典拠となるところの明示[55]――ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』にあっ
ての[現代的観点から見た場合の多重的ブラックホール類似物]

関連情報にまつわるカテゴリ(各部クリックにて遷移)

ダンテ『地獄篇』とミルトン『失楽園』に見る(「今日的観点で見た場合の」)ブラックホール近似物に関して何が問題になるのかについて ――『ギルガメシュ叙事詩』を引き合いにして純・記号論的に述べられもすること[5]

 直前頁末尾にては以下のこと、申し述べた。


Epic of Gilgamesh『ギルガメシュ叙事詩』とエデンの追放(を描いたジョン・ミルトン『失楽園』)を濃密に接合させるものとして問題となるのは

[黄金の林檎](ヘラクレス11番目の功業にて登場し、また、トロイアの破滅の原因になった ――出典(Source)紹介の部39―― との伝説の果実)

である。

 そちら黄金の林檎を介在させての関係性について以降の段ではa.からc.と振っての流れで訴求をなすことにする。


 以降の段では最前にて言及のように直下、示すようなa.からc.と振っての流れに基づき[黄金の林檎を介しての『ギルガメシュ叙事詩』とエデンの追放(を描いたジョン・ミルトン『失楽園』)の濃密なる接合関係]について解説を講ずることとする。


(既にそちらにまつわる神話伝承の多重的連結関係は本稿で論じているところとなるのであるも「さらにもって」の話として)黄金の林檎にまつわる話は多くの神話・伝承を「不可解に」結節させるものである

[上のa.に関わるところとしてギルガメシュ伝承にあっての洪水伝承および蛇の不死の略奪に関わるパート(考古学者らに第11番目の石版と振られている『ギルガメシュ叙事詩』の特定パート)に関して「も」黄金の林檎の取得が目標となっているとのヘラクレス第11功業との顕著な純・記号論的連続性が認められることが現実に摘示可能となっている]

[上のa.及びb.(なかんずくb.)の[黄金の林檎]に関しての話は[エデンでの誘惑]とも密接に連結するものとなっている(につき、黄金の林檎とエデンの果実の関係性については本稿にてのより先立っての段で細かくも論じてきたこととなる)。
 既に指し示してきたところの
[黄金の林檎とエデンの禁断の果実の関係性]
が見てとれる中で(上のb.にて新たに呈示なしてのように)[洪水伝承][蛇による不死の略取]に関わるところでのギルガメシュ叙事詩内容までもが黄金の林檎にまつわる伝承と接合するとのことは[エデンの園からの追放][蛇による不死の略取][(要素としての)トロイア崩壊との多重的接合性][洪水伝承との接合性を「感じさせる」側面]を多層的に帯びているとのミルトン『失楽園』が
洪水伝承
蛇による不死の略取

との双方の要素を帯びているギルガメシュ叙事詩特定パート(考古学者らに第11番目の石版と振られているパート)と ――くどいが、かねてより摘示なしてきた[黄金の林檎]と[エデンの果実]の関係「も」あり―― 「多重的に」接合する、割り符のパーツが見事に噛み合うように接合していることに等しい。
 そこより、
蛇による不死の略取の物語とも言い換えられるミルトン『失楽園』 ―黄金の林檎と関わるエデンの果実を用いての誘惑のプロセスが描かれる物語― にあっての(黒海にて周囲に災厄を引き起こし海峡が構築されたとの)洪水伝承とつながり「うる」との(従前論じてきた)側面]

[つながり「うる」]
で済まされないようなものとの観点が出てくる。
 また、
[[黄金の林檎]の在処を把握すると神話が語る巨人アトラス]
[[黄金の林檎]の園の同等物とも考えられてきた領域、[洪水]で滅した伝説のアトランティス]
[[黄金の林檎]が原因ではじまった戦争にて住民皆殺しに遭った後、[洪水]で消滅したとの伝承が存するトロイア]

と結びつくとの側面を「どういうわけなのか」複合的に帯びているとの今日のLHC実験とミルトン『失楽園』との関係性もが同じくものことより「よりもって重層的なるかたちで」問題になるとのこと「も」ある (:ミルトン『失楽園』にあっては[トロイア][黄金の林檎を巡ってのパリスの審判と多重的類似要素を帯びてのエデンの誘惑][ブラックホール類似要素]とひとところにて接合するありようからしてLHC実験との接合性は指摘できるようになっているとの時点にて問題になりはするのだが ――ミルトン『失楽園』のトロイア(含む:大渦潮の怪物カリュブディスの寓意使用)との結合][黄金の林檎を巡ってのパリスの審判と多重的類似要素を帯びてのエデンの誘惑をメインモチーフとしているとのありよう][ブラックホール類似要素をエデンでの誘惑成就プロセスにて描写しているとのありようとの各要素らはLHC実験にてのトロイア崩壊の因たる黄金の林檎の在所を知る巨人ATLASの名の[ブラックホール検知可能性と結びつく検出器]の名称への転用][黄金の林檎の園とも同一視されてきたアトランティスの Event Displayウェア)名称への転用(ブラックホール生成イベントを観測しうるとされるイベント・ディスプレイ・ツールATLANTISへの転用)][大渦潮の怪物カリュブディスのブラックホール・イヴェント・ジェネレーターCHARYBDISへの名称転用][科学の進歩に資するなどとされてのありうべきブラックホール生成との各要素らと揃いも揃って相通ずるようになっているのだが―― 、そこにかてて加えて、[黒海洪水伝承][古代叙事詩(エピック・オブ・ギルガメシュ)]を媒介にしての[黄金の林檎]との接合性「も」が問題になる)


 直上にて呈示のa.からc.のうち、


(既にそちらにまつわる神話伝承の多重的連結関係は本稿で論じているところとなるのであるも「さらにもって」の話として)黄金の林檎にまつわる話は多くの神話・伝承を「不可解に」結節させるものである


についての解説からはじめる。
 さて、本稿では大要、次のことがまとめて申し述べられるだけのことを従前、呈示してきたとのことがある。

[黄金の林檎を巡っての誘惑に関わる女神アフロディテ] (ギリシャの美の女神、ローマ版はヴィーナス/古代メソポタミアの女神[イシュタル]との類似性もが取り上げられてきたことも先述なしてきたところの女神)

[エデンの誘惑の蛇に比定されるルシファーことサタン] (ダンテ『地獄篇』およびミルトン『失楽園』の双方にあって[現代的な観点で見てのブラックホール特性と類似するものが「どういうわけなのか」登場している[地獄門の先]の領域]にて人類に悲惨をもたらしていると設定付けられている存在)

らの間には記号論的関係性が存在している。

 すなわち、両者[アフロディテ]および[ルシファー]に関しては

[各々、[金星の体現存在]になっており]
[ルネサンス期絵画(ルーカス・クラナッハ・ジ・エルダーのルネサンス期絵画)にあって両者の間に ――([アフロディテ(ヴィーナス)][エデンの園の誘惑の蛇(ルシファーことサタンの体現物とする見方が呈されての存在)]が視覚的に対応するように別作品にて描写されているとの式で)―― 照応関係が観念されるようにもなってもおり]
[[アフロディテが誘惑者になったとの黄金の林檎を巡ってのパリスの審判]と[ルシファーに比定される蛇が誘惑者となってのエデンの誘惑]の間にて「多重的」接合性が存する]

との式での記号論的関係性が存在している(出典(Source)紹介の部49から出典(Source)紹介の部51を包摂する部で詳説をなしてきたところと通ずることである)。

 その点、[アフロディテ]と[ルシファー]との間の上記の関係性は

[[黄金の林檎を巡っての取引]と[エデンでの禁断の果実を巡ってのやりとり]との関係性]

と相通ずるものとなるが、[[黄金の林檎]と[エデンの禁断の果実]との関係性]とのことで述べれば、

・[伝説のアトランティス]を[アトラスの娘らが管掌する大海の果てにある黄金の林檎の園]であるととらえる見方が存する(そして、黄金の林檎の園についてはそれをエデンの園と看做す見方が存する)
・[伝説のアトランティス]の正体を[(コロンブス到達前の)アメリカ大陸]であるとする見方が存する
・[アトラスの娘らに管掌される黄金の林檎の園]=[アトランティス]=[大海の果てにある陸塊]=[アメリカ大陸]との観点が存することを念頭に置いた上で言及するところとして、アメリカ大陸のアステカ文明で主として崇められていたのは[羽毛の生えた蛇の神]としてのケツァルコアトルとなっている。そちら蛇の神ケツァルコアトルについてはエデンの蛇との記号論的接合性が指摘可能となっている存在となる

との側面から

[ケツァルコアトル信仰]

と接合することになりもする(出典(Source)紹介の部53から出典(Source)紹介の部53(4)を包摂する段にての解説部、そして、出典(Source)紹介の部54から出典(Source)紹介の部54(4)を包摂する解説部にて論拠挙げながら問題視してきたとのこととなる)。


 直上言及の流れで本稿にて既に書き記していたことに見る、

[アフロディテによるトロイア崩壊につながった黄金の林檎にまつわる誘惑のプロセス]
[ルシファーによる林檎とも定置される果実をもってしての人類の始祖に対する原罪添付のプロセス]
[新大陸アメリカにて信仰されていたケツァルコアトル(羽毛を持った蛇)の崇拝体系がその会衆に破滅をもたらしたプロセス]

との要素らに関わるところの話として


(既にそちらにまつわる神話伝承の多重的連結関係は本稿で論じているところとなるのであるも「さらにもって」の話として)黄金の林檎にまつわる話は多くの神話・伝承を「不可解に」結節させるものである

[上のa.に関わるところとしてギルガメシュ伝承にあっての洪水伝承および蛇の不死の略奪に関わるパート(考古学者らに第11番目の石版と振られている『ギルガメシュ叙事詩』の特定パート)に関して「も」黄金の林檎の取得が目標となっているとのヘラクレス第11功業との顕著な純・記号論的連続性が認められることが現実に摘示可能となっている]

[上のa.及びb.(なかんずくb.)の[黄金の林檎]に関しての話は[エデンでの誘惑]とも密接に連結するものとなっている(につき、黄金の林檎とエデンの果実の関係性については本稿にてのより先立っての段で細かくも論じてきたこととなる)。
 既に指し示してきたところの
[黄金の林檎とエデンの禁断の果実の関係性]
が見てとれる中で(上のb.にて新たに呈示なしてのように)[洪水伝承][蛇による不死の略取]に関わるところでのギルガメシュ叙事詩内容までもが黄金の林檎にまつわる伝承と接合するとのことは[エデンの園からの追放][蛇による不死の略取][(要素としての)トロイア崩壊との多重的接合性][洪水伝承との接合性を「感じさせる」側面]を多層的に帯びているとのミルトン『失楽園』が
洪水伝承
蛇による不死の略取

との双方の要素を帯びているギルガメシュ叙事詩特定パート(考古学者らに第11番目の石版と振られているパート)と ――くどいが、かねてより摘示なしてきた[黄金の林檎]と[エデンの果実]の関係「も」あり―― 「多重的に」接合する、割り符のパーツが見事に噛み合うように接合していることに等しい。
 そこより、
蛇による不死の略取の物語とも言い換えられるミルトン『失楽園』 ―黄金の林檎と関わるエデンの果実を用いての誘惑のプロセスが描かれる物語― にあっての(黒海にて周囲に災厄を引き起こし海峡が構築されたとの)洪水伝承とつながり「うる」との(従前論じてきた)側面]

[つながり「うる」]
で済まされないようなものとの観点が出てくる。
 また、
[[黄金の林檎]の在処を把握すると神話が語る巨人アトラス]
[[黄金の林檎]の園の同等物とも考えられてきた領域、[洪水]で滅した伝説のアトランティス]
[[黄金の林檎]が原因ではじまった戦争にて住民皆殺しに遭った後、[洪水]で消滅したとの伝承が存するトロイア]

と結びつくとの側面を「どういうわけなのか」複合的に帯びているとの今日のLHC実験とミルトン『失楽園』との関係性もが同じくものことより「よりもって重層的なるかたちで」問題になるとのこと「も」ある (:ミルトン『失楽園』にあっては[トロイア][黄金の林檎を巡ってのパリスの審判と多重的類似要素を帯びてのエデンの誘惑][ブラックホール類似要素]とひとところにて接合するありようからしてLHC実験との接合性は指摘できるようになっているとの時点にて問題になりはするのだが ――ミルトン『失楽園』のトロイア(含む:大渦潮の怪物カリュブディスの寓意使用)との結合][黄金の林檎を巡ってのパリスの審判と多重的類似要素を帯びてのエデンの誘惑をメインモチーフとしているとのありよう][ブラックホール類似要素をエデンでの誘惑成就プロセスにて描写しているとのありようとの各要素らはLHC実験にてのトロイア崩壊の因たる黄金の林檎の在所を知る巨人ATLASの名の[ブラックホール検知可能性と結びつく検出器]の名称への転用][黄金の林檎の園とも同一視されてきたアトランティスの Event Displayウェア)名称への転用(ブラックホール生成イベントを観測しうるとされるイベント・ディスプレイ・ツールATLANTISへの転用)][大渦潮の怪物カリュブディスのブラックホール・イヴェント・ジェネレーターCHARYBDISへの名称転用][科学の進歩に資するなどとされてのありうべきブラックホール生成との各要素らと揃いも揃って相通ずるようになっているのだが―― 、そこにかてて加えて、[黒海洪水伝承][古代叙事詩(エピック・オブ・ギルガメシュ)]を媒介にしての[黄金の林檎]との接合性「も」が問題になる)


にあっての、


(既にそちらにまつわる神話伝承の多重的連結関係は本稿で論じているところとなるのであるも「さらにもって」の話として)黄金の林檎にまつわる話は多くの神話・伝承を「不可解に」結節させるものである


にまつわるところとして「ここにて新たに付け加えての」初出のものとしてなすこととする。

 さて、アフロディテというギリシャ神話の女神はイシュタルないしイナンナという古代メソポタミア神話体系に見る女神との接合性が問題視されてきた女神ともなる

 アフロディテが「美と愛の女神」「金星の体現存在」であるのならば、古代メソポタミアにて信仰されていた女神らイシュタル・イナンナも「美と愛の女神」「金星の体現存在」であるとの式にて、である(:についてはアフロディテが金星の体現存在となっていることを専らに示すべくも設けていた本稿出典(Source)紹介の部48の中で(英文Wikipedia[Aphrodite]項目にての現行にあっての記述を引くとのかたちで) In native Greek tradition, the planet had two names, Hesperos as the evening star and Eosphoros as the morning star. The Greeks adopted the identification of the morning and the evening stars, as well as its identification as Ishtar/Aphrodite, during the 4th century BC, along with other items of Babylonian astrology, such as the zodiac (Eudoxus of Cnidus).(訳として)「ギリシャにあっての本来の伝統にあってはその星(金星のこと)は二つの名を持っていた、すなわち、宵の明星としてのHesperosと明けの明星としてのEosphorosである。ギリシャ人らは紀元前4世紀のバビロニア占星術、たとえば、エウドクソスの黄道十二宮概念のようなものらの他事項を傍目にイシュタル(バビロニアの女神)/アフロディテに対するのと同様に明けの明星と宵の明星の意味付けをなした」(訳を付しての引用部はここまでとする)との物言いを引いていたところでもある ――アフロディテとイシュタルの接合性についてはさらなる典拠となるところを続いての段にて引いておくこととする―― )。

 金星に仮託されて崇拝されていたとのそちら古代メソポタミアのイシュタルという女神については ―さらに述べれば、イシュタルとメソポタミア神話体系にあっての質的同等物たるイナンナという女神については―

[冥界にエレシュキガルという死を司る双子の姉妹を持つ女神]

とされているとのことがある。

 対して、アステカ帝国で信仰されたケツァルコアトル(アステカ帝国と同時期、いまだ存在していたマヤ文明のバージョンでは[ククルカン]と呼称)にも全く同様の要素が伴っている、とのことがある。すなわち、ケツァルコアトル、[羽毛を持った蛇]との語感と結びつくとの同神は
[金星の体現存在]
にして

[死の世界と関わる双子の兄弟神ショロトル(Xolotl)を持つ神]

となっているとのことがある。

論拠となるところは直下呈示するとして、まとめれば、イシュタル(イナンナ)もケツァルコアトルも双方、
金星の体現存在
にして
死の世界と関わる「双子の」神を持つ神
となっているとのことがある。


| 出典(Source)紹介の部61 |

 ここ出典(Source)紹介の部61にあっては歴史の闇に姿を消した文明にて崇拝されていた[古代メソポタミアのイナンナ(イシュタル)神]と[コロンブス到来前のアステカ帝国にてのケツァルコアトル神]が双方共々、金星の体現存在にして死の世界と関わる「双子の」神を持つ神となっていたことの典拠を挙げておく。

 イシュタル ――本稿にての出典(Source)紹介の部48および出典(Source)紹介の部49を包摂する段で金星体現神格として古代メソポタミアにて崇拝されていたとのこと、言及なしていたところの女神―― について同女神が冥界にエレシュキガルという双子に相当する姉妹を有しているとされることの出典をまずもって挙げる。

(直下、英文Wikipedia[Ereshkigal]項目よりの掻い摘まんでの引用をなすとして)

In Mesopotamian mythology, Ereshkigal was the goddess of Irkalla, the land of the dead or underworld. [ . . . ] Ereshkigal was the only one who could pass judgment and give laws in her kingdom. The main temple dedicated to her was located in Kutha. The goddess Ishtar refers to Ereshkigal as her older sister in the Sumerian hymn "The Descent of Inanna" (which was also in later Babylonian myth, also called " The Descent of Ishtar " ). Inanna/Ishtar's trip and return to the underworld is the most familiar of the myths concerning Ereshkigal.

(訳として)「メソポタミア神話にあってエレシュキガルは地下世界にての死者の王国たるIrkallaの女神となっている。・・・(中略)・・・エレシュキガルは彼女の冥府の王国にて審判を下し、法を適用する権限を持った唯一の存在である。彼女を祭っての主たる神殿はKuthaの地にて存在していた。女神イシュタルはエレシュキガルをして[自身の姉である]とシュメールの讃歌、『イナンナの下降』にて言及している。[イナンナ・イシュタルの冥界への旅]とそこよりの復帰の話はエレシュキガルにまつわる最も膾炙されての神話となっている」

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 上にてエレシュキガルがイシュタルの姉であると表記されているが、エレシュキガルは金星体現存在(イシュタルあるいはイナンナ)の「双子としての」姉妹となっていると目立って言及されることもあり(双子の姉と目立って言及されることもあり)、については、下のようなかたちでオンライン上にて言及されていることとなる。

(直下、英文Wikipedia[Inanna]項目にての Interpretations of the Inanna descent myth([イナンナ下降神話の解説])との部位にてよりの引用をなすこととする)

Additionally, the myth may be described as a union of Inanna with her own "dark side", her twin sister-self, Ereshkigal, as when she ascends it is with Ereshkigal's powers, while Inanna is in the underworld it is Ereshkigal who apparently takes on fertility powers, and the poem ends with a line in praise, not of Inanna, but of Ereshkigal.

(訳として)「付け足せば、(イナンナ冥界下降の)神話はイナンナと彼女のダーク・サイド、彼女の「双子の」姉妹エレシュキガルとの結合として叙述されてのものであるようにもとれ、イナンナが冥界にあっての折には(イナンナの属性たる)豊穣の力を明らかに帯びることになったのはエレシュキガルであり、イナンナが冥界より上昇した折にはエレシュキガルの力と共にあったとのことにもなり、シュメールの詩はイナンナではなくエレシュキガルに対する賛辞でもって終わっている」

(引用部に対する訳はここまでとする)

 また、記述不変なるところで目につくところのソースとして双子としてのエレシュキガルについて扱ったソースも挙げておく。

(直下、 Project Gutenbergのサイトにて全文公開されているとの Encyclopaedia Britannica, 11th Edition, Volume 9, Slice 7(ブリタニカ百科事典第11版)にての[ERESHKIGAL]項目よりの掻い摘まんでの原文抜粋をなすこととして)

ERESHKIGAL, also known as Allatu, the name of the chief Babylonian goddess of the nether-world where the dead are gathered. Her name signifies “lady of the nether-world.”
[ . . . ]
It is evident that it was originally a goddess who was supposed to be in control of Irkalla, corresponding to Ishtar in control of fertility and vegetation on earth. Ereshkigal is therefore the sister of Ishtar and from one point of view her counterpart, the symbol of nature during the non-productive season of the year. As the doctrine of two kingdoms, one of this world and one of the world of the dead, becomes crystallized, the dominions of the two sisters are sharply differentiated from one another.

(訳として)「Allatuとの名にても知られるエレシュキガルというのは死者が集められる冥界にまつわるバビロニアにあっての主だっての女神である。彼女の名前は冥界の女神との意味合いを有している。・・・(中略)・・・彼女エレシュキガルがイシュタルが地上にての豊穣と植生をコントロールする女神であるのに対して原初的にIrkalla(冥界の地/イシュタルが冥界下りをなした場)をコントロールする女神であることは明らかである。従って、エレシュキガルはイシュタル姉妹であり、一つの視点からは
イシュタルと対をなす存在counterpart
となり(訳注:counterpartとは辞書的に述べれば、 a person having the same characteristics as another「他と同様の特徴を帯びての人物」あるいは[copy]そのもののことを指す)、また、一年を通じての非生産的な季節、その自然にあっての体現存在でもある。この世界(現世)と死者の世界の二つの王国の教義が明確化を見るがゆえに、彼女ら姉妹の支配権は互いにはきとした違いをなすのである(以下略)」

(引用部に対する訳はここまでとする)

 以上のような記載らからイシュタルとエレシュキガルが現世とあの世をそれぞれに体現する一対の女神達、双子の女神としての性質を帯びているとされていることが確認できるようになっている)

 次いで、ケツァルコアトル ――本稿にての出典(Source)紹介の部53から出典(Source)紹介の部53(4)を包摂する段にての解説部、そして、出典(Source)紹介の部54から出典(Source)紹介の部54(4)を包摂する段にての解説部にて論拠挙げながら[エデンの誘惑者]と純・記号論的な意味での相似性を呈しているとのこと、説明してきたところのスペインに滅ぼされるまでのアステカ帝国で主催神となっていた神―― について同神が冥界にショロトルという双子の姉妹を有しているとされることの出典を挙げることとする。

(直下、英文Wikipedia[Xolotl]項目よりの抜粋をなすこととして)

Xolotl was also the god of fire and of bad luck.He was the twin of Quetzalcoatl the pair being of the virgin Coatlicue,and was the dark personification of Venus, the evening star.He guarded the sun when it through the underworld at night. He also assisted Quetzalcoatl in bringing humankind and fire from the underworld.

(訳として)「ショロトルは火と不運の神でもある。彼は処女としてのコアトリクエ (筆者注:コロンブス到来前のアメリカで崇められていた蛇の大地母神) に由来するケツァルコアトルの双子にして[金星のより暗い方面での人格化存在]、宵の明星である(筆者注:金星を明け方にあって見れば、明けの明星モーニング・スター、夕方にあって見れば、宵の明星イブニング・スターとなるとの観点に立っての申しようがなされている)。 彼はまた、それが夜間、地下の冥界を通り過ぎるとき、太陽を守護する役目を果たしている。彼はまたケツァルコアトルが人間を運ぶのを助け冥界よりの火にくべる存在でもある」

(引用部はここまでとする)

(直下、冥界と結びつくショロトル特性について和文ウィキペディア[ミクトラン]項目(アステカ神話にての[冥府の最下層]にまつわる項目)にあっての現行にての記述より一部引用をなすこととして)

戦で死んだ者、雷で死んだ者、出産で死んだ女、子供のうちに死んだ者以外は全てこのミクトランに向かう。その旅は困難で4年の年月を要するが、死神であるショロトルがそれを助ける

(引用部はここまでとする)

 上よりケツァルコアトルの双子たるショロトルという存在が冥界と結びつく神としてよくも知られていること、理解してもらえるものか、と思う。


※ケツァルコアトルの双子がショロトルとされている点についての付記として

 Quetzalcoatlケツァルコアトルに付されてのcoatlをして[蛇][双子]を意味とするとの指摘が一般になされている。
 については本稿にての出典(Source)紹介の部53(2)の段にて挙げていた資料、 Project Gutenbergのサイトにてダウンロードできるとの19世紀往時にて令名高かった米国人考古学者( Daniel Garrison Brintonダニエル・ガリソン・ブリントン)がものした、

AMERICAN HERO-MYTHS. A STUDY IN THE NATIVE RELIGIONS OF THE WESTERN CONTINENT(1882)

The The Return of Quetzalcoatl CHAPTER III. THE HERO-GOD OF THE AZTEC TRIBES. §1. The Two Antagonists.より先にてなした引用部にあって

The latter part of the name, coatl, has in Aztec three entirely different meanings. It means a guest, also twins, and lastly, as a syncopated form of cohuatl, a serpent.(訳として)「Quetzalcoatlの後の部の名コアトルはアステカ人にとり、三つの意味を有しており、[客人]そして[双子]、最後に、cohuatlとの語と同義扱いされながらの[蛇]の意である」

と記載されているところとなり、また、次のようなこと「も」(同様にオンライン上より容易に裏取りできるところとして)同じくものことを扱っている。

(英文Wikipedia[Coatl]項目の現行にての記載内容より抜粋するところとして)

Coatl ( also spelled cohuatl, couatl, or cuatl ) is a Nahuatl word meaning "serpent" or "twin". It is the name of one of the day-signs in the Aztec Calendar.「cohuatl,couatl,(訳として)「あるいはcuatlとも綴られるコアトルcoatlは[蛇]ないし[双子]を意味するナワトル語となり、同語はアステカ暦にての日付供用サインの一つの名ともなっている」

 そのこと、ケツァルコアトルの[コアトル]が双子との意味合いとなっているところと結びつくように当然に解されるところとして、 Project Gutenbergのサイトにて誰でもオンライン上より取得可能な20世紀前半に書かれた文書、

The fundamental principles of Old and New World civilizations (1901年刊/19世紀後半から20世紀前半にかけての比較的専門家筋ではよく知られていたらしい米国の女流考古学者の Zelia Nuttallゼリア・ヌッタルとの向きの手になる論稿 ―スワスティカ紋様(鉤十字紋様)の天文事象と結びつく由来などについて著者の興味深い見解もが記されていたり古代アメリカ文明に対する豊富な情報を含んでいたりすることでも目を引く著述である― )

にあって

(以下、 The fundamental principles of Old and New World civilizationsFootnotesの部の3と振られた箇所にての記載内容より引用なすところとして)

Besides the word coatl=twin, the Mexicans had another term to express some thing double, in pairs. A plant with two shoots was named xolotl. Double agave plants, or maize when occasionally met with, were regarded with superstition and named me・xolotl. 「コアトルという語が双子との語となることに加えて、メキシコ人には何か一対となっている二つのものを指すものとしての他の語法があった。[二つの枝を持つ植物]は[ショロトル]と命名されていた。重弁の(あるいは八重咲きの、か)の竜舌蘭(リュウゼツラン)系の植物ら、しばしば、トウモロコシと同一視されるそれらは迷信にあってはメ・ショロトルと命名されている」(引用部訳はここまでとする)

と表記されてもいる。
 といった風にケツァル「コアトル」の双子の兄弟が[ショロトル]とされていることについては ―その[因]によるところなのか、[果]によるところなのか、どちらなのかは筆者寡聞にして明確には述べられないが― [語法]からして「も」伺い知れるようになってもいる。


出典(Source)紹介の部61はここまでとする)


 さて、女神イシュタル(往古にて崇められていた女神イナンナがアッカド語表記されての女神)とケツァルコアトルが共に
金星の体現存在
となっているとの側面だけではそう、両者の間に際立った類似性があるとは述べられなかろうが、なおかつ、
冥界に双子の神を持つ存在
となると類似性が際立っていることになると受け取れる。

 その点、[エデンの誘惑者]に比定され、また、[金星]と強くも結びつくルシファーLuciferがいかように金星と結びつくとされるかについては本稿にての出典(Source)紹介の部49および出典(Source)紹介の部54(3)を参照のことと多重的相関関係を呈すると先述してきたところのアフロディテ、より具体的には[ルネサンス期の[林檎の園]を描いた絵画の態様][トロイア崩壊に至るパリスの審判とエデンにての失楽園の複合的連結関係]などを顧慮することでLuciferと多重的相関関係を呈すると先述してきた出典(Source)紹介の部49から出典(Source)紹介の部51を包摂する解説部にて先述してきた)ところのアフロディテという女神の起源がそこに存すると指摘されているのがメソポタミアの女神イシュタル(イナンナ)ともなっている。以下、あらためての典拠紹介部を参照されたい。


| 出典(Source)紹介の部61(2) |

 ここ出典(Source)紹介の部61(2)にあっては
[(直上の段でケツァルコアトルとの際立っての記号論的類似性について指摘なしてきた)イシュタルという女神がギリシャのアフロディテ神と結びつく女神と歴年語られてきた存在である]
とのことにまつわる典拠を挙げておくこととする。

 その点、本稿にあって先述の出典(Source)紹介の部48にては(エウセビオスの著作 The Chaldean Chronicleの具体的内容を抜粋するに先立ち)オンライン上より容易に確認できる話として英文Wikipedia[Aphrodite]項目にての次の記述を紹介していた。

(くどくも再引用するところとして)
In native Greek tradition, the planet had two names, Hesperos as the evening star and Eosphoros as the morning star. The Greeks adopted the identification of the morning and the evening stars, as well as its identification as Ishtar/Aphrodite, during the 4th century BC, along with other items of Babylonian astrology, such as the zodiac (Eudoxus of Cnidus).(訳として)「ギリシャにあっての本来の伝統にあってはその星(金星のこと)は二つの名を持っていた、すなわち、宵の明星としてのHesperosと明けの明星としてのEosphorosである。ギリシャ人らは紀元前4世紀のバビロニア占星術、たとえば、エウドクソスの黄道十二宮概念のようなものらの他事項を傍目にイシュタル(バビロニアの女神)/アフロディテに対するのと同様に明けの明星と宵の明星の意味付けをなした
(再度の引用部はここまでとする)

 上では足りぬか、とも見、さらに、ここでは(便宜的に出典(Source)紹介の部61(2)として)
[イシュタルとアフロディテの起源にあっての同一性]
についてさらなる出典紹介をなしておくこととする。
 についてはオンライン上より容易に全文確認できる出典として Project Gutenbergにて全文ダウンロードできるとの著作を挙げることとする。
 具体的には

THE RELIGION OF ANCIENT PALESTINE (1908)『古代パレスティナの宗教』

という著作、20世紀初頭に Stanley Arthur Cookというヘブライ学専門の学者 ――英文ウィキペディアにも同人物にまつわる一項目が現行設けられているとの学者―― がものした同著の特定部記述を引くこととする。

(直下、 THE RELIGION OF ANCIENT PALESTINE (1908)にての CHAPTER VII THE PANTHEONより引用をなすとして)

The phonetic equivalent of Ishtar in old Arabia was a god ( so perhaps also in Moab, ninth century ), and Ishtar herself appears in Assyria with a beard and is likened to the god Ashur, thus finding a later parallel in the bearded Aphrodite ( Astarte, Venus ) of Cyprus.

(拙訳として)
「古代アラビア界隈(メソポタミア)にてのイシュタル、その発音に即しての同等物はモアブ地方の前9世紀にての神となり、同イシュタルはアッシリアにてあごひげをたくわえた姿でアッシュール神と結びつくかたちで現われもし、そうして、[あごひげをたくわえたキュプロスのアフロディテ](アスタルテないしヴィーナス)との相似形を後に見出せることなった存在でもある

(訳を付しての引用部はここまでとする)

 上にての専門の学者解説よりの引用にてお分かりいただけようかと思うが、イシュタルとアフロディテ(ヴィーナス)は歴年、学者らによって同一視されるべき存在であるとの見方が提示されてきた女神らとなっている ――古代宗教ありようにつき多少なりとも詳しき向きにあってはイシュタルといった女神にまつわる話となると[巫娼]、すなわち、[その聖域で春をひさぐことを強いられての神殿娼婦ら]にまつわる淫風と結びつく妖しく淫らな女神という印象が強くもあることかとは思うが、さらに詳しき専門家にはイシュタルやアフロディテはバイ・セクシャル的なる存在「とも」見られているようである。直上にての引用部に見るように[あごひげをたくわえたイシュタル]や[あごひげをたくわえたアルロディテ]の像が存在していることがその理由となる(につき、ギリシャ・アフロディテの同等物たるローマ・ヴィーナスに関わるところとして英文Wikipedia[ Venus Barbata ]項目にあって Venus Barbata ('Bearded Venus') was a surname of the goddess Venus among the Romans. Macrobius also mentions a statue of Venus in Cyprus, representing the goddess with a beard, in female attire, but resembling in her whole figure that of a man (see also Aphroditos).(訳として)「あごひげを生やしたヴィーナスを意味する Venus Barbataはローマ人の間にてのヴィーナスの名となっている。マクロビウス(訳注:ローマのサトゥルナリア祭に材をとった作品を遺していることで知られる5世紀初期に生きた文人)が言及しているところとして[キュプロス島にてのヴィーナス](訳注:直前にてそこよりの引用をなした THE RELIGION OF ANCIENT PALESTINE (1908)で言及されている存在)はあごひげをもった女神としての姿を呈しており、女物の服装なしているなかで全体として男としての似姿を呈していたとされる」(引用部はここまでとしておく)―― 。

 とにかくも、アフロディテ・ヴィーナスとイシュタルは地続きの存在であると歴年指摘されてきた[両者ともどもにもの金星体現存在]となっているとのことがあるわけである。

出典(Source)紹介の部61(2)はここまでとする)


 ルシファーと接合する側面が複合的に存する ――(繰り返すが、[ルネサンス期の[林檎の園]を描いた絵画の態様]・[トロイア崩壊に至るパリスの審判とエデンにての楽園喪失の多重的連結関係]などを顧慮することで浮かびあがるとのかたちにてルシファーと接合する側面が複合的に存する)―― とのアフロディテの原初的存在となっているとのこともが指摘されている同イシュタル(イナンナ)が

[金星体現存在](出典(Source)紹介の部48
[冥界に一対となる双子の神を持つ存在](出典(Source)紹介の部61

となっており、他面、アステカ文明のケツァルコアトルが

[金星体現存在]出典(Source)紹介の部53(3)
[冥界に一対となる双子の神を持つ存在](出典(Source)紹介の部61

となっていることからして[尋常一様ならざる関係性の環]に連なるような話である(と指摘するところである)。

 先述のようにケツァルコアトルとルシファーの間には

[ケツァルコアトル]

羽毛を持った蛇との語感の名前の神となっている出典(Source)紹介の部53(2)
金星の体現存在となっている出典(Source)紹介の部53(3)
文明の恩人となっている(同出典(Source)紹介の部53(3)
同神を崇拝していた地域の住民の期待を裏切ることになったとの神となっている出典(Source)紹介の部53(4)

[ルシファー]

蛇であるという存在となっている](出典(Source)紹介の部54
ある種の文明の促進者とでもいうべき存在となっている出典(Source)紹介の部54(2)
金星と結びつく存在ともなっている出典(Source)紹介の部54(3)
エデンの住人とその子孫の期待を裏切ることになったと描写される ――旧約聖書の創世記および新約聖書の黙示録にてそうも描写される―― 存在となっている出典(Source)紹介の部54(4)

(※1:より幅広くも見れば、[ケツァルコアトルの信徒らに破滅を進呈した]のが[キリスト教徒](たるスペインの征服者ら)となっていること、[サタンの薬籠中になった会衆に(新約聖書の黙示録で描写されるところとして)打ち勝った]のが[キリスト教徒]となっていること「にも」相似形を見出せるようになっている

(※2:出典(Source)紹介の部53(4)にて示さんとしてきたように[スペインがアステカ文明圏に破滅的改変を強いた]なかで疫病 ――新大陸の人間が免疫を持っていなかった旧大陸(欧州)由来の天然痘―― の猖獗(しょうけつ)が戦乱と共に現地人を容赦なく殺していったとされる。対して、聖書黙示録 ――[古き蛇にして赤い竜としてのサタン][偽預言者][偽りの獣]がその会衆を破滅に誘(いざな)うとの記述がなされている聖書の末尾におさめられている文書たる黙示録―― では[黙示録の四騎士(なる存在)が究極的破滅(堕地獄)に至る前段階にて人間に災厄をばらまく]との記述も認められ、[戦乱]と[疫病]との伝でのアナロジー(一致性)の問題もアメリカ大陸の出来事と『黙示録』の間にはみとめられるとのことがある

との相似形が成立しているとのことがあり、そこに

[ルシファー] ←→ ([黄金の林檎を巡ってのパリスの審判]および[エデンの禁断の果実を巡ってのエデンの誘惑]を介しての複合的接合関係) ←→ [アフロディテ] ←→ (原初的存在としての見立てが存在) ←→ [イシュタル] ←→ (金星体現存在/冥界に双子の片割れを持つ神) ←→ [ケツァルコアトル]

との[イシュタル]を媒介項にしての連結関係「も」が呈示できるようになるとの式で

[さらにもっての複合的連結関係の環] (黄金の林檎に関わるところのさらにもっての複合的連結関係の環)

が浮かびあがってくるというわけである。


補足として

 ここで[補足]としてさらにもって遠洋に泳いでいって申し述べるが、ロバート・シルヴァーバーグという作家(多作で知られるサイエンス・フィクション分野、ノン・フィクション分野双方にあって著名な作家)に由来する作品として青少年層を対象としてものした冒険小説として、

The Gate of Worlds『多元世界の門』(1967)

とのフィクションが今より半世紀近く前、60年代に世に出ているとのことがある。

 同フィクション( The Gate of Worlds『多元世界の門』(1967))の中では

[アメリカ大陸のアステカ文明(要するにケツァルコアトルを崇める文明)が滅ぼされずに生贄の儀式をも辞めて列強として君臨しているとのパラレルワールドにあっての世界像が描かれており、そこでは、他面、欧州世界は[黒死病](ペスト)の流行で世界に覇を唱える力を失っている]

との設定が採用されている(:シルヴァーバーグという作家は同じくものパラレルワールド作品に[落ち]を付けていなかったか、と思うが、[多元世界の門]とはそうしたパラレルワールド世界とこの世界を結ぶ登場人物の観念の中に登場する夢想的な門のことを指す)

 何故、そうした荒唐無稽フィクションの粗筋のことを(細々とした話ながらも)ここ補足の部にて持ち出したかと述べれば、「問題となるところとして、」同じくもの小説のパラレルワールドで

[世界的に影響力を行使するに至ったアステカ帝国が君臨するアメリカ大陸]

をしてHesperiaヘスペリア]、要するに、[黄金の林檎の園]に名称淵源を持つ存在として描いているとのことに着目せざるをえないだけの理由が「その他のところに」あるからである(※)。

(※特定フィクションにあってアメリカに対して[ヘスペリア]との名称が用いられているとしたが、本稿出典(Source)紹介の部45にても部分的に問題視した[Hesperia]とは
(英文Wikipedia[Hesperia]程度のところでも目立つように書かれているところとして)
Hesperia as "western land", a term sometimes applied to Italy and sometimes to the Iberian Peninsula([西の地]を意味する語でイタリア、ないし、しばしばイベリア半島)
との意味合いを有している言葉である。
 につき、ヴェルギリウスVirgil、本稿にて先述のダンテ『地獄篇』にあってはダンテと共に案内役として地獄を経巡ったとの設定が付されているそちらローマ期の代表的詩人が今日に遺る叙事詩『アエネーイス』にてイタリアを[ヘスペリア]と表していることは欧米の古典に精通している人間には比較的知られていることである(と見受けられる)。
 本稿にての先の段、出典(Source)紹介の部45でもジョヴァンニ・ヴィッラーニという14世紀の人間の『新年代記』( Nuova Cronica )という著作の内容を問題視した際に若干言及したこととなるが、ヴェルギウス叙事詩『アエネーイス』、[ローマの起源がトロイアを追われた人々の入植にある]とのことを述べていることで知られる同ローマ期古典にては
オデュッセウスの木製の馬の奸計にて陥落したトロイア、そのトロイアからの落人の一団のリーダーであった主人公アエネーイウスらが[ヘスペリア]と呼称されてのイタリアを目指しての旅をなしている
と描写され、しかも、その[イタリアとしてのヘスペリア]については
(『アイネーイス』主人公アイネイアスが[夢見の神託]で得た知見として)
「[トロイア人始祖たるダルダネスら(流浪の果てに後の世にて木製の馬で劫掠されることになったトロイアを創建したとの男(先述))の出身地]であり、それゆえ、トロイア人の真の故郷はイタリアである
とのものと当該の古典にて描写されている(であるから彼らは先祖の地を目指している)とのありようが見受けられる(:同じくものことについては英文Wikipedia[Dardanes]項目、トロイアの始祖たる[ダルダネス]にまつわる同項目にて A different account by Virgil in his Aeneid (3.163f), has Aeneas in a dream learn from his ancestral Penates that "Dardanus and Father Iasius" and the Penates themselves originally came from Hesperia, afterwards renamed as Italy.(訳として)「(ダルダネス故郷にまつわる)ヴェルギリウス『アイネーイス』による他の説明は[アイネイアスが夢にて彼の祖霊(ローマの祖先崇拝の対象たる存在ペナーテース)からダーダネルスおよび同様に父祖たるイーアシオンそして祖霊ペナーテース自体が原初、ヘスペリア、後にイタリアと呼ばれるところから(トロイアの地へ)やってきた存在であると学んだ]とのものとなっている」 と記載されてもいるところである)。
 それにつき文献的な根拠をさらに把握したいとのことであれば、Hesperia,Italyであるとか、Hesperia, Aeneidであるとか、そういうキーワードの検索ですぐに解説英文媒体を捕捉できるようになっているのでそちら参照なせばよかろうと申し述べておく)

「問題視されるべきところととらえるのは、」日本ではあまり知られぬ一作家ロバート・シルヴァーバーグ ――(ただし仕事(執筆)のスピードが異常に速いことでも知られている同ロバート・シルヴァーバーグは[ただのやくざな物書き]ではなくインターネットすら存在しない中で弛まざる努力をなす勉強家としての側面を発揮して、専門外のことでありながら考古学関係のノンフィクション関連著作をも著し、そちらもヒットさせているとの一流の識者として「も」知られている)―― にそういうアイディア、蛇の神々を崇めていたアメリカ旧文明圏をして[ヘスペリア]こと[黄金の林檎の園]と表させしめたとのアイディアの源泉となるところの事情(個々人の胸中を軽んじて見れば、[歴史的力学]でもいいが)があったと解されることである。

 それに関しては

『ヘスペリアは[西方の地]としての意味を持つからただ単純に作家ロバート・シルヴァーバーグが[アステカ帝国が世界の覇権を握っているパラレルワールドのアメリカ]を欧州世界から見ての[西方の地]、ヘスペリアと呼んだだけではないのか』

とも当然に考えられるわけだが、本稿では先に次のことをも指し示している。

「新大陸アメリカは[アトランティス]と結びつけられて欧州人に見られてきた領域でもある(先に出典(Source)紹介の部52にて原文抜粋した古典『ニュー・アトランティス』内の記述やその他古地図にそうした欧州人の見方を反映しての描写がなされている)。 そして、アメリカと結びつけられもしていたアトランティスを[黄金の林檎の園](トロイア崩壊の原因たる果実が実る場:ヘスペリアとの語と結びつくヘスペリデスの園)と同一視する視点が存在している(また、そうして[アメリカ][黄金の林檎の園]と結びつくアトランティスは複合的に[トロイア]とも結びつく側面を帯びての伝説の陸塊でもある)」(本稿にての出典(Source)紹介の部40から出典(Source)紹介の部45を含む一連の解説部を参照のこと)

 とすれば、

[アメリカ → 黄金の林檎(トロイア崩壊の原因でもある果実)の園 → 黄金の林檎の園の管理者たるヘスペリデスと結びつく語としてのヘスペリア → アメリカをヘスペリアと呼称するロバート・シルヴァーバーグやりよう]

との流れ「も」また成立するように見える。

 作家、アステカが覇権国家となったパラレルワールドを描く作品にてアメリカを[ヘスペリア]と呼称したロバート・シルヴァーバーグにどこまで以上のことに対する認識があったかは作家の知人でもない本稿筆者には[忖度]以上のことはできないが、にまつわって着目すべきは(ようやっとここ本段が本論に対する補足の部として意をなすことになるところとして着目すべきは)

[ケツァルコアトル崇拝のアメリカ・アステカが滅ぼされもせずに覇権を握っているとのパラレル・ワールド、そこに見るケツァルコアトル崇拝]

が[エデンの園の誘惑者]と複合的に結びつくとのことがあり(直近再述の通り)、さらに述べれば、その[エデンの園]を[黄金の林檎の園]と結びつけるとの欧州人視点があったとのことがあり 出典(Source)紹介の部51にて19世紀にての権威筋であった Alexander Stuart Murrayの手になる Manual of Mythologyの The Gardens of the Hesperides with the golden apples were believed to exist in some island in the ocean, or, as it was sometimes thought, in the islands on the north or west coast of Africa. They were far-famed in antiquity; for it was there that springs of nectar flowed by the couch of Zeus, and there that the earth displayed the rarest blessings of the gods : it was another Eden.(訳として)「黄金の林檎が実るヘスペリデスの園は大洋にあってのどこかの島に存在する、あるいは、アフリカ沖から北ないし西に向かった先にあると考えられている。それらは古典古代の時代にあって[ゼウス寝所のそばにて流れるネクター(神々の不死の飲料のこと)の発する場]にして[この地上にあって神々の最も得がたき祝福が施された場]として非常に有名であった。すなわち、ヘスペリデスの園はもう一つのエデンであった」との記述を引いて示したようなことがある)、 であれば、
[[アメリカで崇拝されたケツァルコアトル]と[エデン(⇔黄金の林檎の園とも見做される場)の誘惑者]の関係性]
と複合顧慮することで際立つその伝でも「あまりにも、」物事が複合的に接合するとのことである。

(補足の部はここまでとする)


 さて、ここより、直近の補足部にて、

[ヘスペリア(イタリア別称にして黄金の林檎の園を管理するヘスペリデスのうちの一の名)をパラレルワールドにての[アステカ君臨のアメリカ大陸]の呼称として用いていた特定作家(ロバート・シルヴァーバーグ)のやりよう]

を引き合いに出しもした所以ともなるところ、より重みをもって問題となることとしての[次の関係性]についての説明を講ずることとする(そちら関係性は[黄金の林檎を巡ってファム・ファタール(男を破滅させる筋目の女)とでもいうべき女(ヘレン)を誘惑の具に用いたアフロディテ]と[イシュタル]の間に接合関係が存在していること ――先の段にて指し示したこと―― の意味性をさらに増大させしめるとのものともなっている)。

「大洋の彼方にある[黄金の林檎の園]にて黄金の林檎を管理するヘスペリデスらの出生については
[彼女達はアトラスの娘である(Atlantides;アトランティデスである)]
と語られもする(出典(Source)紹介の部40)以外に、
[彼女達は夜の神ニュクスが一人で産んだか、ないし、原初の地下の神エレボスとの間に産みだした存在である]
[彼女達は黄昏の神ヘスペロスの娘らである]
といった異伝・異説が存在している。
 そのように複数ある出生説らの中の特定のものでヘスペリデスらの父親とされる[ヘスペロス]については
[宵の明星(イブニング・スター)の体現存在]
[ルシファーとの呼称と結びつく存在]
であるとの見解が歴年呈されてきた存在でもある(続いての出典(Source)紹介の部62を参照のこと)。
 さて、[明けの明星]こと[金星]についてはルシファーのみならずアフロディテ・イシュタル・ケツァルコアトルらと(ここまで問題視してきた複合的一致性の中の一要素として)結びつく天体である。
 加えて、ヘスペリデス姉妹らにあってのヘスペリデスという語句自体が、(その[黄昏と宵の明星の神]ヘスペロスとの響きとの類似性からもおもんぱかれるところなのでもあるが)、宵の明星たる金星との接合性を歴年指摘されてきた存在ともなっているとのことがある(同文に下にての出典(Source)紹介の部62を参照のこと)。
 端的に表記すれば、
[黄金の林檎を管掌するヘスペリデス ←→ [語源的接続性・ヘスペロス神(宵の明星の体現存在)の娘らとの話が伴う存在] ←→ [金星体現存在] ←→ [金星と結びつく特質を[ルシファー・アフロディテ・イシュタル・ケツァルコアトル]らと共有する存在]
との関係性「も」が成立していることになる」

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また、直下、本稿冒頭部へのリンクも設けておく

(⇒冒頭頁へは下の部より)

[典拠紹介部第1頁 加速器実験に伴う欺瞞性から証示なせることについて]

 上掲なしているのは19世紀後半から20世紀前半にかけて活動の著名な挿絵家アーサー・ラッカムが英訳・再刊行されたワーグナーの原作歌劇 Der Ring des Nibelungen『ニーベルングの指環』 (英文通用化タイトルとしては[指輪]一語の The Ringとも呼称される歌劇) の書籍化バージョンに提供しもしていた挿絵を挙げたもの、より具体的には挿絵家ラッカムが『ニーベルングの指環』序盤部をなすパート、 Das Rheingold『ラインの黄金』のために作成・提供していたとの画を挙げたものとなる (ただ当媒体では同画に多少の演出を施している) 。

 さてもってして、挿絵に見る女、というより、人ならざるところの[女神]はイドゥン(Idunn)という存在を(音楽界の巨匠と認知されている)『ニーベルングの指環』作曲者リヒャルト・ワグナーがフライヤ(Freia)との名前で焼き直しなし、登場させているとの存在なのではあるが、イドゥンにせよ、Wagnerが登場させた(画に見る)フライヤにせよ、北欧神話における不死の果実であるところの【黄金の林檎】と紐付けられた存在となっている(彼女ら女神達は【黄金の林檎の管掌者】となる)。 
 そうもした黄金の林檎と紐付いての彼女ら(イドゥン/フライヤ)は、いわば、神々に瑞々(みずみず)しき【不死】を(若さ約するとの)【黄金の林檎】を介して供給しているとの設定の女神となりもし、そして、彼女らの管掌する【黄金の林檎】が北欧神話多神教の神々に最早若さを与えなくなったとのその時点が【終末のはじまり】であると描写されてきたとのことがある (:【終わりの始まり】が黄金の林檎にて供給される若さの喪失と結びついていると描写されるのはワグナー歌劇にせよ、北欧神話それ自体も同文のこととなる ――ワグナー歌劇では序盤より【黄金の林檎(とフライヤ)の担保する若さの維持】が【無限の力を蔵する指輪の保持】と一時的に秤量されるのだが、結局、【黄金の林檎】と比較された指輪を欲する強欲な心(による人界の操作)が世界の終末に繋がると描写される。他面、ワグナー歌劇より遙か前から存在していた北欧神話では(それを収めたエッダ詩の訳書を借りるなどしてもよかろうしウィキペディアの[イズン]関連項目などをご覧戴くのでもよかろうが、易くも確認できようところとして)神々の最終決戦であるところのラグナロクとされる終末局面にあって黄金の林檎によって担保されていた不老は停滞を見、老化が始まると描写される―― )。

 ここからが問題なのだが、本段、脇に逸れての訴求部にあってまわりくどくもの口上にて上の如きことを引き合いに出しているのは本稿にあって【次のこと】らを【黄金の林檎】との兼ね合いで(具体的根拠と共に)訴求している ―(画に見るイドゥン・フライヤにも関わるところとして訴求している)― からである。

黄金の林檎 ―それは北欧神話から離れてのギリシャ神話ではトロイア戦争の原因、すなわち、城塞トロイアの崩壊の元凶でもある(本稿の前半部にあって古典よりの原文引用でもってして典拠紹介のこととなる)― が【人間の終末】に関わるとの指摘がなせるようになって「しまっている」、しかも、それ(黄金の林檎)がブラックホール生成との兼ね合いで古今東西にまたがっての文物を介して【人間の終末】に関わるとの指摘が濃厚になせるようになって「しまっている」とのことが現実にある (:現況現在執り行なわれているLHC実験にあって「科学の進歩に資する」とされてのブラックホール生成可能性と紐付けられてきたディテクター(検出器)の名前が【黄金の林檎】の在処を識る巨人アトラスの名を冠する ATLAS Detectorとなっているとのことが確とある一方で黄金の林檎と接合するエデンの禁断の果実を用いての誘惑者の著名古典に見る描写が(それ自体、奇怪奇矯なることなのではあるも)今日的な視点で見た場合のブラックホールの近似的描写と紐付いている、そうしたことがそれこそ山となり、それら山とあることらが相互に多重的に接合しているとのこともが「ある」)。

・上掲図の元となっているワグナー歌劇『ニーベルングの指環』は【黄金の林檎】(を管掌する女神)と【無限の富(力)を約する指環】の取引が序章の部より描かれているのだが、(黄金の林檎を管掌する女神と秤量されての)【指環】の取得に固執した者らが強欲さゆえに次々と滅亡していくさまが同歌劇では描かれる(:その一番はじめの描写は『ニーベルングの指環』前半部にあっての【黄金の林檎】管掌者たるフライヤを略取、彼女フライヤを【指輪】との取引の具とした巨人ファーフナーとファーゾルドの兄弟が殺し合いをはじめるとの部となる)。 そのことは現実世界で「黄金の林檎と接合している」とのかたちとなっている巨大なリング状の装置、加速器ラージ・ハドロン・コライダーが【指輪;リング】に仮託される風が一部ある (『ニーベルングの指環』の影響下にあるJ.R.R.トールキン原作のロード・オブ・ザ・リング『指輪物語』に登場の冥王に由来する指環と結びつけられるなど加速器LHCが【指輪】に仮託される風が実験関係者含めて見受けられる) とのことと平仄が合うにも程があろうとの筋合いのことともなる (:ただ現況もってして、同じくものことを問題視する人間はまったくいない(心ある向きには是非とも確認いただきたいところなのだが検索エンジンで英文単語を何語か入れて当たりをつけんとしてみても【リングと黄金の林檎の結びつき】を加速器との関係で目立って問題視するような向きはこの世界にはいない))。

・上にて先述のように【ギリシャ神話におけるトロイア崩壊の元凶】「でも」あるとのゴールデン・アップルがそれ(黄金の林檎)に関連する事物ら(巨人ATLAS「など」)を介してブラックホール生成をなす可能性があるとの加速器 ―巨大な【リング】でもある― と結びつくとして、である。 現在にあって巨大加速器実験を実施している「研究」機関ら、および、そちら「研究」機関らに携わっていた初期の紐帯がどうやって世に生み出されたのかもがワーグナーの『ニーベルングの指輪』に通ずる側面がある。 どういうことか。 現況、加速器実験を執り行なっている主たる研究機関ら(それら研究機関らは、と同時に、ブラックホール生成可能性に伴うリスクとの観点で中途半端に海外で法廷に引きづり出された研究機関ら「でも」ある) はその沿革上、
【マンハッタン計画の子供ら】
となっているとのことがある ―同じくものことは長大な本稿本文の部にあって(入念を心掛けての)指し示しの対象としていることでもある― のであるが (:またもってして核分裂の過程に通ずる原子核人為破壊を兵器転用なそうとしたとのマンハッタン計画にあっての挙、そちら核兵器を製造するプロセスと加速器実験にての原子核人為破壊のプロセスは同一方向のベクトルを指している ―無論にして同じくものことの典拠をも本稿本論部で入念に挙げている― )、 マンハッタン計画と今日の加速器実験(におけるブラックホール生成に通ずる挙)の縁(えにし)の深さはそれ以外にも濃厚に認められるとのことがある(たとえば円形加速器という装置をそもそも生み出した者達がマンハッタン計画の主導者となっていたとのことがある等々)。
 そうもした(加速器実験運営機関を生み出した)マンハッタン計画始動の原因になっているユダヤ系の迫害の挙に出たナチスのやりよう・躍進・劫略のプロセスはワグナー歌劇『ニーベルングの指環』と濃密に結びついているとのことがある(『指環物語』作者ワグナーがユダヤ系の向きらにあって反芸術・野蛮の象徴である忌避すべき象徴とされてきたのはナチス第三帝国およびその領袖ヒトラーが反ユダヤ主義を大っぴらに喧伝していたリヒャルト・ワーグナーを最大限重要視していたとの歴史的事実があるからであり、たとえば、ナチスの実行してきた非道なる命令体系、占領統治下の反体制派・レジスタンスを夜陰に乗じて密やかに処分することを目しての行政命令であるところのナハト・ウント・ネーベル( Nacht und Nebel )、【夜と霧】行政命令 ―日本では Man's Search for Meaningとの原題を有した心理学者ヴィクトル・フランクルの書籍の「邦題」として識られている語でもある【夜と霧】(収容所が絶滅収容所へと変遷していく画期を象徴する語であるとも認識されている)― などはワグナーの『ニーベルングの指環』に由来しているとのものとなる ――※ウィキペディア[夜と霧]項目などにおいても簡明な解説がなされてはいることだが(であるから疑わしきはその程度の媒体からでも確認いただけるであろう)、ナチスドイツが欧州にて反対派を掃討するための共通規則とした【夜と霧】命令はヒトラーが愛聴していた、そして、ナチス体制下の国家芸術の象徴として扱われていたリヒャルト・ワグナーの『ニーベルングの指輪』、その『ラインの黄金』にあっての一幕(の中の[ニーブルヘルム]の下り)にて侏儒(ドワーフ)のアルベリヒが隠れ頭巾を用いて姿を消す際に口にする台詞、「夜と霧になれ、誰の目にも映らないように.」に由来しているとのことが知られている(にまつわって述べておけば、【夜と霧の呪文】を唱えたドワーフ・アルベリヒは強欲さの象徴でもあり、絶大な力をもたらす【呪いの指環】そのものを生み出した存在でもあるとワグナー歌劇では設定付けがなされているキャラクターである)―― 。

 以上のことはそれだけを読まれる限りは何が問題になるのか判じがたいとのこととなろうかとは(当然に)思うのであるが(理解を阻む詰め込み過ぎの風もあったかと脳裏をよぎりもしている)、同じくものことにまつわっての指し示しを細々となしもしている、また、そこからさらにもってして何が述べられるのかの指摘を委細を尽くしてなしているとの本稿本論部をご検討いただければ、【ことの重篤さ】 ―重篤さというのは【執拗さ】の問題として何が企図されているのかに通じもしていることである― についてご理解いただけるか、と考えている。

当サイト内にあっての【各頁および各典拠への一覧方式遷移部】、及び、【PDF形式文書配布ページ】へのリンクを直下、設けておく

各頁および各典拠への一覧方式遷移部へは以下より


問題となる[「予見的」言及→実現]の体系についての[典拠紹介部]一覧呈示頁

PDF形式文書配布ページへは以下より


典拠解説媒体としての[一括PDF文書]の公開頁

ここ本頁内の記述内容を支える【「容易に後追い確認なる」「堅い」ソースを呈示しての出典紹介部ら】のうち、枢要なるものへの[遷移経路]を下に設けておく。 典拠について疑わしいとの部があれば、必要に応じて参照されたい (:クリックすることでブラウザ ―インターネット閲覧ソフト― の[別タブ(別枠)]にて典拠紹介部を表示( open "additional" tabbed window(s) of web browsers ))

[出典(Source)紹介の部39]トロイア崩壊の原因が黄金の林檎となっているとのこと、また、そちら黄金の林檎がヘラクレス第11功業に登場を見ている「巨人アトラスと結びつく神の果実」でもあるとのことに関しての出典紹介部39)
の参照は直下より (クリックすることで当該の出典紹介部を別タブにて表示)


典拠紹介部第35頁 ブルフィンチ神話要覧書などに見る黄金の林檎とトロイア

[出典(Source)紹介の部48]トロイア崩壊に繋がった黄金の林檎を巡っての誘惑とエデンの園での誘惑が多層的多重的に共通要素を帯びているとのことの出典紹介部の一例として黄金の林檎を巡っての誘惑者エデンの園にあっての誘惑者[惑星ヴィーナス(金星)]の体現存在としての顔を有しているとのことについての出典紹介の部48)
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典拠紹介部第41頁 エデンの誘惑と黄金の林檎 ルシファーとアフロディテ

[出典(Source)紹介の部51]トロイア崩壊に繋がった黄金の林檎を巡っての誘惑とエデンの園での誘惑が多層的多重的に共通要素を帯びているとのことの出典紹介部の一例として黄金の林檎の果樹園エデンの園は実際に歴史的に相通ずるものと見られてきたとのことについての出典紹介の部51)
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典拠紹介部第42頁 エデンの誘惑と黄金の林檎を巡っての誘惑の接続性

[出典(Source)紹介の部54(4)](ケツァルコアトル再臨類似のプロセスにあって現出した裏切りと同文の結果をもたらした等等、エデンの誘惑の蛇に比定されもするサタン・ルシファーの特質について解説しての出典紹介部54(4)以降の部)
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典拠紹介部第44頁 アトランティスと蛇崇拝の先コロンブス期アメリカ[2]