]として挙げている【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】、それぞれへの[遷移経路]を設けておく (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers ))

[出典(Source)紹介の部1](加速器のブラックホール生成リスク問題視の契機が1999年にあり、の折、実験機関はブラックホール生成可能性それ自体を否定していたとのことにまつわっての典拠紹介部1)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第2頁 1999年における加速器を巡る議論動向

[出典(Source)紹介の部2](加速器によるブラックホール生成が[現実的にありうること]と当事者実験機関および科学界にて表立って論じられ出したのが2001年であると判じられるようになっていることにまつわっての出典紹介部2)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第3頁 ブラックホール生成可能性にまつわる研究機関の変節の経緯